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株式会社ガラパゴス ロゴ

株式会社ガラパゴス

開始4年で800社の支援実績!成果に繋がるクリエイティブ制作「AIR Design」のガラパゴス中平代表に聞く。広告とデザイン活用の未来。

2023.11.27
PRONIアイミツご活用事例 株式会社ガラパゴス

あらゆる業態の事業者にとって、認知・集客をうながすための重要施策として認識されているネット広告やデザイン制作ではあるが、自社にフィットしたデザイナーをアサインするのはなかなか難しい。ましてやマーケティングを意識したデザイナーを見つけるには、費用もかさみ、中小企業にとっては大きな負担となりかねない。そんなニーズに応えるべく登場したのが、デザインを必要とする企業に、デザイン業務をサブスクリプションで提供するサービス「AIR Design」だ。今回は同サービスを提供するガラパゴス代表の代表取締役・中平 健太氏とPRONI代表・栗山が対談。クリエイティブの本質的な価値と、その価値をより高める “プロセス” と “テクノロジー” の役割について語り合った。

インタビュー先のプロフィール

株式会社ガラパゴス

https://glpgs.com/

2009年3月創業。従来のデザイン業界を “プロセスとテクノロジー” で変革し “人がよりヒトらしく” ある世界を実現することをミッションとし、ビジョンである「デジタルモノづくり産業革命」の実現に向けてサービスを進化させています。創業から累計24億円以上の資金調達を実現し、急成長するスタートアップです。AIを活用した広告クリエイティブ制作・改善サービス「AIR Design」の運用と、スマートフォンアプリの開発支援を手がける。「AIR Design」においては、AIを活用して月間200万件以上の膨大な広告データをもとに的確な仮説や戦略を構築。さらにWeb広告とそのデザインを熟知した6人の専門家が、一貫したマーケティング視点で制作から効果検証、改善まで伴走し、ユーザー企業の成果と成長をサポートしています。

中平 健太 様 写真

中平 健太 様

代表取締役

聞き手

聞き手 栗山規夫

栗山規夫

PRONI株式会社 代表取締役 Founder

三菱商事、DeNAを経て、2012年にPRONI株式会社(旧社名ユニラボ)を創業。BtoB受発注プラットフォーム「PRONIアイミツ」を立ち上げ、10年で現在の規模に育てた。新たな仕事に挑戦するビジネスパーソンの「発注力」を上げることを目標に、日本のDXを進める優良企業の経営者、ビジネスリーダーのインタビューを実施。

どんな企業でも、効率的で効果的な “勝てるマーケティング” が実践できる


栗山 まずは、「AIR Design」のサービス概要について教えていただけますか?


中平 Web広告の専門家チームとAIによる、データの整理・活用やプランニング、クリエイティブ制作、効果検証、そして改善までをワンパッケージで、月々定額でご提供するサービスです。テクノロジーを活用すれば、どのような企業でもそれぞれの企業に合った正しいプロセスを構築し、効率的で効果的な “勝てるマーケティング” が実践できる。そう信じて「AIR Design」をお届けしています。


栗山 どんな企業でも正しいマーケティングプロセスを構築し成果を挙げられる、その秘密はどこにあるのでしょうか。サービスの特徴について詳しく教えてください。


中平 まず第一に、生産管理システムが整備され「いつ・誰が・どのデザインを担当するか」が正しく管理されているため、ムリ・ムダ・ムラを省くことができます。これは、日本の製造業の現場で採用されているやり方を、クリエイティブの世界に持ち込んだものです。


第二に、テクノロジーを活用した運用によって効率と成果を高めています。例えば、バナーやLPを制作するにあたっては、まず競合のクリエイティブを探さなければなりません。人の手でやろうとすると、検索して、キャプチャを撮って、ダウンロードして、貼り付けて並べて…と多くの手間がかかる作業ですが、ここでAIを使えば一瞬のうちに膨大な数のデータが集められるのです。


そして第三に、160のチェック項目を設けて高い品質を担保しています。各クリエイティブのストーリーや構成、色使いなど細かな点までしっかりと基準を満たしたものだけをご提供するため、より成果に繋がりやすく、また手戻りも少なくなります。


