ロングテールキーワードの発見方法と徹底解説【2024年最新版】
※この記事は2015年07月22日に公開されたものを再編集したものです
「ロングテールの法則」という言葉は、インターネットを活用してビジネス展開をしている方であれば、聞いたことがある方が大半でしょう。
オフラインの物販では、通常は一部の「売れ筋商品」が売上の8割を占めます。
しかし、検索エンジンが発展したインターネットでの物販では、販売個数としては少ないはずの多くの「売れ筋ではない商品」が売上の8割を占めることもあるでしょう。
商品を販売個数順にグラフにした際の、「長い尻尾」(ロングテール)のような部分に位置するいわばニッチ商品が売上を支えている、という構造になります。
ロングテールの効果によって大きな売上を生み出しているBtoC事業の代表格はAmazonですが、BtoB事業でもインターネット上でサービスを展開しているのであれば、しっかりと押さえておきたい法則です。
今回は、ECの基本となる「ロングテールの法則」をその歴史から振り返りつつ、自社ECサービスの売上に効くロングテールキーワードの見つけ方を解説していきます。
ロングテールの歴史
ロングテールの理論は、販売者の視点では、一部のヒット商品のみに注力するのはやめて、テール(尻尾)に位置する数多くのニッチな商品の充実にも注力することを意味します。
陳列棚や顧客の来訪経路に制限のないオンラインの時代においては、ニッチな商品もある意味ではECサイトの最前面に展示されているとも言えるでしょう。
ロングテールの発展理由は次の3点にまとめられます。
(1)ニッチ商品の方が種類がはるかに多い
ヒット商品よりもニッチ商品の方が、種類としてははるかに多い。
インターネットの発展により物理的な制約がなくなることに合わせ、その売上比率が急速に高まった。
(2)オンライン注文で商品のカスタマイズに対応しやすくなった
消費者がニッチ商品を手に入れることが安易になることと合わせて、オンラインでの注文では商品のカスタマイズにも対応しやすくなったため、提供できる商品の種類が大きく広がった。
(3)レコメンドエンジンなど、消費者の趣味嗜好を把握して利用できるようになった
ネットマーケティング技術の発展により、レコメンドエンジンなど、消費者それぞれの趣味嗜好を把握して利用できるようになった。
取り扱う商品が多いほど、消費者の好みをより詳細に分析できるため、商品の種類を多く集めることが重要となった。
ニッチな商品が、他のニッチな商品の購入を促すきっかけとなることで、ロングテールはさらに“長く”なった。
ロングテールの法則
ロングテールを発展させることで売上を伸ばすためには、数多くの商品を取りそろえたうえで、消費者が欲しい商品を見つけられるロジックを作ることが必要になります。
数多くの商品をそろえるということは、メガECサイトのAmazonを見ても分かるように簡単ではありません。
テーマを絞ったサイトであれ、ショッピングモールであれ、ニッチな商品が手に入るように進めていくことは、シンプルなようでありつつ難易度の高いロングテールの成功の鍵です。
また、欲しい商品を見つけるために、レコメンドエンジンやランキング機能、各種データベースを活用してアシストすることで、ニッチ商品からさらなるニッチ商品への発見・購入を促進することが必須となります。
ロングテールをうまく活用してビジネスを成功させるためには、4つのポイントがあります。
ぜひ、今すぐ実践していきましょう。
ロングテールをうまく活用してビジネスを成功させるためのポイント
3-1.顧客自身に拡散してもらう
レビューはもちろん、FacebookやTwitterなどのSNSで、顧客自身に商品を広めてもらえるようにすることが大切です。
購買行動プロセスである「AISASモデル」にあるように、Share(=「共有」商品評価をネット上で共有しあうこと)はロングテールでも重要な要素となります。
これはBtoB事業における商材でも有効です。決裁者はSNSを仕事に活用していることも多くあり、情報収集目的でチェックしていることもあるためです。
3-2.流入手段を増やしておく
顧客がインターネットを通して商品にたどり着くのは、サイト内で検索する流れだけではありません。
例えば、実店舗で商品を知ったのち、後日サイトでネットショッピングをする場合もあれば、Facebookで見かけた商品をGoogle検索で探すということもあります。
顧客を逃さないためには、ひとつでも多くの流通経路を増やすことが大切です。
3-3.形式を増やしておく
たとえばAmazonで本を探すと、印刷された書籍と電子書籍の2種類が提供されていることがあります。
音楽においても、CDとデジタルデータのダウンロード販売が提供されています。
