レジリエンスとは｜意味やメリット・高める方法【2024年最新版】

人材育成においては、表面的な資格やスキルセットだけでなく、メンタル面での社員教育も重要です。優れた企業活動に従事できる社員は、レジリエンスに優れている点も近年は注目されています。今回は、そんなレジリエンスの意味や、ビジネスに求められる背景、そしてレジリエンスを高めるための方法をご紹介します。
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一般的にレジリエンスは、困難に直面しても適応し、それを乗り越えられる能力を指す言葉です。ここでは心理学上のレジリエンスと、ビジネス上のレジリエンスという2種類の違いについて、ご紹介します。

レジリエンスは日本語に訳すと、「回復力」といった訳語があてはまります。これらの言葉が指す通り、心理学上のレジリエンスはストレスから立ち直ったり、うまく回避したりする能力全般を指します。仕事でミスをしてしまい、ひどく落ち込んだ日があっても、次の日にはそのストレスから立ち直り、改善点を踏まえて前向きに仕事に取り組める人は、レジリエンスが高い人と言えるでしょう。

ビジネスにおけるレジリエンスは、個人のレジリエンスと組織のレジリエンスの2種類が挙げられます。個人のレジリエンスは、上で説明した通り、個人的に困難を打開したり、うまく回避できたりする能力の良し悪しを問うものです。一方で組織のレジリエンスは、ビジネス環境の変化に対する順応性が高い、リスク管理が徹底できているかどうかを問う能力です。社会のトレンドに遅れてしまったり、事業が一つ倒れると組織も倒れてしまったりしないための能力として、重視されています。

個人のレジリエンスを社員が身につけていることで、多くのメリットを会社も社員も受けられます。具体的な効果について、ここでは4つ取り上げます。社員の能力の底上げを図りたい場合には重視すべきポイントです。

レジリエンスを高めることで、気持ちを切り替えるスピードを高められます。何日も前の失敗をいつまでも引きずってしまったり、仕事がうまくいかないことに苛立ちを抱えたりすることを回避できます。大きなストレスを抱えたり、ショックから立ち直れたりしないまま業務に携わっていると、別の失敗を招いたり、必要以上に業務へ時間をかけてしまったりします。こういった事態を回避できる力を身につけ、生産性を高めることが可能です。

2つ目のメリットは、多様なものの考え方を身につけられる点です。日々業務に従事していると、多くの人の意見を聞き入れ、反映しなければならないシーンもあるものです。組織が大きくなったり、取引先が増えたりすると、より多くの人の意見に耳を傾けなければならず、うまく調整する能力が問われます。レジリエンスを高めることで、多様な意見を吸収し、前向きに検討できる能力が身に付きます。人の意見を無視してしまう事態を回避し、組織内部の不和を予防できます。

3つ目のメリットは、問題への対処能力の改善です。業務上にトラブルが発生した場合も、パニックになって適切な対処ができなかったり、感情的に対処して問題を大きくしてしまったりするリスクを回避できるため、プロとしての務めを的確に果たすことができます。レジリエンスの向上によってメンタルを客観的にコントロールできるので、精神的な問題に起因するあらゆるトラブルに対処可能です。

メンタル面でのコントロールがうまくいけば、身体のトラブルも最大限回避することができます。ストレスに起因する暴飲暴食や睡眠不足を解消し、健康的な生活を送り、業務にも最大のパフォーマンスで取り組めるでしょう。心の問題を解消できれば、私生活においても好循環を維持することができ、自然と心身のバランスをきたすことのない健康的なライフスタイルを実現できます。長期的な健康状態の改善にも、レジリエンス向上は寄与します。

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それでは、レジリエンスを高めるためには具体的に何をすれば良いのでしょうか。すぐに実践可能なレジリエンス向上の方法として、以下の3つの手法が採用されています。

レジリエンスにおいて重要なのは、人間関係です。周囲の人間と良好な関係を築くことは、レジリエンス向上へ大いに役立ちます。人間に大きな心的ストレスを与える要因として、孤独が挙げられます。悩みを相談できる人がいない、困った時に頼れる人間がいないことは、ストレスを増加させ、耐性のない人を追い込むこととなります。まずはストレスの小さい人間関係を築くことに力を入れ、孤独や孤立を解消するところから始めることが大切です。

現実的な目標を立てることも、レジリエンス向上に役立ちます。目標は大きい方が良いと言われますが、あまりにも大きい目標を立ててしまうと、現実と目標のギャップの大きさにショックを受け、余計なストレスを大きくしてしまうことにつながります。当日中や１週間以内に達成できる目標を設定し、目標に向かって没頭する経験や、目標をクリアする喜びを積み重ねることが大切です。

社会は常に変化するものであり、変化についていけなくなると、社会に取り残されているというストレスが孤独感を招きます。世の中を客観的な視点から捉え、変化に適応できる人格形成や、ライフスタイルの構築を目指しましょう。変化に適応できることで、不幸なことがあってもすぐに切り替えられる能力を身につけられ、自分にとって受け入れ難い意見や人間も自然と需要できるような性格になっていくでしょう。

組織レジリエンスを高める上では、個人のレジリエンスのように精神的な問題だけで解決することが難しいのが現状です。組織の文化や経営者層のマインドセットを刷新するところから始める必要があるため、場合によっては大きな方向転換を求められるでしょう。データに基づく客観的な意思決定ができたり、待遇を改善して定着率の高い組織に生まれ変わったりと、変化に強く、事業を長期的に育てられる文化を養うことが必要です。具体的な施策としては、ITシステムの導入によって作業労働を自動化し、社員への負担を軽減するといったDX施策は有効です。また、人材にDX時代へ適応できるようIT教育を徹底し、最先端のトレンドに乗り遅れず、システムをフル活用できるよう研修を行うことも必要です。

レジリエンスは個人と企業のどちらにも適応すべき考え方で、メンタル面での変化が求められます。個人レジリエンスは日々の心がけや業務との向き合い方を考えるだけで、大きく改善できます。組織レジリエンスも経営者の意識改革を実施することで、前向きに進められます。アイミツでは、そんなレジリエンスの改善に役立つ社員研修会社をご紹介しています。お困りの際には、お気軽にご相談ください。

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