起業に役立つ!助成金・補助金を活用して賢く会社設立する方法【2026年最新版】
起業をする際には、一定の軍資金は必要不可欠。少しでも安定した経営を行うために、初期費用はできるだけ抑えたいものです。そこで心強い味方になってくれるのが、国や自治体が主催している助成金制度や補助金制度です。
特定の事業をターゲットとしたものや、雇用にかかる費用を補助してくれるものなど、さまざまな種類があります。今回は、起業の際に役立つ助成金や補助金制度を中心に、7の事例をご紹介するとともに、活用する際に注意しておきたいポイントをあわせて取り上げます。
起業を考えている方はもちろん、助成金・補助金の活用法について知りたい方にとって、参考となる有益な情報をまとめていますので、ぜひ最後までご覧ください。
最近の更新内容
- 2026.08.17 更新
- 「使える!助成金・補助金一覧」の項目1(創業支援等事業者補助金・広域的な創業支援モデル事業)を削除し、以降の項目番号を繰り上げ、件数表記を7に修正
起業の味方!「助成金」と「補助金」の違いとは
起業における「助成金」と「補助金」という言葉は似た意味をもっており、どちらも返済義務がないお金のことを指します。しかし、細かな部分を見ていくとそれぞれに違いがあることが分かります。
助成金とは:特定の条件を満たした場合に受け取ることができるお金のこと。
雇用調整助成金やキャリアアップ雇用奨励金などが該当します。
補助金とは:期間内に申請し審査を経て支給されるお金のこと。
審査があるため、当然のことながら、期間内に申請したとしても必ず補助金を受け取れるとは限りません。
このように、助成金と補助金はお金を支給される際のプロセスや仕組みが異なるため、起業にあたってはそれぞれの違いをしっかりと理解しておく必要があります。
役立つ助成金・補助金の主催元は主に4団体
助成金や補助金を提供しているのは、公的機関や団体、民間企業まで幅広く存在します。
実際に助成金や補助金を提供している団体の一例をご紹介しましょう。
1.経済産業省
経済産業省が主催している助成金や補助金は、特定の産業や事業を展開する際に提供されることが多いです。たとえば、起業の際に有効活用されるや「創業支援等事業者補助金」や「ものづくり・商業・サービス生産性向上促進補助金」などがそれに該当します。産業全体を活性化させたり、地域の産業振興、起業などを目的に助成金や補助金が支給されます。
2.厚生労働省
厚生労働省が主催している助成金や補助金は、雇用に関する目的で支給されるケースが多いです。
起業したばかりの経営者にとっては、厚生労働省の助成金を活用することで、従業員の人件費にかかる費用を抑えられるメリットもあります。受動喫煙防止対策に関する支援事業なども行っており、職場環境改善に取り組んでいる企業においてもメリットとなるでしょう。
3.地方自治体
地方自治体が主催している助成金や補助金は、自治体によってさまざまな種類に分けられます。地方に移住を促進したり、企業の誘致、起業を促したりなど非常に幅広いため、自社の対象となるものがあるか一度確認してみるとよいでしょう。
たとえば、宮城県においては「みやぎ企業立地奨励金制度」として、宮城県内に工場などを新設・増設し、一定の基準を満たした企業に対して奨励金を交付しています。神奈川県については、「神奈川県中小企業等外国出願支援事業」などがあります。
4.民間の団体や企業
民間の団体や企業の主催している助成金や補助金の場合、公的機関に比べて審査や条件がやや厳しい場合が多いと言われています。助成金や補助金支給の目的もさまざまですが、優秀な人材の成長促進や研究開発、起業に充てることを目的としたものも多い傾向にあります。
使える!助成金・補助金一覧(リスト)
実際に使える助成金や補助金の一例をいくつかご紹介します。どれも起業後に事業を運営していくうえで役立つものばかりのため、自社で対象となる助成金や補助金がないか確認してみることをおすすめします。
1.事業承継・M&A補助金
事業承継補助金は現在「事業承継・M&A補助金」という名称にリニューアルされ、経済産業省の中小企業庁が主催する補助金事業として継続しています。現行の制度には「事業承継促進枠」「専門家活用枠」「PMI推進枠」「廃業・再チャレンジ枠」の4つの申請枠があり、事業承継のタイミングやM&Aによる経営統合、廃業を伴う再チャレンジなど、目的に応じて使い分けられる仕組みになっています。
「事業承継促進枠」は経営者交代を伴う事業承継を対象に、補助率は小規模事業者3分の2・その他2分の1、補助上限額は800万円(賃上げ要件を達成した場合は1,000万円)です。
「専門家活用枠」はM&Aによる経営資源の引継ぎを対象に、補助率は買い手3分の2・売り手2分の1(赤字や物価高騰などの場合は売り手も3分の2)、補助上限額は600万円(デューデリジェンス費用の上乗せで800万円、買い手が一定規模以上の企業向け特例を使う場合は2,000万円)です。
