社員研修の目的とは|ゴール設定の方法や研修方法も紹介【2024年最新版】
企業のビジョンの共有や、業務に役立つスキルを従業員に習得させる方法として、業種や規模を問わずさまざまな企業で行われている社員研修。しかし、いざ社員研修を行う段階になると「方法がわからない」「本当に効果があるのか」などとお困りの方もいるのではないでしょうか。
社員研修は明確な目的のもと、適切なプログラムで実施すれば高い効果が期待できるものです。
本記事では、社員研修の目的・ゴールの設定方法と実際の研修方法についてわかりやすく解説します。社員研修の実施を検討中の方は、ぜひ参考にしてください。
社員研修はいる?いらない?
社員研修は新卒や中途採用者と対象とした「新人研修」をはじめ、「管理職研修」「営業研修」など幅広い目的に応じて行わるものですが、中には「社員研修を行ったものの、思うような効果がなかった」という経験から「社員研修は不要なのでは?」と考える方もいるのではないでしょうか。
しかし、社員研修は適切に行えば大きな効果が見込めるもの。そのために大切になるのが「社員研修の目的・ゴールの設定」です。これらをしっかりと検討した上で研修の対象者やプログラムの内容を絞り込めば、従業員の成長や事業の成功が近づくといっても過言ではありません。
社員研修の代表的な目的5つ
社員研修にはさまざまな目的があります。ここからは、社員研修を実施する目的の中でも、代表的な5つについて解説していきます。
ビジネススキルの習得
社会経験をもつ中途採用の従業員は一定のビジネススキルが身についていると考えられますが、新卒採用の従業員はそうではありません。あいさつや名刺交換、電話対応、来客対応などの基本的なマナーはもちろん、自社の業界や商品・サービスに関する知識、ビジネスにおけるコミュニケーションなどさまざまなスキルを習得させる必要があるでしょう。
ビジネスマナーを守ることは社会人としての基本であり、従業員の立ち振る舞いは会社の評価にもつながるため、特に新人研修では主な目的とされることが多いようです。また、必要なスキルを習得したことが自身の評価にも反映されれば、従業員のモチベーション向上・早期退職防止の効果も期待できます。
人材育成
企業の成長を実現させるためには、社内のリソースを効率的に活用することが大切です。激しい競争の中で目標を達成するには優秀な人材の育成が必要不可欠とされており、経営戦略の一環として重点的に人材育成研修に取り組む企業も少なくありません。
社員研修を通じて会社の理念・ビジョンの浸透を図るだけでなく、スキルアップにつながるプログラムを盛り込むことで、早期戦力化が叶うでしょう。また、社員研修で身につけた知識やスキルによって成長が実感でき、昇格や昇給に結びつけばおのずと会社への帰属意識が生まれ、結果として優秀な人材の流出防止にもなるのではないでしょうか。
社内風土改善
企業活動の中で自然と培われる社内風土は、会社の「遺伝子」「潜在意識」と呼ばれることもあり、無意識のうちに従業員を支配するものです。
たとえば、長きにわたってトップダウンが浸透している会社では、経営層がどんなに「積極的に意見してほしい」とメッセージを発信したとしても、従業員がすぐに実行にうつすことは容易ではないでしょう。
このように、社内風土がビジネスの発展にマイナスに働く可能性がある場合は、社員研修を通じて管理職・リーダー職に知識を身に付けた上で会社の理念やビジョンなどを浸透させていき、よりよい社内風土の構築を促すのが効果的だといえます。
事業の理解促進
規模の大きな会社でありがちなのが、所属する部門や業務の内容によっては「自社の事業内容や、商品・サービスをよく知らない」という従業員が少なくないということ。しかし、「自分の仕事はなんのために行っているのか」を理解するのは、社会人としてとても重要なことです。
会社の理念や経営方針を知り、事業に対する理解を深めれば、自身の業務がどのような部分を担っているのかがわかってきます。商品開発や営業といった部門だけでなく全社的に事業の理解促進を行えば、違った視点からのアイデアが得られ、それが商品・サービスの改善につながることもあるかもしれません。
社員の相互理解促進
毎日オフィスで顔を合わせていても、従業員同士のコミュニケーションは業務に関するものにとどまり、従業員同士での相互理解が進まないというケースも少なくありません。しかし、従業員同士が十分にコミュニケーションをとりながら相互理解を深めることは、業務をよりスムーズに進めるために必要な要素です。
社員研修は、工夫次第で従業員の相互理解を深めるきっかけにもなります。お互いのことを知るとともに会社の理念を再確認することによって、一体感のある強固な組織に近づくでしょう。
社員研修の目的・ゴール設定は現状把握から始まる
社員研修を行う際には目的・ゴールの設定が重要ですが、その第一歩は現状把握です。
社員研修の目的は、学んだ知識やスキルを実際の業務で役立ててもらうこと。そうした効果があらわれてはじめて社員研修が成功したといえます。
