接遇マナー研修って何するの？接客研修との違いから費用まで徹底解説【2024年最新版】

「接遇」とは、相手に対するおもてなしの心を、態度や言葉遣いなどで具体的に表現することをいいます。昨今では、接客業だけでなく介護や医療現場などでもよく使われる言葉です。

接遇の重要性について、否定をする人はほとんどいないでしょう。しかしながら、なかなか実践できないのが、接遇を求められている現場での実情です。そのため、自社に接遇を根付かせるために「接遇マナー研修」を利用する企業も多くなっています。

この記事では、接遇マナー研修の内容やメリット・費用や、接遇マナー研修の種類などについて分かりやすく解説します。

接遇とは、相手に対して心地よく過ごしてもらえる空間をつくり出す、「おもてなし」のスキルを指します。ここでいう「相手」とはお客様に留まらず、取引先や関係者、自社の部下に至るまでさまざまな相手を含みます。これらの人たちと、より良い関係を作るために欠かせないのが接遇です。

接遇マナー研修では、具体的な接遇スキルを習得するためコミュニケーション能力や接客マナー、ビジネスマナーやクレーム対応、マネジメントなどさまざまな分野の研修が行われます。

「接遇」と「接客」は、同じように使われることも多いですが、その意味は異なります。

接客は、お客様に対してマナーやコミュニケーションなど、必要なサービスを直接提供することを指します。一方で接遇は、お客様にとって快適な空間を提供し続けることを指します。つまり接客は、接遇の中の一部なのです。

おもてなしの心は、言葉や立ち居振る舞い、提供する商品やサービスの品質、店舗やスタッフの清潔感などからお客様に伝わります。「ずっとこのお店にいたい」「またこのお店に来たい」「友人にも紹介したい」と思ってもらえる状態が、お店が目指すべきゴールといえるでしょう。

より良い接客サービスを提供したいなら、接遇マナー研修を受けることは大変効果的です。お客様とのより良い関係を築いてリピーターを獲得し、売上げアップに貢献するなど、組織の課題や目標を接遇マナー研修によって実現することができます。

接遇マナー研修を受けることで、次の3つのメリットが得られます。

接遇マナー研修によって、おもてなしの心やホスピタリティの精神を身につけられます。 接遇を職場に定着させ、質の高いサービスを提供することで顧客満足度の向上につながり、リピーターや口コミからのさらなる顧客獲得へとつなげていくことが可能です。

接遇マナー研修を受けることによって、お客様だけでなく取引先の方にも好印象を与えると同時に、クレーム減少により企業のイメージを高められます。その結果、販売や取引がよりスムーズに進むようになるでしょう。お客様や取引先からの支持を得ることで、売上や利益の確保につなげることができます。

お客様に対してだけでなく、社内のコミュニケーションが円滑になることで社員同士の絆が深まり、現場の社員や店員の職務における充実度もアップします。販売員の場合、個人の販売成績も上がるため、モチベーションの増加にもつながり、離職率の減少も期待できます。

接遇マナー研修にはさまざまな種類の研修があります。ここでは5つに分けてその種類を説明します。

接客マナー研修とは、さまざまな接客場面において必要とされる基本的なマナーと、お客様に心地良いと感じさせるための接遇スキルを学ぶ研修です。

接客では相手に好印象を与える動作や服装、話し方・聞き方など、第一印象が大切です。通常の接客では、ほとんどの場合がマニュアル通りの接客であり、お客様に感動を与えるようなレベルには達していません。

接客マナー研修を受けることで、おもてなしの心や表現方法を習得し、高い接遇力を身につけることが可能です。そして、「特別な接遇を受けている」とお客様に納得してもらえることで、企業に対する信頼が高まります。単なる接客マナーではなく、一歩進んだ接遇マナーを習得することによって、商品だけを売るのではなく、プラスアルファの価値を付加したサービスを提供できます。

ビジネスマナー研修とは、新入社員や若手社員、中堅社員などを対象とした研修で、さまざまなビジネスシーンでの正しいマナーを基本から学べる研修です。階層別に対象者を分けて実施することが多く、研修内容はそれぞれの対象者に応じたプログラムになっています。