「PMI推進枠」は承継・M&A後の統合作業(PMI)を対象に、補助率は2分の1または3分の2、補助上限額はPMI専門家活用類型で150万円、事業統合投資類型で800万円(賃上げ実施時は1,000万円)です。
「廃業・再チャレンジ枠」は廃業を伴う再チャレンジを対象に、補助率3分の2、補助上限額300万円で、ほかの枠と併用する場合は各枠の上限に加算されます。事業費または廃業費が補助対象となり、新たに起業するというよりは、すでにある事業を引き継いだり再編したり、廃業して再チャレンジしたりすることによって得られる補助金といえます。
- ポイント
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- 事業承継促進枠:補助上限800万円(賃上げ要件達成時1,000万円)、補助率2/3以内(小規模事業者)
- 専門家活用枠:補助上限600万円(DD費用上乗せで800万円、買い手特例適用で2,000万円)、補助率最大2/3
- PMI推進枠:補助上限150万円(専門家活用類型)〜800万円(事業統合投資類型、賃上げ時1,000万円)
- 廃業・再チャレンジ枠:補助上限300万円、補助率2/3(他枠併用時は加算)
2.小規模事業者持続化補助金事業
小規模事業者持続化補助金事業は、小規模事業者や起業家が地元の商工会議所と一体となって販路を開拓する際に支給対象となる補助金です。販路開拓とはお店の看板作成やホームページ作成、チラシなどを作成する際にかかる広告費費や、専門家からの助言に対する謝礼などのこと。3分の2または上限50万円までの費用が補助金として支給対象となります。経済産業省の中小企業庁が管轄し商工会議所が公募しており、毎年継続して行われている補助金事業のひとつです。
小規模事業者とは業種によりますが、常時雇用する従業員数が5名以下、または20名以下の事業所を指します。過去に補助金を受給していても新たな販路拡大を狙う際に申請し、審査をクリアすれば支給対象となります。多くの起業家や小規模事業者がこの補助金の恩恵を受けることができるでしょう。
- ポイント
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- 補助額の上限は原則50万円(補助率は対象経費の2/3以内)
- ほかの補助金に比べて幅広い用途に使える
3.トライアル雇用助成金
トライアル雇用助成金とは、就労経験やスキルが十分ではない求職者を、継続的な雇用を前提に一定期間トライアルとして雇用する際に、雇用元に支払われる助成金のことです。就業において一般的には試用期間として3ヶ月程度の期間が設けられることもありますが、最大3ヶ月分の給与の一部として支給されます。上限は1名あたり月額4万円で、母子家庭または父子家庭の場合は最大5万円となります。対象者が通常通り勤務していれば上限額を受給できますが、出勤日数が少ない場合はそれに応じて受給金額も減少するため注意が必要です。
トライアル雇用助成金の管轄は厚生労働省で、求職者の早期就職の実現や雇用機会の創出、企業側としては人材不足解消などの役割を果たしています。また、トライアル対象となる雇用者についても、45歳未満であることのほかさまざまな条件があるため、対象有無については事前に確認が必要となるので注意が必要です。
- ポイント
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- 助成金の上限は月額4万円(条件により5万円)
- ハローワークに求人票をだし、紹介を受け選考を進める必要がある
4.キャリアアップ助成金
キャリアアップ助成金もトライアル雇用奨励金と同様に、厚生労働省が管轄している助成金制度です。キャリアアップ助成金は、非正規社員から正社員へのキャリアアップの際に活用できる助成金です。
キャリアアップ助成金には7種類のコースが存在し、「正社員化コース」や「賃金規定改定コース」、「健康診断制度コース」など種類はさまざまです。起業後に雇用保険に加入していることやキャリアアップ計画書を作成するなど、助成金を受け取るまでにクリアする必要のある課題も多いですが、起業と同時に人材を育成するうえでは有効な助成金といえるでしょう。
また、支給の上限金額もそれぞれのコース、対象労働者数などさまざまな条件によって異なるため、ひとつずつ事前に確認しておく必要があります。一例を挙げると、2026年度(令和8年度)時点の「正社員化コース」では、有期雇用労働者を正社員に転換した場合、中小企業で「重点支援対象者」に該当すると1名あたり最大80万円(40万円ずつ2期に分けて支給)、それ以外の場合は40万円(1期のみ)が上限として助成金が支給されます。
