営業代行とは？特徴やメリット・デメリットをわかりやすく説明！【2024年最新版】

経理や総務、人事労務など、特定の業務をアウトソーシングするのが珍しくない昨今では、営業活動を外注する「営業代行」を利用する企業も増加傾向にあります。営業代行会社は独自の顧客ネットワークやノウハウを保有しており、短期間での成果も期待できるので「売るものはあるが、売る人がいない」という会社には心強い存在だといるでしょう。

本記事では、営業代行のメリット・デメリットとあわせて、効果的な営業代行を実現するためのポイントを解説していきます。営業代行の利用を検討中の方は、ぜひ参考にしてください。
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まずは、営業代行サービスの概要や依頼できる業務、費用体系など基本的な情報を解説します。

営業代行とは、文字どおり依頼企業の商品の営業活動を代行するサービスです。営業代行会社は、依頼企業のすべての営業活動、もしくは一部の業務を代行します。

近年、日本ではスタートアップ市場が拡大を続けていますが、中にはプロダクト製作のリソースはあっても「営業担当者がいない」という会社も少なくありません。そうしたスタートアップ企業や小規模事業者の増加とともに、営業代行を利用する会社も増加傾向にあります。

また、単に営業リソース不足を補うという目的のほかにも、「既存顧客のフォローをしたい」「販路を拡大したい」「営業ノウハウを習得したい」といった理由から、営業代行を利用する会社もあるようです。

営業の主な業務は、見込み顧客のリストアップや電話でのアポイントメント取り、顧客との商談、既存顧客のフォローなど。これらの業務は、すべて営業代行会社へ依頼することができます。

もちろんすべての業務を任せる必要はなく、たとえば「リストアップとアポイントメントは自社できできるので、それ以降の商談やクロージングを任せたい」「自社の営業スタッフのスキルアップのために、営業やクロージングに同行してほしい」といった内容での依頼も可能です。

また、実際の営業活動を行う会社だけでなく、中には営業戦略の立案・検証や顧客企業の営業スタッフ育成を強みとする会社も少なくありません。このような営業代行会社は「営業リソースは十分にあるが、どのような営業をすればいいのかわからない」という会社に最適といえます。

もちろん、営業戦略の立案から見込み顧客のリストアップ、アポイントメント、商談・クロージングまですべての業務を依頼することもできるので、自社の状況に応じて依頼範囲を検討するのがおすすめです。

営業代行の費用体系は「成果報酬型」と「固定報酬型」「複合型」の3種に大きく分かれます。

成果報酬型とは、アポイントメントや成約の件数に応じて報酬が発生する料金体系のこと。アポイントメントや成約がゼロであれば費用は発生しませんが、成果があった際にはあらかじめ定められた報酬を営業代行会社へ支払います。

固定報酬型は毎月決まった金額を支払う料金体系で、架電営業や訪問営業の代行などに用いられています。成果がなくても月々の固定費用が発生しますが、多くの成約があった場合でも追加料金が発生することはありません。

また、複合型は成果報酬型と固定報酬型を組み合わせた料金体系で、月々の固定費にプラス、成果に応じた報酬が発生します。ベースは成果報酬型で、営業代行に必要な経費を固定費を毎月支払うというものが多いようです。

営業代行にはさまざまなメリットがありますが、その一方でデメリットがあるのも事実。双方をよく理解した上で、導入を検討しましょう。

営業代行を依頼する一番のメリットは、営業スキルの高いスタッフをすぐに確保できる点です。社内で営業スキルの高いスタッフを育成できればそれに越したことはありませんが、育成するには時間もコストもかかります。たとえば、新製品の発売後に営業スタッフを育成しても、多くの機会損失を招くことになあるでしょう。

また、新たに経験豊富な営業スタッフを雇用しても自社に合うかは不透明で、給与をはじめとした固定費も発生します。営業代行会社に依頼すればすぐにスキルの高い人材による営業活動が行えるだけでなく、給与や社会保険料など月々の固定費が不要というのも見逃せないポイントです。

さまざまな業種・業界での営業経験をもつ営業代行会社のスタッフは、独自のノウハウや人脈を築いていると考えられます。それらを活かした営業を行うことで、自社の営業スタッフがルートを持たない業界・企業へのアプローチが叶い、新たな顧客の取り込みや販路拡大も期待できるでしょう。

営業代行は効率的に成約・アポイントメントを獲得するのに適したサービスですが、その反面「いつまで経っても社内に営業ノウハウが蓄積されない」というデメリットがあります。営業代行を利用して向上した売り上げを維持するためには、営業代行を利用し続けなければなりません。
長い目でみると、自社で営業スタッフを育成するのと比べてコストが膨らむこともあるでしょう。そのため、営業代行を利用する場合であっても、営業のノウハウが社内に残るように工夫する必要があります。

また、営業代行会社のスタッフはあくまでも外部のスタッフであるため、依頼企業側が営業活動を管理するのは困難です。もちろん、定期的な活動状況報告がサービスに含まれている場合もありますが、個々のスタッフの業務内容を細かに把握することはできません。

さらに、営業代行会社のスタッフが顧客とトラブルを起こしてしまった場合に、信用を損なうことになるのは依頼企業です。営業代行会社の評判を確認するのはもちろん、実際に営業活動を担当するスタッフ1人ひとりの人間性や業務への姿勢を見極めることが重要です。

