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2023年9月1日より、アイミツは『PRONIアイミツ』に、
アイミツCLOUDは『PRONIアイミツメンバーズ』に名称が変わりました。
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株式会社ベルシステム24 ロゴ

株式会社ベルシステム24

新規事業の肝となるカスタマーサクセスの外注。成果を上げる為のパートナーとの信頼関係構築の裏側。

2023.09.01
PRONIアイミツご活用事例 株式会社ベルシステム24

B2B受発注プラットフォーム「PRONIアイミツ」を運営するPRONI。同社の急成長を支える背景には、緻密に設計されたカスタマーサクセスと愚直なオペレーションがあった。同社は、B2B事業の肝となるカスタマーサクセス(顧客獲得からオンボーディング、継続的な利用促進等のオペレーションの総称)を、初めて外注パートナーと取り組み、大きな成果を上げている。内製オペレーションを基本としつつも、外注オペレーションのラインを加えることで、コストコントロールを図り、カスタマーサクセス型化を実現、顧客満足度を高めることに成功した。新規事業の立ち上げという混沌とするフェーズにおいて、カスタマーサクセスを外注するという決断をした同社取締役の工藤嘉也の采配。今回は、成果を上げる為のBPOパートナー活用術と、プロジェクトの長期化を見据えた、信頼関係構築の裏側に迫る。

インタビュー先のプロフィール

株式会社ベルシステム24

https://www.bell24.co.jp/ja/

株式会社ベルシステム24は、1982年に国内初の本格的コールセンターサービスを開始したコールセンター業界のリーディングカンパニーです。全国で38拠点、3万人を超える従業員を擁し、コールセンター運営をはじめとした企業と生活者の接点となる様々なサービスを展開しています。

清田 三郎 様 写真

清田 三郎 様

第3事業本部
副本部長
萩原 聖名子 様 写真

萩原 聖名子 様

第3事業本部
営業企画部
営業開発2G

聞き手

聞き手 工藤嘉也

工藤嘉也

PRONI株式会社 取締役

2007年に伊藤忠商事株式会社に入社。オリエントコーポレーション、ファミマ・ドット・コム(現:ファミマデジタルワン)への出向などを通じ事業開発、マーケティング、経営企画、事業投資など幅広い業務経験を持つ。ファミマ・ドット・コム在籍中にはFamiポート関連サービスや、大手インターネット企業とのアライアンス等インターネットビジネスの事業開発にも従事。2014年から米国シリコンバレーにてスタートアップ企業のビジネスソーシング、出資、及び投資管理を担当。帰国後は伊藤忠商事本体にて事業開発、M&A等を担当し、ウイングアーク1stへの出向を経て、2020年に株式会社ユニラボ(現PRONI株式会社)に入社。取締役並びにPRONIアイミツ・アイミツメンバーズ事業の管掌を務める。

ベルシステム24様に新規事業の根幹となるカスタマーサクセスを発注した経緯をお聞かせください。


工藤 「PRONIアイミツ」という新規事業の立ち上げフェーズにおいて、オペレーション工数の確保が課題になっていました。特に仕事を受注する側の新規獲得において、しっかりとマッチングするためのサポート、すなわち「カスタマーサクセス」の強化は必須です。もちろん、自社で採用を行うことも考えましたが、新規事業は日々PDCAを回してサービスを磨き込む必要があり、今日やることと明日やることは違う可能性があります。オペレーションのサイズも決まらないままに、人を多く抱えすぎてしまったり、臨機応変にリソースの数を変更できなかったりする悩みがありました。また、募集から入社に至るまで、概ね1~2カ月はかかってしまいますが、それでは新規事業を立ち上げるスピード感には到底フィットしません。そこで、ベルシステム24のようにオペレーションや採用のノウハウを多分にお持ちの会社はたくさんあるので、外注の検討を始めました。


具体的な発注内容について教えてください。


工藤 我々と契約いただいた受注者のオンボーディングをメインで依頼しています。我々のサービスの使い方や問い合わせに対する回答などをお願いしており、まさに受注者との接点を担っていただいている状況です。


例えば、カスタマーである発注者からホームページ作成やシステム開発などを相談いただきますが、それを受注者(パートナー)にご紹介するのが我々のサービスですよね。その相談に対して受注者が発注者とコンタクトを取り、実際にマッチングが進むというのが大枠の流れです。その中で、受注者が発注者に自分の魅力を伝えたり、どのような提案ができるのか伝えたりすることが重要になります、発注者が何を期待しており、それに対して受注者はどう応えればいいのかレクチャーします。まさにオンボーディングは非常に重要な業務です。


