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法人向けパソコンのよくある失敗例|導入後のトラブルと発注・選定時の注意点を解説

更新日:2026.06.26



法人向けパソコンのよくある失敗例|導入後のトラブルと発注・選定時の注意点を解説

法人向けパソコンを導入したものの、「動作が重い」「設定費用や保守費用が想定以上にかかった」「初期設定が間に合わず利用開始が遅れた」といった失敗に悩む企業は少なくありません。

法人向けパソコンは、台数が増えるほど入れ替えや設定変更の負担が大きくなります。そのため、用途や必要スペック、保守体制、キッティングの範囲などを十分に確認しないまま発注すると、導入後の業務効率やコストに影響する可能性があります。

本記事では、法人向けパソコンのよくある失敗例を「利用中の失敗」と「導入・選定時の失敗」に分けて解説し、発注前に確認すべきポイントを紹介します。

この記事でわかること
  • 法人向けパソコンの導入後によくある失敗例
  • 発注・選定時に起こりやすい失敗例と原因
  • 法人向けパソコンの失敗を防ぐための確認ポイント

利用中によくある法人向けパソコンの失敗例

利用中によくある法人向けパソコンの失敗例

法人向けパソコンの導入では、利用開始後に問題が表面化するケースもあります。ここでは、利用中によくある失敗例を解説します。

スペック不足で動作が重くなる

法人向けパソコンの失敗例として多いのが、スペック不足で動作が重くなるケースです。例えば、メールや資料作成程度を想定してパソコンを選んでも、実際の業務ではWeb会議や複数システムを同時に利用するケースが少なくありません。その結果、処理が遅くなり、業務効率の低下につながる可能性があります。

この失敗は、利用目的や使用するソフトを十分に整理しないまま、本体価格の安さや最低限のスペックだけで選んだ場合に起こりやすくなります。発注前には、部署ごとの業務内容や利用するアプリケーション、Web会議の頻度、同時に立ち上げるツールの数などを確認し、必要なCPU・メモリ・ストレージ容量を整理しておくことが大切です。具体的なスペックは業務内容によって異なるため、まずは利用シーンを明確にしたうえで検討しましょう。

スペックについては、「業務別に見る法人向けパソコンの必要スペック」をまとめた以下の記事を参考にしてください。

初期設定が終わらず、納品後すぐに使い始められない

パソコン本体が納品されても、すぐに業務で使えるとは限りません。法人利用では、OS設定、ユーザーアカウント作成、ネットワーク接続、業務ソフトのインストール、セキュリティ設定などが必要になるためです。

例えば、新入社員用のパソコンをまとめて発注しても、キッティング(業務で使える状態にするための初期設定やソフトウェア設定)を自社で行う場合、入社日までに準備が間に合わないことがあります。その結果、社員が数日間パソコンを使えず、研修や業務開始に支障をきたしかねません。

このような失敗を防ぐには、発注時にキッティングや初期設定の対応範囲を確認しておくことが重要です。納品時点でどこまで設定されているのか、自社側で何を対応するのかを明確にしておきましょう。

故障時の修理・代替機対応が遅く、業務が止まる

法人向けパソコンは、故障時の対応が遅れると担当者の業務が停止し、顧客対応や社内作業にも影響を及ぼします。修理の内容や依頼先によっては、受付から返却までに数週間を要するケースもあります。代替機がなければ、その間の業務に支障が生じかねません。特に、専用ソフトや業務システムを使用している部署では、別の端末で代用しにくい点にも注意が必要です。

発注前には、メーカー保証の期間に加え、オンサイト保守、センドバック修理、代替機の有無、修理対応の目安期間を確認しておきましょう。オンサイト保守は技術者が現地で修理対応を行うサービス、センドバック修理は故障した機器を修理拠点へ送付して修理を受ける方法です。業務停止リスクを抑えるには、故障時に誰へ連絡し、どの範囲まで対応してもらえるのかを事前に把握しておくことが大切です。

セキュリティ設定や資産管理が不十分なまま運用してしまう

法人向けパソコンの失敗例として、セキュリティ設定や資産管理が不十分なまま運用されるケースもあります。例えば、ウイルス対策ソフトの導入状況が端末ごとに異なる、OSアップデートが放置されている、退職者から返却された端末データの消去ルールがないといった状態では、情報漏えいや不正利用のリスクが高まります。さらに、トラブルが起きた際に、対象端末や利用者をすぐに特定できないことも問題です。

