EC-CUBEを使うべき?あなたに最適なECサイト構築方法とは【2024年最新版】
経済産業省の調査によると、2018年の日本国内のBtoC-EC(消費者向け電子商取引)市場は18.0兆円に達し、2010年(7.8兆円)の2倍以上にまで拡大しています。
実際、日用品から生鮮食品まで扱うネットスーパーの登場などにより、インターネットショッピングは完全に生活に密着したものとなりました。
こうしてEC市場が定着するなか、日本のECサイト構築で最大のシェアを持つとされているのが「EC-CUBE(イーシーキューブ)」というオープンソースCMSのソフトウェアです。
ECサイトはデザインだけでなく、機能や操作性など総合的なサイトの魅力が成否を大きく分ける要素となるだけに、ECサイト構築を検討している方にとって、高い人気があるEC-CUBEの評価・評判は気になるところでしょう。
この記事では、EC-CUBEが人気の理由をはじめ、EC-CUBEを活用するメリット・デメリットを整理した上で、比較対象となるその他のECサイトの構築方法の特徴をまとめました。
どんな方法でECサイトを構築したらいいのか、お悩みの方はぜひ参考にしてください。
*参考: 経済産業省:電子商取引に関する市場調査の結果に関するニュースリリース
EC-CUBEが使われている理由
1-1. EC-CUBEとは?
EC-CUBEは、株式会社ロックオンが開発し、2006年に提供が開始されたECサイト向けのオープンソースCMS(コンテンツ・マネジメント・システム)です。
オープンソースとは広く一般に公開され、誰でも自由にそのソースコードを使用・改良・再配布できるソフトウェアのことです。
ただし、フリーソフトウェアとして開発・配布のためのルールはしっかり定義されており、ソフトウェアの利用許諾条件などについてはGPL(General Public License)というライセンスで管理されています。
無料で利用できることに加え、日本で開発されたCMSなので、日本語対応だけでなく機能や操作性の面での扱いやすさという点が人気の理由と考えられます。
1-2. EC-CUBEでできること
EC-CUBEには、次に挙げるようなECサイト構築に必要な機能が揃っているため、導入すればすぐにネットショップを開店することができます。
- <EC-CUBEの主な機能例>
-
- ショッピングカート機能
複数商品選択などが行える、ECサイトに必要不可欠なショッピングカート機能です - 商品検索
商品名などのキーワードや商品カテゴリをもとに検索できます - 商品一覧ページ
登録している商品をカテゴリごとに一覧表示できます - 支払方法選択
管理者画面で支払方法、手数料などを登録することでユーザーは支払方法を選択ができます - 会員登録機能
ユーザーが会員登録を行うことができ、運営側は会員情報の管理ができます - オススメ商品表示
トップページのオススメ枠に、設定したオススメ商品を表示できます - 商品レビュー管理
ユーザーが入力した不適切なレビューを削除するなど、商品レビューの管理ができます - 売上状況
現在の売り上げ、会員数をトップページに表示することができます - ポイント設定
全商品一律だけでなく、商品ごとのポイント付与率の設定も行えます - メルマガ配信
メルマガ配信先のしぼり込み検索、配信予約設定が行えます
- ショッピングカート機能
上記以外にも、自由にカスタマイズできることも魅力で、機能を追加するプラグインなどを活用すれば、独自のショッピングプラットフォームを構築できます。
EC-CUBEを使用するメリット
2-1. 初期費用を抑えられる
EC-CUBEは、無料で使えるオープンソースのため、ソフトウェアの購入費用や利用するための月額料金などはかかりません。
もちろんEC-CUBEを使うには、サーバーやドメインを用意する必要があるため、すべて無料でECサイトの運営を行うことは難しいのですが、初期投資という面では費用を抑えることが可能です。
2-2. 機能が充実している
「1-2. EC-CUBEでできること」で紹介したように、ショッピングカート機能はもちろん、商品検索、ユーザーレビューなどのフロント機能、顧客情報や受注情報などの管理機能、ポイント購入、メルマガ配信などの固定客をつかむための機能などがEC-CUBEには標準搭載されています。
これらの機能を活用することで、すぐにECサイトを構築することが可能です。
2-3. 自由にカスタマイズできる
プラグインやデザインテンプレートを追加・変更することにより、機能やデザインを自由にカスタマイズできるのも大きなメリットと言えます。
ある程度ネットショップの運営を続けていくと、新しい機能の追加や商品ラインナップの変更などによるデザインのリニューアルといったことが必要なってきます。
EC-CUBEは、合わせて約1,000のプラグイン・デザインテンプレートが用意されているため、簡単に機能を追加したり、デザインを変更したりすることができます。
また、業種ごとのデザインテンプレートや固有機能向けのプラグインもあるので、さまざまなタイプのECサイトに対応できます。
EC-CUBEを使用するデメリット
3-1. サイト構築には技術力と知識が必要
EC-CUBEを使って、ECサイトを作るには、ある程度の技術力と知識が欠かせません。
メリットとして、自由にカスタマイズできる点を挙げましたが、これも技術力あっての話です。
オープンソースのメリットは自由に使用・改良ができることですが、その一方で一般的な製品のようなメーカーによるマニュアルやサポートなどはありません。
ユーザーによるフォーラムなどで情報の提供・交換はされていますが、調べるにも一定の知識が必要になります。