これらをベースに、過去800社以上のお客様をサポートさせていただく中で培ったノウハウを組み合わせることで、効率的かつ効果的なWeb広告運用を実現しています。


インタビューの様子


栗山 デザイン業務は多岐に渡ります。ネット広告を最大活用したいと思っても、デザイナーのアサインは、自社プロダクト開発に取られて優先度が下がってしまうケースも多いでしょうし、昨今は内製デザイナーの採用難度も上がっていますから。人件費(固定費)ではなく、変動費(業務委託費)でプロにお願いできるというのは、とても良いですね。


中平 プロダクトのデザインは、そのプロダクトのプロである内製デザイナーが担うべきでしょう。そうではない部分、つまり広告のデザインやそれに関するオペレーティブなタスクは、ぜひデータや経験、ノウハウ、情報を豊富に持つ「AIR Design」にお任せを、と。


栗山 ニーズの大きさが窺えます。どのような企業が活用されていますか?


中平 立ち上げ直後、コロナ禍の巣ごもり需要によってD2C市場が伸びたことを背景に、通信販売を手がけるお客様を中心にサービス提供がスタートしました。その後は、業種業界を問わず、さまざまな企業に伴走させていただいています。またセールスとマーケティングのデータを繋ぐ新たなプロダクトも展開し始めたことで、中古車販売、学習塾、スポーツジムなど、高単価BtoCビジネスを手がけるお客様のご利用も増えております。



“人の知見×テクノロジー”で徹底的に質を高める


栗山 マーケティング、Web広告運用の “成果” の観点から、もう一段「AIR Design」の魅力を深掘りしたいと思います。「専門家チーム×AI」がポイントになりそうでしょうか。


中平 そうですね。私たちは、仮説を作りプランニングするところから、実際にバナーやLPなどを制作して配信し、データをもとに改善のサイクルを回すところまで、一貫して伴走させていただいています。


これらの各フェーズを担うのが、プランを立てる「プランナー」、制作工程とクリエイティブの質をそれぞれ管理する「ディレクター」と「アートディレクター」、ライティングをする「ライター」とそれをデザインする「デザイナー」、そしてコーディングを行う「コーダー」という、6人の専門家です。


6人の専門家チーム


栗山 それら6人の専門的な知見に、テクノロジーの力をかけ合わせる、と。


中平 はい。仮説やプランの立案、広告文の作成、レポーティングなどにAIを活用し、データを起点にした論理的なアプローチを実現しています。例えばバナーのキャッチコピーを作る場合、ChatGPTが生成した1,500ほどの候補からプランナーがマーケティング視点でお客様に合うものを選定し、ご提案しているのです。また先日は、メンバーがお客様に「競合のバナーを1,000枚見た上で……」とクリエイティブの提案を行っている場面もありました。


こうしたAIの活用によって効率が大幅に上がるのはもちろんのこと、データと人による判断をかけ合わせることで、精度の高いプランニングや制作が叶います。


AIを活用して実行するPDCAサイクル



栗山 AIは便利な一方、使いこなすのが難しい側面もありますよね。人の判断を助ける質の高いアウトプットをしてもらうために、何かプロセス整備などの工夫はされていますか?


中平 社内に生成AIのプロがいるのが一つの大きなポイントです。専門家の知見をもとに「この工程はこのプロンプトを適用する」などプロセスが細かく設計されている他、社内でのAI活用にまつわる相談や依頼は全てこの専門家のもとに寄せられるため、ノウハウが集約・蓄積されています。例えば、広告プランニングとか、ペルソナ作成とかも、かなりの割合をChatGPTなどの生成AIを活用しています。


栗山 人の知見×テクノロジーによって、サービスやAI活用の質を徹底的に高められているのが素晴らしいですね。実際に雇用されているデザイナーさんは何名ほどいらっしゃるのですか。


中平 正社員、アルバイト、業務委託合わせて数百名おり、基本的にはすべて直接雇用で、弊社の仕事がメインの方々です。7割くらいは関東以外で、北は北海道、南は沖縄まで、一番採用に熱を入れていた年には、年間で1万人の応募がありました。10年前には考えれなかった構図です。