インタビューの様子


フレキシブルなオンボーディングという業務は、ベルシステム24にとってもハードルの高い業務ではなかったのでしょうか。


萩原 全体の業務概要をご説明頂いたうえで、弊社側で対応できるかをご相談いただきました。正直、最初に聞いたときは、業務要件が多岐にわたっており、ぜひ依頼を受けたいと思いながらも、どう整えていくべきかと現場と一緒に悩みました。とくに難しいと感じていたのは、カスタマーサクセス以前の獲得の時点で、どの企業でも活用できる良いサービスだと感じていたものの、サービス内容の認知度がまだ高くなかったので、サービスや機能をどのようにご活用いただけるか、ベルシステム24としてどのように案内していくかという点です。PRONIの事業を深く理解しなければ対応できないと思いましたので、まずは事業の理解から始めなければならないという点もハードルに感じました。


清田 私どもにご依頼いただくお客様の多くは、仕様やシステムツール、連携、プロセスなど様々なところにおいて、確定しているものはほぼ無いと言っても過言ではありません。反対に言うと、0から作り上げることが非常に多く、我々の設計力や商品への理解力、先読み力が試されるようになっていると感じています。そのため、今回のお話に関しましても、お話をいただいた時点で私たちの力を発揮できると確信していました。


インタビューの様子


パートナーとしてベルシステム24を選択した決定打は何だったのでしょう。


工藤 前職で、ベルシステム24と仕事をさせていただく機会が何度かあったので、ご対応いただけるであろうとは思っていました。しかし、発注をすると当然ながら毎月お支払いが発生し、かつそのコストは社内で人を雇うよりも高くなります。それを凌駕するほどのパフォーマンスを発揮いただけるかどうかが懸念材料でした。しかし、お話をする中で柔軟にオペレーションを変えられそうだと感じたので、迷いもなくお願いしようと思った次第です。


我々のビジネスを理解していただき、日々回っていくPDCAに対応するのは簡単なことではありません。オペレーションの設計力や構築力はもちろん、PDCAを一緒に回していけるかどうかも重要であり、そのためにコミュニケーションを密に取っていきたいと考えていました。当時、営業の方がカウンターに立っていただいていたのですが、我々がお話ししたことを理解していただいたのは大きかったと思います。


また、ベルシステム24は他社での経験も豊富で、かなりオペレーションの深くまで入り込まれているという印象を受けました。そこで蓄積された知見を活かしていただきながら、我々のオペレーションサービスを一緒に作っていただくことができるのではないかという期待もありました。


さらに、お声がけさせていただいた時点でPRONIのことをご存じで、我々のPRONIアイミツも受注者側(パートナー)として既に使っていただいていたのです。カスタマーサクセス業務に限らず、我々が目指す所の「BPOを日本中に広めていく」という大きなビジョンの実現も、一緒に取り組めるのではないかとも思いました。


今回のプロジェクトのように施策の立ち上げから携わるケースは一般的なものなのでしょうか。


清田 直近では、SaaS系の開発をしている企業とのお付き合いが非常に多いのですが、大体が「新しいサービスを立ち上げたい」「世の中のニーズに応えてサービス提供をしたい」という思いだけで終わってしまいます。クライアント開拓は考えられていても、契約や見積もりなどのバックオフィス系やヘルプデスク関連などはあまり得意でない方もいらっしゃる中で、我々は企画部隊として入らせていただきます。常駐するメンバーもいるほどですので、経験は豊富です。今回も入口は同じようなところからですが、結果的にはオンボーディングや成果を出して生産性を上げていく点は、我々の差別化ポイントのひとつかもしれませんね。


SaaS系の企業が得意なところと我々が得意なところでは、やはりケイパビリティが違います。それが力を合わせることによって、より良いサービスをいかにクライアントに届けるかという点は、我々にとってもやりがいに繋がります。


導入はスムーズでしたか。


工藤 他社での経験や提案のクオリティなどから可能性の高さを感じ、ベルシステム24に発注したのですが、当然のことながら、Day1からいきなりできるわけではありません。一口にオンボーディングと言っても、マニュアルを渡して終わり、ではありません。共通理解のハードルを超えるために、いろいろな角度からコミュニケーションを取らせていただきました。チャットだけでなく実際にお会いするなど、コミュニケーションは厚くしていきましたが、違う会社であるがゆえの遠慮はどうしてもあります。しかし、ベルシステム24側でもしっかりと課題を認識してくださり、改善してくださったのが非常に大きかったですね。それからはよりコミュニケーションが厚くなり、今では社内にいらっしゃるかのようにご対応いただいています。