アポイントメントや成約を獲得した場合のみ費用が発生する「成果報酬型」は、1アポイントメントあたりの費用が1万5,000〜2万円ほど、成約まで依頼する場合は契約額の30〜50%を報酬として支払うケースが多いとされています。

成約の有無に関わらず月々報酬を支払う「固定報酬型」の費用相場は、営業スタッフ1人あたり50～70万円。この金額はあくまで相場で、扱う商材の難易度や業界によって大きく変動することも十分に考えられます。

また、「複合型」の費用相場は営業スタッフ1人あたり25～30万円の固定報酬に、営業代行会社が設定した成果報酬が上乗せされます。成果報酬額は営業代行会社によってバラつきがあるので、複数社から相見積もりをとって比較するのがおすすめです。

営業代行会社へ業務を依頼しても、すぐに営業活動が開始されるわけではありません。最初に行われるのは現状分析で、市場調査や競合の状況、営業活動における課題、必要な人材などさまざまな面から分析していきます。この際、営業代行会社から「商品・サービスの特徴」や「営業目標」などをヒアリングされるので、答えられるように準備しておきましょう。また、営業代行会社と役割分担を希望する場合は、「依頼する業務」と「自社で行う業務」を明確にしておくことが大切です。

次に、現状分析をもとに作成した営業戦略が営業代行会社から提案されます。具体的には、営業活動の最終目標であるKGI、最終目標を達成するための中間目標であるKPIや達成期間、ターゲットへの訴求方法などに関する説明を行います。

提案された営業戦略が問題なければ、営業スタッフが営業活動を行います。商品・サービスによっては、営業活動の開始前に営業代行会社のスタッフへレクチャーが必要になるケースもあるので、事前に商品・サービスの内容や市場に関する知識などをまとめた資料を作成することをおすすめします。

営業代行会社に業務を依頼しても、何の準備もなければ失敗に終わる可能性も否定できません。ここからは、営業代行を成功させるためのポイントを解説します。

営業代行の利用を検討しているということは、自社で何らかの課題を抱えているということです。しっかりと課題を洗い出さないまま営業代行会社へ依頼しても、解決につながるような提案が受けられない可能性があります。

もちろん事前にヒアリングを行い、営業代行会社も顧客企業の課題把握に取り組みますが、誰よりも課題や商品や市場の特徴を理解しているのは自社の担当者です。営業代行会社への依頼前に「自社の課題はどういった点で、解決するためには何が必要なのか」「どのプロセスを改善すれば売り上げが改善できるのか」などを明確にし、それを営業代行会社へ伝えることでより効果的な提案につながるでしょう。

営業代行会社の費用体系は、主に「成果報酬型」と「固定報酬型」の2種類に分かれます。どちらを選ぶべきかは、案件の特性や依頼内容によって変わりますが、費用体系の違いを理解した上で依頼することが重要です。

たとえば、成果報酬型は契約やアポイントメントにつながらなければ費用が発生しないため、無駄なコストを抑えられるように感じる方も多いでしょう。しかし、成果報酬を高く設定しすぎてしまうと、契約を獲得してもトータルでは赤字になってしまうことも考えられます。反対に、固定報酬型の場合はコストだけがかかって契約やアポイントメントにつながらない危険性をはらみます。

いずれの費用体系を選択するにしても、「自社の課題解決につながるのはどちらの方か」をよく検討する必要があるでしょう。

営業代行会社の中には、活動状況を依頼企業へオープンにしない会社も少なくありません。そのため、営業代行を利用する際には、「定期的に活動報告が受けられるか」「資料の共有が可能か」を必ず確認しましょう。

進捗報告を行わない会社に依頼してしまうと、成果があったとしても自社へのノウハウ蓄積は困難です。営業方法が確率されておらず、これから営業代行会社とともに体制を整えていきたいという場合、活動報告に関する資料は貴重な資産となります。そうでない場合であっても、特に固定報酬型のサービスを利用する場合は「固定額に対して何が行われているのか」を確認する必要があるでしょう。

ひとくちに営業代行会社といっても、得意とする業界や分野、商材は会社によって異なるものです。依頼の前に、必ず営業代行会社の得意分野を確認するようにしましょう。

たとえば、法人営業が得意な会社もあれば、個人営業に強みを持つ会社もあります。また、テレマーケティングでのアポイントメント獲得をメインにする会社がある一方で、アポイントメント獲得から商談、クロージングまで依頼できる会社も少なくありません。中には特定の業界に強い会社や、顧客企業の営業体制を確立するためのコンサルティングを行う会社もあります。

重要なのは、自社が営業代行会社に求めるものを明確にすること。この部分を怠り、自社のニーズとかけ離れた営業代行会社に依頼してしまった場合は、思うような成果は得られないでしょう。

本記事では、営業代行の概要や費用体系、メリット・デメリットなどについて解説してきました。

営業スタッフが不足している会社や、「どうやって営業活動をすればいいのかわからない」という会社にとって、営業代行は心強いサービスです。しかし、自社のニーズに合った営業代行会社を選ばなければ、思うような成果は得られないでしょう。

「自社に合った営業代行会社がわからない」という方は、ぜひ「アイミツ」へご相談ください。貴社のニーズやご予算をうかがった上で、おすすめできる営業代行会社を提案します。