栗山 ところで、リスティング広告は活用しているけど、LPO(ランディングページ最適化)をやり抜いていないし、やり抜くことの価値を知らない経営者は少なくないと思いますが、どうでしょうか。


中平 そうですね。経営者が知っているのはせいぜい月にいくらの広告費を投下しているかだけで、成果のプロセスや、中身まで確認している方は少ないと思います。CVRが数ポイント上がるだけでどれだけ広告効率が上がるのか、CVRはちょっとしたデザインやキャッチコピーで変わりえるのかまでは知らない方も多いでしょう。経営者がピンとくるのは「売上が上がること」だけなんですよね。


栗山 実は、弊社でも実際に「AIR Design」を利用させていただいたのですが、プランからアウトプットまで全てが「こうすれば売れる」という原理原則に基づいて “科学されて” いたのが印象的でした。非常に納得感があります。PRONIアイミツのリスティング広告用LPでは、貴社との取り組みでCVRを1.5倍に伸ばせた実績もあります。弊社の場合は、大手広告代理店出身のデザイナー社員が貴社のサービスを見つけて、すぐに契約させていただきました。


中平 広告活用を経営者やマーケ責任者の感覚や好みなど曖昧なものではなく、科学や論理をベースに根拠ある判断を下し、検証して学びを得る世界を作りたかったので、非常に嬉しいお言葉です。


インタビューの様子


デジタルものづくり産業革命


栗山 「AIR Design」の特徴をさまざま伺ってきましたが、このような魅力的なサービスをサブスクリプションで提供されているのが業界初であり、革新的だと感じます。


中平 新卒で入社した製造業向けコンサルティング会社の仲間とともにガラパゴスを立ち上げ、かつて受託開発も経験したからこそ、成果物に対して対価が支払われるシステムにおける生産管理の難しさ、いつ仕事が来るか分からない中でリソースを確保することの厳しさが分かりますから、このサブスクリプションモデルは、ずっと実現したかった形なのです。


またこれは “創り手に報いるモデル” だとも言えます。デザイン業界に根付く多重下請け構造によって、低賃金・長時間労働が当たり前になり、Webデザイナーの平均給与は40代で388万円と言われている。製造業の熱い現場、ものづくりにプライドを持って臨む人たちを見てきた私の目には、デジタルのものづくりの世界は元気がないと感じるのです。


この業界をサステナブルなものにしていくには、そんな “買い叩く” 構造そのものを変えて、仕事が正しく評価される “みんなが憧れる業界” にしていく必要があるのではないでしょうか。その変化の一つのきっかけが、この新しいモデルだと考えています。


栗山 やはり “三方よし” でなければ、ビジネスは成り立ちませんからね。カスタマーのニーズを満たし、デザイナーに寄り添う為に、この業界にサブスクを持ち込んだのは発明ですよね。発注側と受注側の双方が満足する世界観を目指す「アイミツ」と通ずる部分があるなと。


中平 そうですね。例えばクラウドソーシングのような、仕事に人が集まる構造では、ダンピングが必ず起きてしまうはずです。そうではなく、私はクリエイターに寄り添いたい。クリエイターが正当な評価を得て報われる世界を作っていきたいですし、その過程で私たち自身も競合優位性を身につけていくことで、そんな世界をどんどん広げていきたいと思っています。これが、私たちの目指す “デジタルものづくり産業革命” です。


インタビューの様子



 “信頼して任せられるパートナー” の存在が必要


栗山 最後に、「クリエイティブが日本の中小企業をどのように変えるか」について考えたいと思っています。まず、中平さんは広告やクリエイティブの価値をどのように捉えていらっしゃいますか?


