人材派遣の見積書とは?見積書取り寄せや金額の検討方法を解説【2024年最新版】
急な欠員の補充や一時的に人員を増やしたいという時に便利な人材派遣。そのサービスは「一般派遣」から「特定派遣」「紹介予定派遣」など多岐にわたりますが、いずれのサービスを利用する場合であっても、複数の会社から見積書をとって費用を比較することが大切です。
そこでこの記事では、人材派遣の仕組みから人材紹介との違い、見積書の取得方法、人材派遣会社の選ぶ際のポイントまでわかりやすく解説します。人材派遣の利用を検討中の方は、ぜひ参考にしてください。
人材派遣に関するその他記事は以下をご覧ください。
人材派遣の費用と料金相場
人材派遣外注のメリット・デメリット
人材派遣外注にかかる期間・スケジュール
人材派遣とは?
まずは、人材派遣の仕組みと料金相場、人材紹介との違いについて解説していきます。
人材派遣の仕組み
「人材派遣」とは、人材派遣会社が抱えるスタッフを顧客企業へ派遣するサービスです。人材派遣会社は顧客企業の求める人材像を把握した上で、登録スタッフの中からそのニーズにあった人材を選び、三者合意のもとで登録スタッフを派遣社員として顧客企業(派遣先)へと派遣します。
人材派遣会社に登録しているスタッフは就業が決定すると人材派遣会社と雇用契約を締結するため、派遣先企業とは雇用関係になく、給与の支払いや福利厚生、勤怠管理などは人材派遣会社が行いますが、実際の業務に関する指示は派遣先企業の社員が担当します。
人材派遣の中には登録スタッフが派遣先企業に直接雇用されることを前提とした「紹介予定派遣」という契約形態もありますが、基本的には人材派遣は「定められた期間で即戦力となる人材をスピーディーに確保できる」ことがメリットだといえます。
人材派遣の料金
人材派遣の料金は、基本的には「派遣スタッフの賃金」に「人材派遣会社の利益」が上乗せされた金額です。時給換算されるケースが大半で、人材派遣サービスを利用する企業は派遣スタッフの勤務時間に応じて派遣料を支払います。
たとえば、1時間あたり1,800円のスタッフが1日8時間、週5日勤務で月に20日稼働した場合は、28万8,000円+税を人材派遣会社へ支払うことになります。社会保険料などは派遣スタッフの雇用主である人材派遣会社が支払うため、利用企業が支払う必要はありません。なお、1時間あたりの派遣料は人材派遣会社ごとはもちろん、求める人材のスキル・経験などによっても大きく変動し、専門的な知識が求められる職種ほど料金も高額になる傾向にあります。
人材紹介とのちがい
人材派遣と人材紹介の最大の違いは、その仕組みです。人材派遣サービスでは登録スタッフは人材派遣会社との雇用契約のもとで派遣先へ勤務しますが、人材紹介サービスでは採用を希望する企業と、就職・転職活動をする人をマッチングし、採用にいたった場合は両者が直接雇用契約を締結します。
人材派遣サービスと比較すると採用までに時間を要することもあり、また採用の決定時には採用者の理論年収の約35%を紹介手数料として支払う必要がありますが、豊富な経験・スキルをもつ人材を長期的に雇用できるというメリットがあります。また、求人票の作成や選考日程調整、候補者への合否連絡といった採用に付帯する業務を代行してもらえるのも魅力でしょう。
そのため、人材派遣と人材紹介は採用目的に応じて使い分けるのがおすすめです。たとえば、新事業の発足にともなう一時的な増員を希望する場合は人材派遣がうってつけといえます。反対に、責任ある業務を任せられる人材を求めている場合には人材紹介が適しています。
人材派遣に関する費用の具体事例
関連する費用事例です。様々な企業の実績をベースに費用事例として紹介しておりますのでぜひご覧ください。
【〜10万円】 東京ビッグサイトでの展示会単発スタッフ
- 業界
-
- メーカー(その他)
- 発注元規模
- 10人未満
- 納期
- ~2週間
- 実績企業
- 京成ビルサービス株式会社
- 課題
- 解決
- 効果
- 外資系企業で日本法人はなく展示会は初出展。日本人のアジア担当社員から依頼があり本国からCEOが来日するので、展示会で英語が話せるサポートスタッフが欲しいと発注有り。
- 弊社英会話可能スタッフと紹介。展示会前に先方CEOを含め打合せし、英語力の確認を行い紹介スタッフにて成約。
- 初めての日本開催の展示会出展の為、担当社員も単発スタッフの採用まで手が回らずそこを人材派遣で外注。展示会に向けての本来業務に集中いただき展示会も集客が予想以上にあり成功。
【51万円~100万円】 旅行キャンペーンに伴う波動増員
- 業界
-
- 旅行
- 発注元規模
- 3,000人以上
- 納期
- 2022年9月末まで
- オプション業務
-
- 一般派遣
- 実績企業
- 株式会社ジャッツ
- 課題
- 解決
- 効果
- 旅行キャンペーン期間中限定で業務出来る人材の確保。その他、即戦力の確保。
- 派遣会社に依頼する事で、柔軟に派遣期間を設定する事が可能となり、必要な分だけのコストで業務を遂行する事が可能となった。
- 官公庁が施策する旅行キャンペーン中のみの人材提供で、受け入れ先は必要以上のコストをかける事が無く、即戦力を提供できた。
【1001万円〜】 官公庁給付金事務局
- 業界
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- 官公庁・公社・団体
- 発注元規模
- 3,000人以上
- 納期
- 2023年3月末まで
- オプション業務
-
- 一般派遣
- 実績企業
- 株式会社ジャッツ
- 課題
- 解決
- 効果
- 旅行関係の給付金事務局を創設する際に、既存職員だけでは人材が足らず、各旅行会社や旅行インハウス系派遣会社より、旅行関連業務に詳しい人材の確保が必要であった。
