重回帰分析とは?概要や活用シーン・やり方も一挙に解説【2024年最新版】
売上予測や顧客満足度の分析など幅広いシチュエーションで用いられている重回帰分析について、今回はマーケティングリサーチ会社などさまざまな外注先を比較検討できる「アイミツ」が分かりやすく解説します。重回帰分析の概要や主な活用シーン、具体的なやり方、注意点などをまとめたのでぜひ参考にしてください。
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重回帰分析とは
重回帰分析とは、統計学上における解析手法のひとつであり、「要因」と「結果」の関係性を定式化できることから、売上予測、ブランドイメージや顧客満足度の分析といったマーケティングの領域で幅広く用いられています。そもそも「重回帰」という言葉は、「重=複数」「回帰=因果関係」を指しています。要するに「特定の結果(目的変数)」と「いくつかの要因(説明変数)」の関係性を数式化することで、両者の因果関係を解き明かすための分析が重回帰分析なのです。重回帰分析によって、複数の要因がそれぞれどの程度結果を左右するのかが明確化できれば、すでに実施済みの施策に関する効果測定を細かく行えるだけでなく、将来的な売上予測や戦略策定など、幅広いシチュエーションで応用することが可能となります。
単回帰分析との違い
回帰分析には重回帰分析だけでなく、「単回帰分析」という分析手法も存在。両者の違いは、「単・重」という文字の意味が表すように、分析の際に用いる「説明変数が異なる」という点にあります。これはそれほど難しい話ではなく、重回帰分析が結果に関係する複数の要因を説明変数として用いるのに対し、単回帰分析では1つの説明変数のみを用いるということ。「広告費(説明変数)と売上(目的変数)」「駅からの距離(説明変数)と賃料(目的変数)」といった具合に、要因と結果を1対1で設定して分析するのが単回帰分析です。
重回帰分析の主な活用シーン
幅広いシチュエーションで応用できる重回帰分析ですが、主な活用シーンの具体的な例を2つご紹介します。
営業予測
営業活動においては、過去の実績をもとに、「取引額や売上といった目的変数(結果)」と「営業マンの数・訪問回数・値引き率などの説明変数(要因)」を重回帰分析で定式化。分析結果を活用すれば、営業マンの数や値引き率などの説明変数(要因)をそれぞれ変化させた場合、どの程度の売上が期待できるのかという営業予測を数値的な根拠に基づいて立てられます。
マーケティング
マーケティングの代表的な例である「店舗型ビジネス」の場合、売上高が目的変数、席数・店舗面積・駐車場台数・店舗周辺の商業人口などが主な説明変数として重回帰分析が可能。過去の実績からこうした説明変数と目的変数を設定して重回帰分析を行うと、それぞれの説明変数が売上高に与える影響度を数値化できるため、応用すれば新店舗の売上予測などに役立てられます。ただし、店舗の売上には、接客や品ぞろえといった数値化が難しく重回帰分析では用いられない要素も影響しているケースが多いため、他の手法も組み合わせて分析するのが一般的です。
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重回帰分析のやり方
ここでは具体的な重回帰分析のやり方を4つの工程に分けて順に解説。ぜひ参考にしてください。
(1)成果に影響のある要因を洗い出す
前述のとおり、重回帰分析では成果に影響を及ぼすと考えられる複数の数値を説明変数に設定する必要があります。したがって、まずは「目的変数と関係性を持つと考えられる説明変数(要因)を洗い出す」ところからはじめましょう。例えば店舗型ビジネスの売上予測の場合は、以下のような要素が説明変数の候補です。
・座席数
・店舗面積
・商圏人口
・競合店舗数
・広告宣伝費
・メニュー数
・客単価
・従業員数
・クレーム数
(2)データを収集して重回帰分析を行う
説明変数(要因)の洗い出しが終わった後は、実際のデータを収集して重回帰分析を行います。分析にはExcelの分析ツールや無料の統計分析ソフト「R」などのツールを用いるのがおすすめ。一度の重回帰分析で用いる説明変数は最大でも7個程度までに抑えて行いましょう。なお、重回帰分析では数式に設定する説明変数次第で結果が大きく左右されるため、説明変数の取捨選択に役立つ「ステップワイズ法」などを用いて精度向上を図ると良いでしょう。
(3)目的変数を算出する
重回帰分析が終わった後は分析結果を活用して目的変数(予測)を算出。例えば、店舗の売上予測の重回帰分析で以下の数値が明らかになったとします。
目的変数=(0.3×店舗面積)+(1.2×駅からの距離)+(0.3×従業員数)…etc(設定した説明変数の数に準ずる)+定数項
上記の重回帰式の場合、目的変数(売上予測)を算出するために実際の各説明変数(店舗面積・従業員数など)を代入。目的変数にどの程度影響を与えるかという「回帰係数」(式中の0.3や1.2といった数字)を掛けて計算していきます。ちなみに、回帰係数は解析ソフトで算出可能。すべての項目を足しあげ、定数項という説明変数が変わっても固定された値を足すと目的変数が算出できるのです。
(4)結果をもとに施策を検討・実行する
重回帰分析で新店舗の売上予測などを把握した後は、分析結果に基づいて戦略立てや施策立案などにつなげましょう。例えば重回帰分析で明らかになった説明変数それぞれの売上に対する影響度を見たところ、想定より「従業員数」の影響が大きく、当初予定していた従業員数では目標達成が難しいという結果が出たとします。この場合、他の説明変数との兼ね合いも見ながら予算を調整し、従業員数を増やす方針に変更することで設定した売上目標に近づく可能性を高められるのです。説明変数がどの程度目的変数に寄与しているのか見ながら、実際の施策に落としていくことが大切でしょう。
重回帰分析を行う際の注意点
重回帰分析で精度の高い分析を行うだけでなく、自身のビジネスにうまく活用するにはいくつか注意すべき点があります。
説明変数の数が適切かどうか
重回帰分析では設定する説明変数の個数が少なすぎても正確な分析結果を得られませんが、多ければ多いほど良いともいえません。説明変数の設定数が多すぎると、目的変数に影響していない雑多な説明変数の割合が増加。また、設定した要素同士の相関性が高くなり説明変数同士が邪魔し合うため分析結果の信頼度が下がってしまうのです。説明変数の適正な数はケースバイケースですが、目安として7つ以内に収めた研究が多く見られています。
目的変数に誤りがないかどうか
重回帰分析における目的変数には、売上、来場者数といったさまざまな「成果」を設定しますが、どのような成果を設定するかによって得られる分析結果は異なります。例えば飲食店の場合、「来店数」を目的変数に設定しても売上予想の分析にはなりません。売上には客単価が影響するため、重回帰分析を活用しても期待した売上分析につながらない可能性は十分に考えられるでしょう。したがって、重回帰分析の際には自身のビジネスにおいて何を成果として捉えるべきなのかをあらかじめ明確にしておかなければいけません。
【まとめ】重回帰分析の相談はマーケティングリサーチ会社へ
重回帰分析は成果と成果に関連する要因の因果関係を数値的に把握できるため、現状分析だけでなく将来的な売上予測や施策立案など幅広いシチュエーションで応用可能です。とはいえ、分析には専門的なノウハウが必要な部分も多いですから、正確な分析および効果的な活用のためには専門家の助けを得ることも視野に入れましょう。アイミツでは、重回帰分析に強いマーケティングリサーチ会社などの情報を多数取り揃えていますので、興味がある方はお気軽にお問い合わせください。
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