例えば、HTML・CSS・PHPなどプログラミング言語の知識がなければ、サイトのデザインが崩れてしまったときなどにすぐに対応できず、サイトの運営がうまく回らないということになりかねません。
3-2. トラブルはすべて自己責任となる
「1-1. EC-CUBEとは?」でGPLというライセンスで管理されていると説明しましたが、これによりEC-CUBEの使用はすべて自己責任となります。
何かトラブルがあった場合でも基本的には自分で対応する必要があるばかりでなく、損害が発生しても自分で責任を負わなければなりません。
EC-CUBEでのトラブルに対応してくれる企業もありますが、システムエラーが発生したり、プラグインがうまく動かなかったりした場合には、掛かった調査費や修繕費などの費用はすべて自己負担になります。
3-3. セキュリティ面に不安がある
EC-CUBEに限らず無償で使えるオープンソースは、有料で販売されているソフトウェアと比べるとセキュリティ面の脆弱性に不安があると言われています。
これには大きく2つの理由があります。
ひとつは、無償で再配布することができ、どんどんユーザーが広がっていくオープンソースの特徴を、悪意を持って利用して脆弱性を狙うサイバー攻撃者が数多くいることです。
もうひとつは、プラグインの導入をはじめとするカスタマイズが知らぬ間に脆弱性を高めてしまう可能性が少なくないことです。
また、オープンソースという性格上、複数のバージョンが並行して使われる傾向があり、これに多様なプラグインの組み合わせが加わるため、提供元の対策も後手に回りがちということも挙げられます。
メリット・デメリットを踏まえて自社にあった構築方法を選択すべき
ここまでEC-CUBEの特徴と利用するメリット・デメリットを説明してきました。
簡単に整理しておくと、
- <メリット>
-
- 初期費用を抑えられる(EC-CUBE自体は無償で使える)
- 機能が充実している
- 自由にカスタマイズできる
- <デメリット>
-
- サイト構築には技術力と知識が必要
- トラブルはすべて自己責任
- セキュリティ面に不安
つまり、メリットは十分あるものの、自力でデメリットを克服するにはプログラミングやセキュリティに対する相応の技術力が必要であることが分かります。
最初に述べたように、ECサイトを構築する方法は、EC-CUBEだけではありません。
ここでは、EC-CUBEのメリット・デメリットを踏まえた上で、主要なECサイト構築方法の特徴を見ていきましょう。
4-1. ASP
ASPとはアプリケーション・サービスプロバイダーの略です。
ASPはサービスを提供している会社からレンタルすることで、特別なソフトをインストールする必要はなく、ブラウザ上で利用することができます。
一番費用を安く抑えられる方法とも言われていますが、決済方法や配送設定もASPを提供している会社が用意したものしか利用できないなど、自由度の低さを感じるかもしれません。
主なECサイト構築用のASPとしては、「BASE」「カラーミーショップ」「MakeShop」などがあります。
4-2. オープンソースCMS
オープンソースCMSは、EC-CUBEだけではありません。
基本的なメリット・デメリットはEC-CUBEと同様ですが、製品ごとにそれぞれ特徴があります。
「Magento」は世界で最も利用されているECサイト構築用のオープンソースCMSで、多言語対応をはじめとした海外向けの対応に優れています。
このほか、最新技術を積極的に取り入れSEO対策や追加機能、デザインテンプレート、わかりやすい管理画面などを実現している「PRESTA SHOP」、WordPressにプラグインを追加することでECサイトを構築する「Welcart for WordPress」などがあります。
4-3. パッケージソフト
パッケージソフトとは、サーバーにソフトウェアをインストールして、ECサイトを構築できるソフトウェアのことです。
メーカーがパッケージとして製品化しているため、マニュアルやサポート体制も整備されており、セキュリティ対策をはじめ必要なアップデートモジュールが提供されます。
また、ほとんどの製品がメーカーやベンダーによってカスタマイズ可能になっているので、ある程度は業務に合わせて機能を追加することもできます。
ソフトウェアを購入するための費用が比較的高額なため、基本的には中規模以上のECサイト構築に向いていると言えます。
代表的なECサイト特化型のパッケージソフトには、シェアトップの「ecbeing」や「コマース21」、「SI Web Shopping」などがあります。
4-4. フルスクラッチ
フルスクラッチとは、クライアントのニーズに合わせてゼロからECサイトを構築する方法です。
何の制約もなくシステムを構築できる柔軟性が最大の特徴と言えます。
ただし、システム構築やメンテナンスといった部分に、他の方法と比べると時間やコストが膨大にかかるため、大企業が手がけているECサイト以外でフルスクラッチによって構築されているケースはほとんどありません。
【まとめ】メリット・デメリットを踏まえて自社にあった構築方法を選択すべき
この記事でご説明したように、人気の高いEC-CUBEと言えども、メリットだけでなく当然デメリットもあることが分かります。
また、その他の構築方法にもそれぞれにメリット・デメリットがあります。
ECサイトはデザインだけでなく機能性、操作性も含めたサイトの魅力が成否を大きく分けます。
取り扱う製品・サービスの特徴や自社の状況を十分に検討して、ベストな構築方法を選択しましょう。
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