あわせて、正社員転換の実績を自社サイトや厚生労働省の「しょくばらぼ」で公表すると1事業所あたり20万円(大企業は15万円)が加算される「情報公表加算」も新設されており、以前の「57万円・72万円」という上限額からは制度自体が見直されています。
- ポイント
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- 正社員化コース:助成金額は1名あたり40万円から80万円(中小企業・重点支援対象者の場合。情報公表加算などにより上乗せあり)
- 賃金規定等改定コース:助成金額は1事業所あたり9,500円から36万円
- 健康診断制度コース:助成金額は1事業所あたり28万5,000円から48万円
- 賃金規定等共通化コース:助成金額は1事業所あたり42万7,500円から72万円
- 諸手当制度共通化コース:助成金額は1事業所あたり28万5,000円から48万円
- 選択的適用拡大導入時処遇改善コース:助成金額は1名あたり2万2,000円から16万6,000円
- 短時間労働者労働時間延長コース:助成金額は1名あたり16万9,000円から28万4,000円
- トライアル雇用助成金との併給も可能
5.雇用調整助成金
雇用調整助成金とは厚生労働省が管轄している助成金のひとつです。企業が業績悪化など経済的な理由によって、事業を縮小せざるを得ない場合に、従業員を解雇せずとも雇用を維持するために活用することができます。雇用保険に加入している事業所であれば、大企業から中小企業まであらゆる規模の企業が対象。ただし、売り上げ高の数値や従業員数の増減、労使間の協定書など、支給を受けるためにはさまざまなハードルを超えなければなりません。
助成金額は休業手当相当分もしくは教育訓練分の賃金と定められています。出向が必要となった場合は出向元が負担する額の最大2分の1から3分の2と定められており、これは大企業と中小企業によって支給額が異なります。また、雇用調整助成金は過去に支給歴があっても申請は可能ですが、前回の支給終了から少なくとも1年以上経過していないと対象とならないなど、条件について注意が必要です。
- ポイント
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- 助成率は大企業が1/2、中小企業が2/3(教育訓練を実施した場合の加算額:1名1日あたり1,200円)
- 雇用保険の適用事業所設置届を受理された雇用保険適用事業所であること
参考URL:https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/koyou/kyufukin/pageL07_20200515.html
6.創業・スタートアップ支援事業補助金(港区)
創業・スタートアップ支援事業補助金は、港区が主催する補助金制度です。従来別々に運用されていた「新規開業賃料補助金」と「ホームページ作成支援補助金」などが再編・統合され、2024年度(令和6年度)から現行の枠組みで運用されています。港区内で創業し、申請時点で創業2年未満(法人は本店登記地および主たる事業所、個人事業主は主たる事業所が港区内にあること)の中小企業者を対象に、事業に必要な賃借料・設備費・広報費・ホームページ作成費をまとめて対象経費とし、対象経費(税抜)の3分の2を最大250万円まで補助します。
賃借料は初年度3か月分・翌年度9か月分(合計最大12か月分)が対象となり、4区分の経費を合わせた初年度の補助金額は最大160万円が上限です。申請にあたっては事前に港区産業振興課の商工相談(予約制)を受けて創業計画書を作成する必要があり、募集枠は100者程度、予算額に達し次第募集を終了します。
2026年度(令和8年度)は、面談開始が2026年3月23日から、申請受付期間は2026年4月1日から2027年1月15日(消印有効)までとなっています。港区での起業を検討している方は、早めに商工相談の予約を行い、余裕をもって準備を進めるとよいでしょう。
- ポイント
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- 補助額の上限は250万円(補助対象経費の2/3以内、初年度は最大160万円)
- 対象経費は賃借料・設備費・広報費・ホームページ作成費の4区分(旧「新規開業賃料補助金」「ホームページ作成支援補助金」等を統合した現行制度)
- 対象は港区内で創業して2年未満の中小企業者。事前に商工相談(予約制)を受けて創業計画書を作成する必要あり
7.創業・スタートアップ支援事業補助金(ホームページ作成費)