ビジネスマナーは、全てのビジネス活動や職場行動の基本といえるものです。研修では、社会人としての身だしなみや言葉遣い、敬語の使い方、電話応対など、ビジネスシーンで必須となるマナーを習得できます。また、若い社員にとってはマナーの意味や必要性を考えることで、社会人としての意識も芽生えやすくなります。

コミュニケーション研修とは、お客様との関係や部下・上司・同僚などの職場内における関係をより良くしていくため、コミュニケーションの基礎となる「聴く力」や「伝える力」を強化するための研修です。

人と人とのコミュニケーションは、組織の活性化のために欠かせないものです。チームのメンバーやお客様の心の中にある本当の気持ちを察知して、必要に応じて自己主張・自己表現をすることも大切です。コミュニケーション力を高めていくことで、職場における対人関係を円滑にし、ストレスなく業務を進められます。

組織内での情報伝達や意思疎通がスムーズになることでチームワークが向上し、目標に向かう推進力が強くなるため、組織の目標達成にも効果があります。

ビジネスシーンで必要となるスキルの一つに、クレーム対応があります。お客様からのクレーム対応は、その人が自社のファンになるか、自社から離れてしまうかの分かれ目となる重要な局面となるでしょう。

日常生活では経験しないような叱責を受けながらも、機転を利かせて相手を落ち着かせ、解決に導くのはとても大変なことです。クレーム対応は多くの方が苦手とする分野だと思いますが、ビジネスシーンでクレーム対応をする方は苦手を克服する必要があります。

クレーム対応研修では、一流のクレーム対応術を学ぶことができます。要望が満たされないことによるお客様ストレスを素早く和らげ、納得してもらうスキルを身につけることで、クレームを適切に処理できます。クレームに対する基本的な対応の手順や、よくあるクレームのケース別対応方法、クレームを減らすための方法などを学び、ストレスなく業務に集中できる方法を見つけていきましょう。

マネジメント研修とは、組織においてマネジメントや管理を行っている方を対象にリーダーシップや部下の育成、組織運営の課題抽出や問題点の解決などのスキルを学ぶ研修です。

環境変化が激しい時代の中で求められているマネジメントは、組織の管理に留まらず、率先して経営課題を考え的確に状況判断をしながら運営していくために必要なスキルです。マネージャーとして意識改革をしたい、マネジメントが自己流になっていないか確認したい、メンバーとの信頼関係を築いて強い組織を作りたいなど、それぞれの課題やニーズへの対応をマネジメント研修で学び、実践の場で活用していきます。

接遇マナー研修を含めた社員研修の料金相場については、一概にいえないところがあります。その理由は、講師が決められた会場で講演するだけの座学から、ロールプレイングなどの体験をして覚えるもの、各企業に派遣して行う研修などさまざまプログラムがあるからです。研修時間にしても2時間で終わるものから、数ヵ月かけて行うものまで、多種多様な研修が用意されています。

料金プランとしては、社員一人あたり1日1万円～など小規模の会社にも対応しているプランや、100人まで受講可能で1日10～40万円といった大企業向けプランもあります。

実際の接遇マナー研修の例として、次のようなものがあります。

他にも接遇マナー研修が得意な会社は多数ありますが、基本的な接客マナーを学ぶ内容の研修相場は、講師派遣型で約10万円前後～といったところでしょう。

また接遇マナー研修の料金は、カスタマイズするほど高くなります。研修期間や受講する社員などによっても料金は大きく違ってくるため、詳しいプログラムや料金については、各研修会社に問い合わせることが必要です。

この記事では、接遇マナー研修の内容やメリット・費用や、接遇マナー研修の種類などについて分かりやすく解説しました。

一人ひとりが接遇を理解し、お客様に提供することで、その結果「また、あのお店に行きたい」という気持ちにさせることができ、リピーターを獲得できます。 接遇は、お客様に寄り添うことです。神経をつかうことですがお客様に感謝されることによって大きな喜びややりがいを感じられるでしょう。

日常の仕事のなかで接遇スキルを高めていくためには、長い時間を必要とします。しかし、接遇マナー研修を受けることで、接遇の基本やその必要性を集中的に学ぶことができ、職場での接客に活かせるでしょう。

接遇マナー研修に定評のある研修会社を探している方は、ぜひ「アイミツ」までご相談ください。アイミツのコンシェルジュが無料でご紹介させていただきます。また、次の記事でも接遇マナー研修に定評のある研修会社を紹介しているので参考にしてください。