清田 BPOは、最初から120%の成果が出るものではありません。私も日々現場と連携を取っていますので、「何が課題で、それを解決するためにはどうするのか。また、現場だけで解決できるのか。クライアントと一緒に解決する内容なのか」など状況については把握しています。そして様々な解決方法がある中で、現場だけでは解決が難しいところは私たち(営業や企画側)も介入していく点は、ベルシステム24の文化のひとつと言えるかもしれません。お仕事を一緒にさせていただく中では、少なからずお互いに遠慮があります。しかし私の経験上、それは時間の無駄です。今回もお互いに分かり合えたところからスピードが早くなったと実感しましたね。


萩原 PRONIは、コミュニケーションを取る姿勢が圧倒的でした。他の会社では「お任せしているので…」と全てを一任いただく場合もありますが、PRONIの場合は「一緒に改善していこう。一緒に大きくしていこう」というスタンス。私たちの広島のセンターに来て自己紹介から始めてくれましたので、メンバーから見ても“PRONIの社員さん”というよりは、“普段から会話している人”という感覚だと思います。


インタビューの様子


どのような成果があったのでしょう


工藤 カスタマーサクセス業務に関しては、1年が経過しましたが、ベルシステム24と一緒に固めることができて、やるべきことが見えてきました。オペレーションが固まっていく中、洗練された型化ができたと思っています。それにより当初、4席で契約していましたが、ベルシステム24の方から「1席削りましょう」とご提案いただくことになりました。最初に考えていた適正なコストコントロールを実現しながら、内製のようなクオリティを出していけた点が、このプロジェクトにおける成果だと思います。


人数を減らす提案をするというのは、自社の利益を優先せず、PRONIのことを考えるという姿勢があるからですね。


清田 もちろんそうですね。PRONIもそうですが、その先にあるエンドクライアントにPRONIを通してどのような価値を見出せるかといった点を我々は考えたいのです。我々だけの利益を追求してもあまり上手くいきません。長続きしないことが多いですから。そこで、適正な利益とともにPRONIのビジネスをも考慮し、今回のような1席減らすということでも、何の躊躇もなくご提案させていただきますね。


萩原 工藤さんがおっしゃったカスタマーサクセスの型化については、PRONIのみなさんにもかなり工数を割いていただき、作りあげることができたと考えています。その中でもコアになるようなオンボーディングについては、時間をかけて型化したことによって、カスタマーサクセスの全領域を弊社で対応できる体制を整えられました。それに関しては、当初に比べてPRONIに協力できる部分が非常に広がったと感じています。


また、もちろんベルシステム24だけでなくPRONIのメンバーも一緒にやってきた成果ですが、昨年5月開始の登録受注企業38社から、今年5月では150社とPRONIのサービスをご活用いただく企業数を伸ばす一助にもなりました。成果が数字に表れたことも嬉しかったですね。


工藤 この1年間で、我々のビジネスとしても大きくなってきました。昨年5月はまだ立ち上がったばかりで売上も小さかったのですが、今ではその5倍です。その中でもアクティブに活動してくださる受注者を作りあげるのがカスタマーサクセスのターゲットですが、アクティブな受注者のパーセンテージも上がってきています。そこでも実質的な成果が出ていると感じますね。


インタビューの様子


ベルシステム24の今後のビジョン、読者へのメッセージをお願いできますか。


清田 我々は4月に中期経営計画を新しくリリースしました。リブランディングのプロジェクトもありますが、中期経営計画に「NEW BPO」を定め、「その声に、どうこたえるか。」という新たな企業ブランドスローガンも制定しております。「NEW BPO」の中には具体的に3つの重点施策を設定していて、1つ目が「人材」、2つ目が「型化」、3つ目が「共創」です。1つ目は深める、2つ目は繋げる、次に広げることをキーワードに取り組んでいます。「人材」では、海外を含めると4万人のスタッフがいますので、その4万人の総力を最大化するにあたってどのように世の中のインフラを変えていくかという点に挑戦しています。2つ目の「型化」では、単純にプロセスの型化だけでなく、VOCなどデータ活用の高度化が挙げられ、自動化やAIの活用も型化の1つです。3つ目の「共創」では、我々だけのケイパビリティだけではリーチできなかった業態、業種や新しい領域、「NEW BPO」に対して、スタートアップ企業とより関係性を深めることによりBPO領域を広げていく部分を、領域改革の成長戦略として考えています。