このように、デジタル化したり、逆に、デジタルデータをあえて手に取れる形式で販売するなど、販売形式を増やしておくこともロングテールを活用するための大切な手段です。
3-4.情報を公開していく
自社にとって都合が悪い情報となりうることを懸念して、人気ランキングや価格ランキング、口コミなどを、あえて公開していないお店もあります。
その考えも理解できるのですが、これらの情報を公正な視点で整理して、顧客に的確に伝えることは、顧客自身による情報伝播の促進に繋がると言えるでしょう。
また、長期的な視点ではサービスの信頼度を高めることになります。
ロングテールキーワード発見方法
ロングテールの歴史と活用のポイントを押さえましたが、そもそも「ロングテールキーワード」はどのように見つければよいのでしょうか。
ここではロングテールキーワードの発見に適した2つのツールを紹介します。
4-1.Google アナリティクス
Googleアナリティクスでは、サービスサイトにどのような検索キーワードで流入しているかが分かります。
こちらを参考に、訪問者がどのようなニーズを持ってサイトに訪れているかを分析してみましょう。
ただし、訪問者がもちいた検索キーワードは多岐にわたることがあり、分析に手間がかかる場合があります。
まずは、コンバージョン率の高い検索キーワードと、長い滞在時間につながったアシストキーワードに注目しましょう。
このふたつから、どのようなキーワードが購入アクションと関連があるかを想定することが可能になります。
なお、検索サイトのSSL対応が進むなかで、検索キーワードが“not provided”と表示され、分析できないアクセスが増えてきています。
判明している検索キーワードから全体を推測したり、「Googleウェブマスターツール」と連携させて、検索キーワードに関するより多くの情報を得ることが大切です。
Googleアナリティクス
4-2.Google AdWords キーワードプランナー
Googleアナリティクスで検索キーワードを確認した次に、Google AdWordsキーワードプランナーを活用し、「検索ボリューム」(そのキーワードが世の中でどれくらい検索されているか)をチェックしていきましょう。
検索ボリュームは、次の3つに分類して考えるとよいでしょう。
- 検索ボリューム3つの分類
-
- ビックキーワード:月間検索数30,000以上
- ミドルキーワード:月間検索数1,000~30,000未満
- スモールキーワード(いわゆるニッチキーワードに該当):月間検索数1,000未満
ビックキーワードは、いわゆる情報収集を目的としたあまり具体的ではないキーワードが多く、SEO対策にはそぐわない場合があります。
そのため、ミドルキーワードとスモールキーワードにあたる検索ボリュームのキーワードに注目しましょう。
また、キーワードプランナーでは、キーワードの競合性が「高」「中」「低」と三段階で表示されます。
競合性が「高」のキーワードは同業他社も注力しているため、SEO対策のハードルもあがります。
それに対して、「低」のキーワードはSEOが効きやすいと考えられます。
しかしながら、同業他社も注力していないということは、コンバージョンには繋がりにくいキーワードである可能性が高いとも言えますし、キーワードを吟味した上での対応が必要です。
GoogleAdWordsキーワードプランナー
SEO対策外注費用の料金表
SEO対策の費用相場をご紹介します。
項目 | 初期費用の相場 | 月額費用の相場 |
固定報酬型SEO対策 | 5万~20万円 | 20万~40万円/月 |
成果報酬型SEO対策 | 5万~20万円 | 1キーワードにつき 1万5,000円~30万円/月 |
SEOコンサルティング | 10万円~ | 10万円〜30万円/月 |
コンテンツSEO | ~30万円 | 1記事につき 1,000円〜3万円/月 |
SEO内部対策 | 応相談 | 10万〜100万 |
外部SEO被リンク対策 | 応相談 | 3万円〜15万円 |
より正確な費用を知りたい方は料金シミュレーターのご利用をおすすめします。
まとめ
ロングテールの歴史から、キーワードの選定方法までを確認してきました。
BtoCやBtoBの業態に限らず、ECにおいてロングテールの考え方は基礎中の基礎とも言えます。
インターネットでサービスを展開しているものの、競合が多くてなかなか商売に結びつかないような場合には、まずはロングテールキーワードを見直してみてはいかがでしょうか?
より幅の広い商品をそろえながら、最適なロングテールキーワードでSEO対策を行うことで、流入数とコンバージョン率が大きく改善する可能性があります。
ぜひ、今すぐ見直しをしてみましょう。
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