ホームページ作成費は、前項で紹介した港区「創業・スタートアップ支援事業補助金」の対象経費の一つです。かつては「ホームページ作成支援補助金」という単独の制度でしたが、現在は賃借料・設備費・広報費とあわせて一本化され、申請窓口や様式も統一されています。港区内で創業して2年未満の中小企業者が、初めて自社のホームページを新たに作成する際にかかる費用を対象に、対象経費(税抜)の3分の2、上限30万円まで補助が受けられます。対象となるのはサーバー契約料やドメイン取得費用、コンテンツ制作費用など、ホームページを新規に立ち上げる際の初期費用です。
すでに自社のホームページ(ECサイトやランディングページを含む)を保有している場合や、区の交付決定前に発注・作成に着手している場合は対象外となるため注意が必要です。ホームページ作成費のみでも申請できますが、賃借料・設備費・広報費とあわせて申請することも可能で、その場合の補助上限額は全経費合計で250万円となります。起業したてでホームページ開設の初期費用を抑えたい方に適した補助メニューといえるでしょう。
- ポイント
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- ホームページ作成費の補助上限額は30万円(対象経費の2/3以内)
- 対象は港区内で創業して2年未満の中小企業者。既にホームページを保有している場合や交付決定前に着手した場合は対象外
- 賃借料・設備費・広報費とあわせて申請可能(全経費合計の補助上限額は250万円)
【対策必須】補助金の採択率は決して高くない
| 補助金の種類 | 採択率 | |
| 小規模事業者持続化補助金〈一般型・通常枠〉 | 47.2% |
※第19回一般型・通常枠の採択結果(2026年7月29日発表、申請16,576件中7,819件採択)
このように補助金に申請したとしても採択される確率は決して高くありません。申請書類の作成を担当者のみで行うのは難しいとも考えられます。そこで補助金申請の実績がある会社に依頼するのも採択率をあげる一つの手段です。PRONIアイミツでは、補助金申請に実績のある会社を厳選してご紹介しています。補助金を使った起業を考えている方はご相談ください。
助成金・補助金の最新情報を入手する方法
起業にかかわる助成金や補助金の情報を得るためには、国や自治体のホームページをひとつずつ探していく必要があります。少なくとも経済産業省や厚生労働省、所属する自治体のホームページは月に1回以上は定期的にチェックし、支給対象となる助成金や補助金がないか確認するようにしましょう。
助成金や補助金の申請書類は主催している自治体や団体によって異なり、その都度必要な情報や条件も異なります。国や自治体などは経済の活性化のために、起業や雇用を促進しようとさまざまな補助金、助成金制度を拡充しています。支給のハードルは決して低くありませんが、常に情報をキャッチできるよう広くアンテナを張っておきましょう。対象は起業から1年未満など期限を設けているものも少なくありません。
起業前に知っておくべき助成金・補助金活用の際の注意点
起業時に必要不可欠な資金調達。できるだけ金銭的な負担を軽減するためにも、助成金や補助金は強い味方です。しかし、原則として起業は自己資金でまかなうべき。助成金や補助金だけで資金調達を行ったり、事業を運営できるものではありません。
今回ご紹介してきた助成金や補助金の一例からもお分かり頂ける通り、「対象経費の◯分の1」や「上限◯◯万円」など、一定の割合が決められています。また、補助金は申請したからといって必ず支給されるものではなく、審査で認定される必要があります。
つまり、あくまでも助成金や補助金は経営の一助とするものであり、これらを念頭において起業するのは危険です。助成金や補助金がなくても、十分事業を運営していける体制を整えておくべきといえるでしょう。
【まとめ】助成金・補助金を活用し賢く起業するには専門家に相談する方法も!
今回は助成金や補助金の代表的な7の事例をご紹介しました。しかし、上記に挙げた以外にも数多くの補助金・助成金があります。まずは経済産業省や厚生労働省、各自治体、自身の事業に関連性のありそうな財団など、さまざまなホームページをひとつずつチェックしてみましょう。
助成金や補助金制度の申請書類の作成や手続きは煩雑な場合が多いですが、税理士事務所などの専門家に依頼することで、スムーズな申請が可能になります。起業の際に有効な、助成金や補助金の活用に強い税理士も多く、税理士事務所のなかには積極的に情報提供を含め提案してくれるところもあります。
助成金や補助金制度に強い税理士事務所をお探しの方は、ぜひPRONIアイミツのコンシェルジュにお問い合わせください。起業時における金銭的な負担を少しでも軽減し、味方となってくれる業者をピックアップしご紹介いたします。
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