マネジメント能力とは｜必要なスキルとリーダーシップとの違い【2024年最新版】

マネジメント能力は、リーダーやマネージャーといった管理職が必ず身に付けておくべき能力のひとつです。管理職を育成するためにマネジメント能力の教育や研修を考えている方もいるのではないでしょうか。当記事では、マネジメント能力の概要・必要なスキル・思考方法について解説します。マネジメント能力の向上・養い方を知りたい方は、ぜひご参考下さい。

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マネジメント能力とは、いわゆる「管理能力」のことです。ビジネスにおいては、一般的にヒト・モノ・カネ・情報という経営資源を管理する能力のことを指し、管理職や経営者・経営幹部にとっては必須の能力です。マネジメント能力を向上させれば、適切に経営資源を管理して企業の成長・ビジネスの成果に繋げることが可能となるため、競争・変化の激しい現代社会においては特に重要視されています。マネジメント能力によく似た能力としてリーダーシップが挙げられますが、両者では以下の点において違いがあります。

・マネジメント能力
人材を含む経営資源（四資源）が管理対象

・リーダーシップ
人材（部下）が管理対象

両者は管理する対象は異なりますが相互に補完し合う関係にあり、現代のビジネスにおいてはどちらも重要な能力となります。

マネジメント能力は、人により高低の差が顕著にみられる属人性が高い能力です。そして、マネジメント能力が高い人と低い人では、その特徴も顕著にあらわれます。そのため、マネジメント能力を向上させたいのであれば、能力が高い人と低い人の特徴を理解して、良い部分は取り入れて悪い部分は改善していくことが重要。ここでは、マネジメント能力が高い人の特徴・低い人の特徴についてそれぞれ解説します。これからマネジメント能力を向上させたい方は、ぜひ参考にしてみて下さい。

マネジメント能力が高い人に共通する特徴について以下にご紹介します。

・人格者であり人望がある
マネジメント能力が高い人は、仕事の能力だけでなく人格面にも優れている傾向が強くあります。人望があるため、部下とのコミュニケーションや信頼関係構築も上手く行うことができます。

・視野が広く観察力がある
マネジメント能力が高い人の多くは、物事全体を広く見渡し本質を見抜く観察力を持っています。仕事の状況はもちろん、部下のこともよく見ています。

・人に仕事を任せるのが上手い
部下の能力・適性を把握して、うまく仕事を割り振ったり任せたりできる人はマネジメント能力が高いと言えます。

・責任感がある
マネジメント能力が高い人は、責任感があり物事を途中で投げずに最後までやり通す傾向があります。部下のミスに対しても自身が率先して解決したりフォローしたりといったことが自然にできます。

続いて、マネジメント能力が低い人の特徴について解説します。

・客観性に欠ける
マネジメントは視野を広く持ち物事を考えることが重要。自身の主観だけで物事を考え、客観性に欠ける人は、マネジメントも上手くいかないでしょう。

・マルチタスクができない
マネジメントは複数の人材を同時に管理するため、マルチタスクは必須の能力。能力を備えていなければチーム全体を管理することができません。

・決断力に乏しい
ビジネスは決断の連続。いかなる状況でも冷静に物事を決断できなければ、スムーズに人を管理・統率することもビジネスを推進することも困難です。

・人に仕事を任せられない
マネジメントは部下の適性を判断して上手く仕事を任せることが重要。自身ですべてやろうとする人は、プレイヤーとしては優秀かもしれませんがマネジメントには不向きと言えます。

マネジメント能力と一言にいっても、単一のスキルではなくさまざまなスキルを組み合わせなければ、実際のビジネスシーンでパフォーマンスを発揮することはできません。マネジメントを行うのに必要となるのは、次にご紹介する6つのスキル。

・リーダーシップ
・コミュニケーションスキル
・アセスメントスキル
・ファシリテーションスキル
・テクニカルスキル
・プロジェクトマネジメントスキル

マネジメント能力を向上させるには、これらのスキルを個別に鍛えていく必要があります。以下に、上記6つのスキルの概要ならびにマネジメントとの関係性についてご紹介していきます。

リーダーシップとは、チーム・部署・部門などのグループを牽引するスキルのことです。規模の大小・種類を問わず、メンバーを統率して組織としての目標を達成するには非常に重要なスキルとなります。マネジメントにおいては、以下の観点からリーダーシップを発揮することが重要となります。

・メンバーに組織の目標・方針を伝達する
・メンバーに目標達成の動機付けを行う
・メンバーからの信頼を獲得する
・メンバー個人の成長を促す

リーダーシップの有無によりマネジメントの成果も大きく変わるため、マネジメント能力向上には欠かせないスキルと言えます。

コミュニケーションスキルとは、円滑なコミュニケーションを行うためのスキルのこと。部下との情報共有・意思伝達・モチベーション管理・信頼関係構築など、マネジメントにおけるさまざまなシーンで必要となる基本にして重要なスキルです。マネジメントにいかなるスキル・技法を用いる場合においても、コミュニケーションを活用することは不可欠あるため、マネジメント能力を向上させるのであれば必ず鍛えておく必要があります。コミュニケーションスキルは理論だけで身に付けられるものではなく、積み重ねが重要となるスキル。日頃から周囲との円滑なコミュニケーションを心掛け、コミュニケーション量を増やしておくことがポイントとなります。