- 派遣会社に依頼する事で、柔軟に派遣期間を設定する事が可能となり、必要な分だけのコストで業務を遂行する事が可能となった。
- 国が施策する政策の為、繁忙期と閑散期の差が激しく、柔軟に人材調整が可能で余分なコストをおさえる事ができた。また、旅行関連に詳しい人材を供給した為、業界の基礎となる部分の教育は不要であった。
人材派遣を依頼するには見積書の取得が大切
人材派遣会社を利用する際は、正式に依頼する前に見積書を取得することが大切です。ここからは、見積書の取得方法について解説します。
人材派遣費用の参考見積書を取る
人材派遣会社を利用するときには、まずは候補となる人材派遣会社から参考見積書を取得します。その際は派遣契約の各条件を「仕様書」にまとめて人材派遣会社へ提出するのが一般的です。
仕様書に必要な主な項目は、以下のとおりです。
・依頼予定の業務内容
・勤務条件(就業時間や場所)
・必要な労働人数目安
・求める能力や資格
・支払いの管理方法(タイムカード、月末一括など)
人材派遣会社は、これらの情報が記載された仕様書をもとに参考見積書を作成します。複数の人材派遣会社へ見積書の発行を依頼する場合は、少し余裕をもって提出期限を設定するのも大切なポイントです。人材派遣料は多くのスタッフを抱える会社ほど安価な傾向にあります。
また、依頼先を検討する際には、すでに取引のある人材派遣会社もしくは「全省庁統一資格サイト」の「有資格者名簿一覧」に掲載されている人材派遣会社から選ぶのがおすすめです。
人材派遣の見積書の検討:全国平均の算出
人材派遣の見積書を検討する際は、人材派遣に関する全国平均費用をあらかじめ把握しておくのも大切なポイントです。
厚生労働省が発表した「令和元年度 労働者派遣事業報告書の集計結果(速報)」によると、人材派遣料金の全国平均は8時間で2万3,629円、1時間あたりに換算すると2,953円(いずれも税込)となっています。
この金額と人材派遣会社から提示された見積書の金額と比較して「相場よりも高いのか・低いのか」を確認することで、極端に高いサービスを利用してしまうといったことが避けられるでしょう。
人材派遣の見積書の検討:地域別の補正
より正確な費用相場を把握するためには、全国平均の人材派遣料を地域に合わせて補正する必要があります。そのためには、まずは全国の最低賃金を地域の最低賃金で割り、地域別の補正額を算出します。
厚生労働省の「令和2年度地域別最低賃金改定状況」によると、令和元年の東京の最低賃金は1,013円。当時の全国平均最低賃金は901円だったので、「1,013÷901=1.12」となります。この1.12という補正係数を人材派遣の全国平均との掛け算に用いると「2,657×1.12=2,975」となり、東京における人材派遣の費用相場は2,975円であることがわかります。
このように算出した平均相場と、人材派遣会社から提出された見積書を比較することで、提示された金額が適正であるか見極められるでしょう。
人材派遣会社を選ぶポイント
人材派遣会社を選ぶ際は、見積書に記載された金額だけでなく、さまざまな点に注目する必要があります。ここからは、人材派遣会社を選ぶ際のポイントを解説します。
自社に合った提案力を見る
人材派遣会社にはさまざまな経歴・スキルをもつスタッフが在籍しており、幅広い業種・職種に対応できるのが特徴です。人材派遣会社の営業担当者は顧客企業がどのような人材を求めているのかについてヒアリングし、その内容をもとに自社の抱えるスタッフの中から適任者を選定します。
この際に、自社のニーズに合った人材像を的確に把握し、スピーディーに提案してくれる人材派遣会社は心強い存在となるでしょう。
自社で一時的な労働力を確保するとなると、求人や書類選考、面接、教育といったコストの発生が避けられません。しかし、人材派遣を活用すればそうした業務はすべて依頼先の会社が行うため、効率的な採用活動が叶います。
また、業種によっては特化型の人材派遣サービスを活用することで、より精度の高い人材が派遣される可能性が高まるでしょう。
トラブルが発生した際の対応力
人材派遣は「スタッフが派遣されたら終わり」ではありません。人材派遣会社の担当者はスタッフの就業中も定期的な訪問による現状のヒアリングやフォローを行い、必要に応じてその内容を顧客である派遣先企業へ共有します。スピーディーに人材が確保できるだけでなく、トラブルに関するサポートも行っている人材派遣会社を利用すれば、万一の際でもスムーズな解決が期待できます。
長期にわたる人材派遣の利用を検討している場合は、「問題発生時にどれほどのスピードで対応してくれるのか」「どのように解決してくれるのか」など、人材派遣会社の担当者の対応力も重要なポイントだといえるでしょう。
まとめ
採用や育成に関するコストを抑えながらも比較的スピーディーに人材が確保できる人材派遣は、新規事業の立ち上げ時や繁忙期など一定期間の増員を求める会社に向いているサービスです。
しかし、人材派遣の利用にはスタッフの時給と人材派遣会社のマージンが必要となるため、希望する職種や契約期間によっては直接雇用の場合よりもランニングコストが高額になるケースもあります。費用相場と見積書に記載された金額をよく比較した上で依頼先を検討しましょう。
「アイミツ」は、人気の人材派遣会社に関するさまざまな情報を保有しています。複数の会社の一括見積もりも可能なので、「自社に合った人材派遣会社が知りたい」「複数の会社を比べて選びたい」といった方は、お気軽にお問い合わせください。
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