AI導入支援・コンサル会社の選び方|4つの支援タイプと比較軸
AI導入支援会社には、どの業務にAIを使うかが決まっていない段階でも相談できます。ただし、会社によって、計画づくりまでを担当するのか、開発や社内定着まで支援するのかなど、対応範囲は異なります。そのため、自社がどこまでを任せたいのかを先に決めておくと、提案を同じ条件で比較できます。
本記事では、AI導入支援会社を選ぶまでの流れ、支援の4タイプと基本的な選び方、候補を絞り込む際の確認ポイント、避けたい会社の特徴、比較の軸を解説します。
- この記事でわかること
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- AI導入支援・コンサル会社を選ぶまでの6ステップ
- AI導入支援会社のタイプ別の違いと、自社に合う会社の選び方
- 避けたい会社の特徴と、候補会社を比較する際の4つの軸
AI導入支援・コンサル会社を選ぶまでの流れ
まずは、相談を始めてから依頼先を決めるまでの流れを整理します。AI導入支援・コンサル会社を選ぶ流れは、主に次の6ステップです。
STEP1|AIで解決したい業務の候補を洗い出す
最初に、AIで解決したい業務の候補を洗い出します。この時点では候補が複数あって構いません。1つに絞り込むのは診断(AIを使える業務を洗い出す工程)を受けた後なので、部署ごとに出てきた要望をそのまま相談材料にできます。
書き出す際は、業務名だけでなく、月にどれくらいの件数を処理しているか、1件にどれくらい時間がかかっているかも添えておきます。具体的な数字があると、AI導入支援会社が優先順位を判断しやすくなります。
STEP2|相談時に伝える前提を整理する
次に、相談時に伝える前提を整理します。
| 分類 | 項目 |
|---|---|
| 自社で決めておくこと | ・予算の上限 ・社外に共有できるデータの範囲 ・社内で対応できる作業範囲 |
| AI導入支援会社に判断してもらうこと | ・AIに向いている業務 ・見込める精度や効果 ・PoCやAI開発へ進むべきか |
これらの情報がないまま相談すると、会社ごとに異なる前提で提案を受けることがあり、診断範囲や見積もり条件を比較しにくくなります。
STEP3|依頼する支援の範囲を決める
AI導入支援会社は、対応できる範囲や依頼企業側に求める作業量が会社ごとに異なります。診断だけを担当する会社もあれば、AI開発や社内定着まで対応する会社もあります。自社が任せたい範囲を決めておくと、その範囲に対応できる会社を見分けやすくなります。
STEP4|候補会社を3〜5社に絞る
AI導入支援会社にどこまで任せたいかが決まったら、候補を3〜5社に絞ります。診断と計画づくりまで任せたいのか、PoC(試作による検証)後の開発支援や社内定着まで依頼したいのかによって、候補に入れる会社は変わります。ただし、候補が多すぎると日程調整や提案内容の確認に時間がかかり、少なすぎると提案内容や費用の妥当性を判断しにくくなります。
候補会社を絞る際は、対象業務や業界に近い支援実績があるかを確認しましょう。たとえば、問い合わせ対応ならカスタマーサポート、請求処理なら経理・バックオフィス領域の支援実績がある会社を優先すると、業務手順や制約を踏まえた提案を受けやすくなります。
STEP5|同じ相談内容で提案を受ける
候補会社が決まったら、各社に同じ内容を伝えて提案を受けます。伝える内容は、主に次の3点です。
- 提案依頼時に伝える内容
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- AIで解決したい業務の候補
- 自社で決めている予算やデータ共有の範囲
- レポートを受け取りたい時期
同じ条件で伝えると、各社が診断でどこまで確認するのか、レポートをいつ出すのかといった違いが見えてきます。
STEP6|提案内容を比べて1社に決める
最後に、提案内容を比べて依頼先を決めます。金額だけで判断すると、診断の範囲が狭く、レポートを受け取った後に追加調査が必要になりかねません。提案を見る際は、診断の対象範囲やレポートの内容、次の工程への進め方まで確認しましょう。
判断に迷う場合は、最初の契約を診断までで区切る方法もあります。診断の結果を見てから、PoCや開発に進むかを決められるため、開発まで一括で契約するよりも進め方を調整しやすくなります。
AI導入支援・コンサル会社の基本的な選び方
次に、候補会社を絞る際の考え方を解説します。AI導入支援では、開発の技術力だけでなく、支援範囲や支援後に残る資料・ノウハウを比較しましょう。
支援の4つのタイプから自社に合うタイプを絞る
AI導入支援会社は、担当する範囲によって4つのタイプに分けられます。
| タイプ | 担当する範囲 | 主な実行者 | 支援後に残る資料・ノウハウ |