そのためには「研修で何を行うか」を具体的に設計する必要がありますが、現状の課題がわからなければ、どのような内容が適しているかもわかりません。効果的な社員研修を実現するためにも、まずは現状の課題を洗い出しましょう。
「課題が多く、なにから手をつければいいのかわからない」という場合は、優先順位をつけて順を追って取り組むのがおすすめです。
目的やゴールの設定はSMARTの法則に従おう
社員研修の目的を設定をする際は、「SMART」の5つの要素を満たす必要があります。ここでは、それぞれの要素について解説します。
<S:Specific(具体的であること)>
社員研修を行う際には、具体的なゴールを設定することが大切です。目標に具体性のなければ実効性に欠けてしまい、研修を実施しても従業員の行動変容を起こすのは困難だといえます。また、方向性が不透明なままでは社員研修に関わる従業員も自身の役割がわかりにくく、困惑を招くことになるでしょう。
<M:Measurable(測定できること)>
社員研修の内容によっては難しいケースもありますが、ゴールを数値化することも大切な要素です。「ゴールに到達できたか否か」を確認するためにも、共通の指標を事前に検討しましょう。
<A:Achievable(達成可能であること)>
理想も大切ですが、だからといってはじめから高すぎる目標を掲げるのはおすすめできません。受講者の現状の知識やスキルとかけ離れた内容で社員研修を行ったとしても、それがしっかりとは身につくとは限らないからです。
また、すでに身についている内容の研修も無意味なので、「頑張れば到達できる」レベルに目標を設定しましょう。
<R:Related(目標と関連していること)>
組織全体の目標に関連したゴールを設定するのも大切なポイントです。社員研修によって受講者の知識・スキルを底上げするだけでなく、組織全体の目標に近づけることを意識しながら検討してください。
<T:Time-bound(期限が決められていること)>
締め切りが設定されていないタスクは、手つかずのまま放置されることが多いもの。効率的に社員研修を進めるためにも、「⚪︎ヵ月後までには目標を達成する」といった期限を設けるようにしましょう。
目的別に見るおすすめの社員研修方法
社員研修には「OFF JT」や「OJT」「eラーニング」などさまざまな方法があります。ここからは、それぞれの方法について詳しく解説していきます。
会社への理解を深めたいならOFF JT
「OFF JT」とはOff The Job Training(職場外研修)の略語で、いつもの業務を離れて研修やセミナーに参加することを指すもの。社内の人材育成担当者や外部の専門家を講師に迎え、多くの受講者を決まった日時に集めて行われるのが一般的とされています。
基本的な概念やスキルなどを効率的に学ぶのに適しており、会社の理念や経営方針の周知、ビジネスマナーの習得を目的とした研修におすすめの方法です。通常の業務の中では身につけるのが難しい知識やスキルが学べることから、その効果を見直す企業が増加傾向にあるといわれています。
実践的なノウハウを教えたいならOJT
「OJT」はOn The Job Trainingの略語で、実際の業務を通じて行う研修です。新入社員や他部署から異動してきた従業員に育成担当者がつき、実際に業務を進めながら知識や作業方法をレクチャーしていきます。実務に役立つ技術や知識、ノウハウを教えたいという場合にぴったりの方法として、多くの企業で導入されています。
たとえば、営業職であれば育成担当の先輩に同行してどのように営業活動を行っているのかを学び、エンジニアの場合は先輩社員のもとで実際にコードを書き、技術やノウハウを身につけていくといったイメージです。
スキルアップを目指したいならeラーニング
「eラーニング」はインターネット上で社員研修が行えるもので、時間や場所の制約なく学べるのが特徴です。PCだけでなくスマートフォンやタブレットからの受講に対応しているシステムも多いので、「同じ日時に受講者を集めるのが難しい」という場合にもうってつけでしょう。
従業員は自身のペースで学習が進められるだけでなく、管理側は受講状況の管理が容易というメリットがあります。また、何度でも繰り返し受講できるため、従業員1人ひとりのスキルアップを図る場合にもおすすめの方法です。OJTやOFF JTの補助のような立ち位置で活用してもよいのではないでしょうか。
【まとめ】社員研修の目的は明確に定めよう
本記事では、社員研修の代表的な目的やゴールの設定方法、研修方法などについて解説してきました。
昨今では社員研修は経営戦略に欠かせない要素となっており、明確な目的・ゴールを設定して実施するれば従業員の成長を促せるだけでなく、将来的な組織の発展にも期待ができます。反対に、目的が不明確なまま行う社員研修では、効果を得るのは困難だといえるでしょう。
また、社員研修はもちろん社内で企画・開催もできますが、より確実に効果を得たいという場合には、プロフェッショナルである社員研修会社の活用も有効な手段です。
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