人事考課の評価項目を定める3つの基準【2024年最新版】

公平な評価に不可欠の人事考課。業務や業績を評価するシステムとして多くの企業で導入されていますが、内容については余り知られていません。今回の記事では、社員研修などさまざまな分野の発注先を比較検討できる「アイミツ」が、人事考課や人事考課項目について詳しく解説していきます。

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はじめに、人事考課の目的と人事考課でできることを紹介します。

人事考課とは、成績・能力・態度の3つの要素で従業員を公正に評価する仕組みです。人事考課は業績や能力を適正に評価し、昇進昇格に利用するためにあります。もともと、人材育成を目的に導入された制度で、年功序列の賃金制度を廃止し、仕事の成果を客観的に評価するためのシステムです。

能力本位の評価体系は従業員のモチベーションアップにもつながるため、多くの企業で導入されています。人事考課の目的は社員にどのような行動を期待しているか理解してもらうこと、貢献を評価して成長を促すこと、適切な給与と役職を与えてモチベーションを高めること、適材適所を図ることの4つです。

人事考課で実現できることは、成績、能力、態度の3つを公平に評価することです。社員は公平な評価が得られることで仕事に対してモチベーションが向上します。企業は従業員の評価が定まることで適材適所の配置を実現できます。相乗効果により生産最大化が期待できるでしょう。

人事考課は成績考課、能力考課、情意考課の3つで構成されています。成績考課は主に目標達成度合いを管理するものです。能力考課は業務遂行のスキル・知識を評価するものです。情意評価は社員の勤務態度を評価するものです。人事考課の際はこの3つをバランスよく評価しなければなりません。以下、それぞれの評価項目について詳しく解説します。

成績考課は多くの企業で目標管理制度として運用されています。初期段階で従業員が業績や課題について目標を立てて、どれだけ目標を達成できたかを図るものです。良い目標とされるのは、分かりやすく、レベルが高すぎず低すぎず、具体的な取り組みが明記されているもの。

また期間を限定し、会社の戦略と自分の役割と関係あるものです。そのほか、会社の目的とは直接結びつかない日常業務についても評価します。成績効果は数値化できるため、評価の客観性と公平性を担保できます。また、業務のプロセスを評価するのにも役立つでしょう。

能力考課は実績と関係ない、業務遂行のためのスキル・知識をどの程度身に付けているか評価するものです。能力評価基準は企画力、実行力、改善力の3つです。

企画力は現状を変えていく能力、アイデアを考える能力を評価します。実行力は考えたことを実践する能力です。改善力は現状の問題点を把握し、効率的に改善していく能力を企画・実行の面から評価します。

例えば「リーダーシップを発揮して会社の成長を支えた」「戦略立案により経営リスクを未然に防いだ」など、成績考課の様に数値化できない能力・貢献について評価をします。そのほか、コンプライアンス意識、チームワーク、リスクマネジメント能力なども評価対象です。

情意考課の評価基準は規律性、積極性、責任性、協調性です。規律性は社会規範、組織のルールに則った行動を査定します。

積極性は指示待ちでなく、自ら能動的に職務に励んだかどうかを査定します。責任性は与えられた役割を全うし自らの責任を果たしたかを査定します。協調性はチームワークができるか、同僚と上手くやっているかを査定します。

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成績考課、能力考課、情意考課それぞれに考えられる評価項目について紹介します。

■成績考課
業績・課題目標達成：自ら立てた目標の達成度合いを査定
日常業務成果：日常業務の成果を査定
プロセス：目標達成までの行動

■能力考課
企画力：現状打破のアイデアを評価
実行力：考えたことを実践する能力を評価
改善力：業務効率化のために改善への取り組みを評価
リーダーシップ：周囲を巻き込む力を評価
リスク管理能力：リスク察知と対処能力を評価

■情意考課
規律性：社会規範、組織のルールを遵守したことを査定
積極性：指示待ちでなく能動的に業務に取り組む姿勢を査定
責任性：自らやるべきことを完遂する姿勢を査定
協調性：同僚と良い関係を築いてより良い職場を作る姿勢

人事考課制度を運用する際は次の4つのポイントに気を付けましょう。

・職位別に評価する
人事考課制度を運用する際は、部長、課長、主任、社員など職位別に評価しましょう。職位別にすることで考課基準も明確に設定できます。

・プロセスを重視する
目標達成は結果だけでなくプロセスも大切です。プロセスに注目することで行動の改善を図れます。

・絶対評価を採用する
人事考課は人数制限なしで評価できる絶対評価が良いとされています。公平性も担保できるので被評価者も納得しやすいです。

・評価項目の周知する
評価項目が分からないと何を努力すれば良いのか分からず自己成長がストップする恐れがあります。評価項目を周知することで社員は行動指針が得られ行動を改善できます。

人事考課に関する特集は以上です。人事考課の導入により成績、能力、態度の3つを公平に評価できます。人事考課は社員のモチベーションと会社の業績に関わる重要な業務のため、導入の際は研修を受けるのがベストです。社員研修会社では人事考課者研修もあるので、積極的に活用してみてはいかがでしょうか。

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