|---|---|---|---|
| 計画づくり型 | ・業務の洗い出し ・導入計画の作成 |
AI導入支援会社 | ・調査結果 ・導入計画のレポート |
| 開発一貫型 | ・診断 ・PoC ・開発 ・運用 |
AI導入支援会社 | ・AIシステム ・運用記録 |
| 開発会社選定型 | ・診断 ・PoC ・AI開発会社の選定支援 |
AI導入支援会社と自社 | ・導入計画 ・要件整理資料 ・AI開発会社の候補 |
| 内製化支援型 | ・自社担当者への伴走支援 | 自社 | ・作業手順書 ・社内担当者の運用ノウハウ |
内製化支援型では、社員向けのAI研修をあわせて提供する会社もあります。自社に担当者を育てたい場合は、研修や作業手順書の作成まで含まれるかを確認しておきましょう。
診断でどこまで調べてもらえるかを確認する
どのタイプのAI導入支援会社でも、最初に行うのは診断です。ただし、診断範囲は会社によって異なります。業務の洗い出しだけで終わる場合もあれば、データの状態や既存システムとの連携方法まで確認する場合もあります。確認したいのは、次の5点です。
- 診断範囲のチェック項目
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- 診断の対象にできる業務数
- 作業時間や件数まで調べてもらえるか
- 使えるデータと不足しているデータを確認してもらえるか
- 既存システムとの連携可否まで見てもらえるか
- 診断レポートに含まれる項目
診断の対象範囲が狭いと、レポートを受け取ってから追加調査が必要になる場合があります。
AIを使わない選択肢も提案できるかを確認する
診断の結果、既存ツールの設定変更や業務手順の見直しで対応できると分かることもあります。ただし、AI以外の選択肢まで提案してもらえるかは会社によって異なります。課題に対してAI導入が必要か、別の方法も含めて判断してもらえるかを確認しておきましょう。
AI開発まで任せるか、開発会社の選定まで任せるかを決める
診断後にAIシステムを開発する場合、同じ会社に開発まで任せるか、別の開発会社に依頼するかを決めます。同じ会社に任せれば契約先は1社で済みますが、開発方法や連携できるシステムは、その会社が対応できる範囲に限られます。
別の開発会社に依頼する場合は、AI導入支援会社に要件整理や開発会社の選定まで支援してもらえるかを確認します。既存システムとの連携が必要な場合は、業務内容や必要な機能を整理したうえで、条件に合う開発会社を提案してもらえるかも確認しておきましょう。
AI導入支援会社の候補を絞り込む際に確認したいポイント
ここでは、初回相談で確認したいポイントを解説します。提案書だけでは分かりにくい部分もあるため、質問して具体的な進め方を確認しましょう。
診断の進め方を具体的に説明できるか
診断の進め方を具体的に説明できる会社かを確認しましょう。打ち合わせ回数、診断にかかる期間、中間報告の有無が分かると、社内の担当者に協力を依頼しやすくなります。進め方が曖昧なままだと、現場への聞き取りやデータ確認の予定を立てづらく、診断が遅れる可能性があります。
特定のツールを前提にした提案になっていないか
自社でAIツールやAIシステムを提供するAI導入支援会社に相談すると、提案内容が自社製品で対応しやすい範囲に偏る場合があります。そのため、特定の製品を使う前提で話が進んでいないか確認しましょう。あわせて、その製品を使わない場合の進め方も聞いておくと、自社の課題に合う提案か判断しやすくなります。
支援後に自社で運用できる形になっているか
AI導入後も、業務内容や扱うデータが変われば、設定の見直しが必要になる場合があります。そのため、支援期間中に自社の担当者が関わる設計になっているかを確かめましょう。確認したいのは、打ち合わせに自社の担当者が入る前提になっているか、作業手順書を残してもらえるかの2点です。AI導入支援会社だけで進めると、契約終了後に社内で設定や運用を見直しにくくなる場合があります。
AI導入支援・コンサル会社選びで避けたい会社の特徴
続いて、AI導入支援・コンサル会社を選ぶ際に注意したい特徴を解説します。診断の進め方や支援範囲の説明から、依頼前に確認したいポイントを見ていきましょう。
業務内容を確認せずに特定のAIツール導入を提案する
初回相談の段階で、業務内容を十分に確認しないまま特定のツール導入を提案する会社には注意が必要です。対象業務が決まる前にAIツールありきで話が進むと、自社の課題に合う方法を検討しにくくなります。判断の目安は、現状の業務についてどれだけ質問されたかです。作業の流れや件数、困っている点を聞かれないまま提案が出てきた場合は、その根拠を確認してから依頼先に含めるかを検討しましょう。
「AIを使わない」提案をした事例がない