中平 先日リュックサックを買いたいなと思って探していたら、ターゲティングされて私のSNSにリュックサックの広告ばかり出てくるようになって。その中から最終的に、バングラデシュで作られた革のリュックサックに辿り着きました。

この体験に、広告っていいな、と。もし広告がなければ、私はそのリュックサックに絶対に出会えなかった訳ですから。広告には意味や価値があるし、クリエイティブにはもっと価値がある、そしてその価値を私たちがもっと上げていかなければいけないと思っています。


インタビューの様子


栗山 自分では思い浮かばなかった、検索できなかったものとの出会いがあったのですね。私自身も、消費者の感覚に作用して意思決定をさせる、それによってものを流通させるという点で、広告は重要な役割を持つ “使わない手はない” ものだと思っています。


しかし中小企業経営者の中には、その活用に疎く、運用の難しさを理解されていない方も多いのではないでしょうか。経営者がデータドリブンな広告活用についてもっと学ばなければいけないと感じます。


中平 本質的な価値に気付けている人は多くないという印象です。広告は売上や認知を獲得するために活用することが一般的ですが、広告やクリエイティブの本質であり、付加価値は「お客様が見えてくる」ことではないでしょうか。


例えば、LPやバナーの訴求テストを繰り返していくと、段々と「お客様はこういうことに困っているんだ」「私たちにはこういうことが求められているんだ」ということの解像度が高まり、それによって次の打ち手も明確になります。広告やクリエイティブの本当の価値はそこにあり、短期的に売上が上がることよりもよほど大きな価値だと思いますが、あまり理解されていない感覚です。


新規事業開発においても、一般的にはPMFした後のグロース手段として広告を活用しますが、PMF前にマーケティングリサーチとしてリスティング広告を回すことでユーザーの解像度を上げ、どう訴求すれば見えてくることがあります。しかもサブスクモデルだから大きな投資をしなくてもスピーディーにPDCAを回せるメリットがあります。試すしかない新規事業のマーケティングにおいて、試せるのはバナーとLPしかないんですよね。


栗山 Web広告に関しては、本来どこでも・誰でも活用できるものであるにも拘らず、地域によって運用状況に大きな差が生まれているというデータもあります。広告予算に占めるネット広告割合って、東京都は17%まで上がっていますが、地方都市になると2%まで下がるんですよね。社内に人材がいないことで、運用に踏み切れない企業が一定数いることも事実ですよね。


中平 人は社会的な生き物なので、隣の人がやっているとなれば「乗り遅れまい」と始めるでしょうし、やはり「あの人は上手くいっているんだ」と分かれば状況も変わっていくはずです。身近な成功事例を増やしていくことが重要ですね。


そして何より、運用を始めてみるには “信頼して任せられるパートナー” の存在が必要です。中小企業の皆さんが一歩踏み出すために、私たちが信頼のおけるパートナーというポジションを作り、コンバージョンを大きく上げるクリエイティブを作れるように、取り組んでいきます。


栗山 模倣し合うことからは、きっとそんなクリエイティブは生まれないはず。データを活用し、各分野のプロフェッショナルがチームになり、サブスクリプションモデルで検証を重ねながら伴走するからこそ、それが生まれるチャンスがあるのでしょう。きっと世界は変わっていくはずですね。本日はありがとうございました。


失敗しないパートナー選定の秘訣 広告デザイン制作編


(PRONI代表 栗山規夫の編集後記)

デザイン制作にサブスクリプションモデルを持ち込んだ同社。中平代表の“創り手に寄り添うサービス思想”と“経営哲学”が大変勉強になりました。あらゆる業界においてユーザーの嗜好性は多様化し、UI、UXデザインの重要性は言うまでもなく必要不可欠な一方、優秀なデザイナーの確保はエンジニア採用以上の難易度とも言われています。サブスクリプション化することで、デザイン制作における受発注のあり方は変わり、より実用的なチャレンジを、高度なPDCAを回せることになるでしょう。広告代理店でも下請けの制作会社を活用してLPやホームページ制作はできますがそれはあくまでも単発の発注であり、納品がゴールの仕事となります。ガラパゴス社の「AIR Design」はカスタマーと広告出稿の成果ゴールを共有し、信頼できるパートナーや、同社のAI活用ノウハウを享受しながら、サブスクの範囲ないで何度でもチャレンジができます。中平代表の「デジタルモノづくり産業革命」は、製造業の現場のような緻密な仕組みによって成り立っていました。


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