我々は創立40周年の会社ですが、この40年で培ってきた大きな差別化要因のひとつとして、OPM(オペレーションパフォーマンスマネジメント)が挙げられます。これは、世界70か国で採用されているCOPCというコンタクトセンターの運営マネジメント規格を日本に独自に持ち込み、ひとつのバイブルとしてまとめたものです。ここには、我々が40年で培ったノウハウが詰まっており、さらにそれを実践的なオペレーションとして活かせるような、いわゆる型化の作り方の型化を追求してきました。この型化、運用設計力を元に、10年ほど前から営業BPO領域にも積極的に注力。それによってここ数年で力をつけ、カスタマーサクセスの領域においてはお話をさせていただく機会が増えてきました。ですから、我々としては、会社の規模や業種、業態を問わず、1ブース、1席、1人からでもご依頼を受けています。


PRONIのサービスは、今までありそうで無かったサービスであると感じており、絶対に世の中に広めていくべきであり、広がるべきサービスです。受注側、発注側のインフラになり得ると確信していましたので、こうして工藤さんと共創しています。今後も受託ビジネスにおいてしっかり成果を出していくとともに、PRONIのサービスと我々のサービスで、BPO業界全体を盛り上げていきたいですね。


インタビューの様子



最後に、良いコールセンターの見分け方、相談の際に確認すべきポイントについてお聞かせいただければと思います。


清田 やはり共創の部分です。クライアントには自社のサービスや製品、機能を世の中に広めていきたいという思いが当然あると思います。それを自社のケイパビリティだけでやっていけるのであれば、我々のような会社は必要ないかもしれません。しかし、最近では人手不足やテクノロジーの変化、環境の変化などから実際には難しい。その点をお互いがきちんと理解し、お互いができることをそれぞれが責任感を持ってやり通すという姿勢が、初回のアポイントや商品の説明の際に感じ取れるケースが多いのです。商品説明や情報開示などで、外部の手を借りてでも本気でそのサービスに取り組もうとしている思いが感じられることも少なくありません。テクニカルの問題もあるかもしれませんが、初回、もしくは早い段階で、いかにお互いの強みや弱みを共創し合えるか考え、膝を突き合わせてお話ができれば、それを我々のご提案に組み込むことが可能です。クライアントに関しても、社内で会議をするにあたって適正な判断軸として挙げて頂けると思います。


どの会社が良いということではなく、発注側の姿勢やスタンスが重要ということですね。


清田 おっしゃる通りです。会社対会社ではありますが、我々も人間ですから。すべてに対して全力で向き合いますが、情報開示のレベル感などによっては、よりオペレーションの精度を上げるなどの対応ができると思います。


工藤 今回の発注で学んだのは、やはりバランスの重要性です。すべてを外に出してしまうとなかなか自社にノウハウが溜まりません。かと言って、全てを自社で抱えてしまうと、今のように適正なやり方を見つけられなかったと思います。それはコスト的な意味合いもそうですし、人の確保という点でもそうです。餅は餅屋なので、我々がしっかりとビジネスを磨いていける体制が根底になければなりません。サービスを大きくしていくのに最適な状態を作っていくためには、外部の方の力も借りてやっていく。そしてだんだんとフェーズに合わせて一番良い形にしていくことが改めて重要だと感じました。


そうは言っても、やはり人と人なので、「外注先」となるとどうしてもモノのように扱ってしまったり、「やっといて」という態度になってしまったりすることもあるかもしれません。しかしそうではなく、お互いにパフォーマンスをし合える状況をいかに作っていくかが非常に重要です。我々はそのカルチャーを大事にしている会社ですが、社内だけでなく、外部のパートナーの方とも同じようにカルチャー作っていく必要があります。そして我々が広めていく外注活用ノウハウでも、同じような考えを広めていけたらいいですね。




失敗しないパートナー選定の秘訣 コールセンター外注編


会社名:株式会社ベルシステム24


株式会社ベルシステム24は、1982年に国内初の本格的コールセンターサービスを開始したコールセンター業界のリーディングカンパニーです。全国で38拠点、3万人を超える従業員を擁し、コールセンター運営をはじめとした企業と生活者の接点となる様々なサービスを展開しています。


代表取締役:野田 俊介

所在地:東京都港区虎ノ門4丁目1番1号 神谷町トラストタワー6階

設立 :1982年9月20日

URL :https://www.bell24.co.jp/ja/

事業内容:

CRMソリューションに関するアウトソーシングサービス/テクノロジーサービス/コンサルティングサービス/人材派遣事業/有料職業紹介事業およびCRO事業、ならびにインターネットその他メディアを利用した各種コンテンツの企画/制作/販売およびこれに関するサービス運営


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