過去に、AIを使わない提案をした事例があるかも確認しておきましょう。診断では、AIに向いている業務だけでなく、既存ツールの設定変更や業務手順の見直しで対応できる業務も整理します。どの相談でもAI導入を前提に提案する会社の場合、対象業務がAIに向いていなくても、別の方法が十分に検討されない可能性があります。
成果物の内容と受け取り時期を説明しない
調査レポート、要件整理資料、作業手順書など、成果物の内容と受け取り時期を説明しない会社にも注意が必要です。契約前に、成果物として受け取れる資料の種類や内容を確認しておきましょう。
- 成果物で確認したい項目
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- 診断後に受け取るレポートの項目
- 開発会社へ引き継ぐ資料の有無
- 作業手順書の有無と受け取り時期
ここが曖昧なままだと、必要な資料がそろわないまま支援が終わることがあります。
対象業務の担当者に聞き取りをしない
実際に業務を担当している人への聞き取りがない場合は、提案内容が実態に合っているか見ましょう。管理職や情報システム部門への聞き取りだけでは、日々の例外対応や、担当者が経験で判断している部分まで把握しきれない場合があります。提案の段階で、聞き取りの対象者と所要時間を確認します。対象業務の担当者が含まれていない場合は、聞き取り対象に追加できるかを相談しましょう。
AI導入支援・コンサル会社を比較する際のチェックポイント
最後に、複数社の提案の比較軸を解説します。支援内容を同じ条件でそろえてから費用を見ると、差が分かりやすくなります。
| 比較する軸 | 提案書で確認すること | 比較するポイント |
|---|---|---|
| 誰が作業を担当するか | ・聞き取りや資料作成の担当 ・自社側に必要な作業 |
・自社の工数がどれくらい必要か |
| 支援後に残る資料・ノウハウ | ・受け取れる資料の種類 ・作業手順書の有無 |
・契約終了後に自社で見直せるか |
| 診断の対象と期間 | ・診断の対象にできる業務数 ・レポートまでの期間 |
・対象業務数と期間をそろえて比較できるか |
| AI開発が必要になった場合 | ・担当する会社 ・引き継ぎ資料の有無 |
・追加で必要になる契約や作業があるか |
誰が作業を担当するかを比較する
同じ費用でも、AI導入支援会社が調査や資料作成まで担うのか、自社担当者が作業し、AI導入支援会社が助言するのかで、必要な社内工数は変わります。提案書に自社側の対応内容が書かれていない場合は、初回相談で確認しておきましょう。内製化支援型では、自社担当者が定期的に作業する前提になっていることがあります。必要な作業時間を確認したうえで、担当者を確保できるかを社内で調整しておくことが大切です。
支援後に残る資料・ノウハウを比較する
支援後に残る資料やノウハウも、AI導入支援会社ごとに異なります。調査結果のレポートだけを納品する会社もあれば、作業手順書や検証記録まで提供する会社もあります。自社で運用を続ける予定がある場合は、提案の段階で受け取れる資料の一覧を確認しておきましょう。契約後や支援終了後に追加で依頼すると、別費用になることがあります。
診断の対象にする業務の数と期間を比較する
診断の費用は、対象にする業務の数と期間によって変わります。対象業務が多いほど、聞き取りやデータ確認に時間がかかるため、費用も高くなる傾向があります。比較する際は、診断の対象業務数、調査期間をそろえて確認しましょう。
AI開発が必要になった場合の進め方を比較する
診断後に開発へ進む可能性がある場合は、開発時の支援範囲も提案に含めてもらいましょう。同じ会社が開発まで担当するのか、開発会社の選定まで支援するのか、引き継ぎ資料の作成まで対応するのかで、自社側の作業量が変わります。
| 支援してもらう範囲 | 自社で対応する作業 |
|---|---|
| 開発まで同じ会社が担当する | ・検証結果の確認 ・社内調整 |
| 開発会社の選定まで支援する | ・候補会社との打ち合わせ ・契約内容の確認 |
| 引き継ぎ資料の作成まで支援する | ・資料内容の確認 ・開発会社への補足説明 |
AI開発を別会社に任せる場合は、業務の流れや判断基準を共有するための資料が必要です。提案の段階で、引き継ぎ資料の作成まで含まれるかを確認しておきましょう。
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AI導入支援・コンサル会社を選ぶ際は、どこまで支援してもらうか、支援後にどの資料やノウハウを社内に残したいかを先に決めておくことが重要です。支援範囲を決めたうえで3〜5社に同じ条件で相談すると、提案内容や費用の違いを比較しやすくなります。
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