アセスメントスキルとは、個々の人材のスキル・ポテンシャル・特性・適性などを適切に評価するスキルのことです。定性的な評価・主観的な評価ではなく、第三者の視点から客観的・定量的に評価することでより適切な判断を行うのが特徴です。マネジメントにおいては、部下の能力に応じて仕事を割り振ったり、能力・適正に応じた指導を行ったり、成果に対して適切に評価を下したりといったことが非常に重要。そのため、アセスメントスキルはマネジメント能力向上には欠かせないスキルと言えます。近年のビジネスシーンでは、画一的なマネジメントではなく個々のメンバーにパーソナライズしたマネジメントが効果的であるため、アセスメントスキルを鍛えればマネージャーとして大きく成長することができるでしょう。

ファシリテーションスキルとは、会議・ミーティング等のスムーズな進行や議論の活性化を行い、メンバーの合意を得るためのスキルのことです。従来型の非生産的な会議をより充実した実りのあるものとするために、現在では多くの企業において重要視されています。ファシリテーションスキルは、主に以下のようなスキルから構成されます。

・対人関係スキル
・構造化スキル
・合意形成スキル

これらのスキルを駆使して会議を進行する役割のことを、ファシリテーターと呼びます。マネジメントを行うポジションの方は、会議・ミーティングの進行役を担う機会も多くあるため、ファシリテーターとして会議進行役を務めることができればレベルアップに繋がるでしょう。

テクニカルスキルとは、業務を遂行するために必要となる知識・技術のことです。一般的なビジネススキルである「汎用スキル」、高い専門性が求められる「専門スキル」、特定の分野で高度なスキルを発揮する「特化スキル」などが含まれます。プレイヤーに対して求められるスキルであるため、マネジメントとの関連性は薄いイメージがありますが、部下に業務遂行の見本を見せたり、深い部分まで指導を行ったりするために重要なスキルと言えるでしょう。万が一のトラブルの際に迅速に対処するためにも必要です。特に現場に近い立ち位置でマネジメントを行う際には重要なスキルとなるため、リーダー・マネージャーといったポジションの方はスキルを高めておく必要があります。

プロジェクトマネジメントスキルとは、チーム・部署・部門等で取り組むプロジェクトをスムーズに推進して完遂するスキルのことです。計画立案・メンバーの割り振り・進捗管理等を行い、プロジェクトをコントロールして成功に導く非常に重要なスキルです。人材面だけでなく、コスト・納期・技術・多方面との調整などを総合的に管理する必要があり、また予期せぬトラブルやリスクに対して速やかに対処することも求められます。マネジメントを行う目的は多々ありますが、最大の目的はビジネスにおける成果を出すことであるため、管理職がプロジェクトマネジメントスキルを鍛えておくことは必須となります。

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マネジメント能力を向上させるためには、上記でご紹介した6つのスキルを身に付けるだけでなく、以下にご紹介する思考方法を鍛えておくことも重要。

・ディズニーストラテジー
・ポジションチェンジ

これらを鍛えておくことで、マネジメントのシーンでより柔軟な対応・立ち振る舞いが可能となり、また先にご紹介した6つのスキルもより実践的に使いこなせるようになります。以下に、上記2つの思考方法についての概要・特徴についてご紹介します。マネジメント能力を向上させたい方は、ぜひご参考下さい。

ディズニーストラテジーとは、ウォルト・ディズニーを成功に導いたとされる思考方法。以下3つの視点・ポジションについて考えることで、マネジメント能力を向上させることができます。

・ドリーマー（夢想家）
壮大な夢・理想を語ることで、新たな発見・アイディアを創出。

・リアリスト（現実家）
夢を実現させる現実的な方法・戦略を考える。

・クリティック（批評家）
夢に対してシビアで前向きな批評を行い、実現可能性を高める。

ディズニーストラテジーはシンプルで分かりやすいため、最初に取り組む思考方法としてもおすすめです。

ポジションチェンジとは、部下・上司・取引先・顧客など、相手の立場に立って物事を考えることで、自身の主観的な視点だけでは見えなかった課題やその解決策に気付ける思考方法です。ポジションチェンジを実施する際には、自分・相手・第三者の立ち位置に椅子を用意して、相手の立場になり切ったり外から観察したりといったワークを行います。このような体験型ワークを重ねることで、よりリアルに相手のポジション・考えをイメージすることが可能となり、頭のなかだけで自然に物事を考えれるようになります。マネジメントでは相手の立場で物事を考えることが重要であるため、ぜひ身に付けておきたい思考方法です。

マネジメント能力は、チーム・部署・組織を管理する非常に重要な能力。管理職のマネジメント能力次第で企業の業績・成長は大きく左右されるため、管理職であれば必ず身に付けておきたい能力です。しかし、マネジメント能力はあらゆるスキル・思考方法の集合体であるため、一朝一夕で身に付けることはできません。短期間で効率的に能力を向上させたいのであれば、人材育成・社員研修会社のプログラムを活用するのがおすすめ。アイミツでは、目的・課題のヒアリングを行い、最適な人材育成・社員研修会社のご紹介を行っていますので、ぜひご相談下さい。

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