発注時には、セキュリティソフトの導入、端末暗号化、管理者権限の設定、資産管理番号の付与、利用者情報の管理方法まで確認しておくことが重要です。導入後の運用まで見据えた管理体制を整えましょう。

オーバースペックで余計なコストがかかる

必要以上に高性能なパソコンを選ぶと、余計なコストが発生する場合があります。例えば、メールや資料作成が中心の部署に高性能モデルを一律で導入すると、本体価格や保守費用が高くなりがちです。全社員に同じ機種を配布すると管理はしやすい一方、業務内容によってはスペックを持て余す可能性があります。

法人向けパソコンは、部署や職種によって必要な性能が異なります。一般事務、営業、クリエイティブ、開発など、用途ごとに必要なスペックを分けて検討することで、コストを抑えながら業務に合った端末を選びやすくなります。

法人向けパソコンの発注・選定時によくある失敗例

法人向けパソコンの発注・選定時によくある失敗例

法人向けパソコンの失敗例は、発注・選定時の確認不足によっても起こります。ここでは、発注・選定時によくある失敗例を解説します。

部署や業務内容を整理せず、用途に合わない機種を選んでしまう

発注・選定時によくある失敗が、部署や業務内容を十分に整理しないまま機種を選んでしまうことです。例えば、外出が多い営業担当には軽量でバッテリー持ちのよいノートパソコンが向いていますが、画面が大きく重いモデルを選ぶと持ち運びに不便です。一方、社内で長時間作業する職種では、画面サイズやキーボードの使いやすさ、外部モニターとの接続性が重要になります。

デザイン制作や動画編集、開発業務では、一般事務用のスペックでは処理性能が足りないことがあります。発注前には、部署ごとの利用シーン、持ち運びの有無、使用ソフト、必要な接続端子などを整理しておきましょう。

本体価格だけで判断し、設定費用や保守費用を見落とす

法人向けパソコンを選ぶ際に本体価格だけで比較すると、想定以上に費用がかかる場合があります。パソコンの導入には、本体価格のほかに、キッティング費、ソフトウェアライセンス費、セキュリティソフト費、配送費、保証・保守費、周辺機器費などが発生するためです。

特に複数台を導入する場合は、1台あたりの追加費用が全体コストに影響します。見積もりでは、本体価格だけでなく、導入初期にかかる費用と運用中に発生する費用を分けて確認しましょう。

キッティングの対応範囲を確認せず、発注先と認識がずれる

キッティングの対応範囲を確認しないまま発注すると、認識のズレが生じやすくなります。例えば、発注側が「業務で使える状態で納品される」と想定していても、実際にはOS初期設定のみで、アカウント作成やソフトのインストール、セキュリティ設定は自社対応となるケースがあります。台数が多いほど作業負担が増え、利用開始の遅れにつながりかねません。

キッティングを依頼する際は、OS設定、アカウント作成、ネットワーク設定、ソフトウェアのインストール、セキュリティ設定、資産管理ラベル貼付など、どの作業が含まれるのかを具体的に確認しましょう。設定内容を一覧化して共有しておくと、認識のズレを防ぎやすくなります。

OS・Office・セキュリティソフトのライセンス条件を確認していない

法人向けパソコンでは、OSやOffice、セキュリティソフトなどのライセンス条件を確認しないまま発注すると、想定外の費用や契約上のリスクが発生しかねません。例えば、Officeがプリインストールされていると思っていたものの実際には別途契約が必要だったり、既存ライセンスを使い回せると思っていたが台数分の追加契約が必要だったりするケースもあります。セキュリティソフトや業務アプリケーションも、利用者数や端末台数によって費用が変わるため、必要なライセンス数と契約条件を事前に確認しましょう。

納期・分納・拠点別配送の条件を確認していない

法人向けパソコンを複数台発注する場合は、納期や納品方法の確認も重要です。例えば、全台を同じ日に納品できるのか、一部は後日納品になるのか、本社一括納品なのか、各拠点や従業員の自宅へ個別配送できるのかによって、社内での準備や配布スケジュールが変わります。特に、新入社員の入社日やオフィス移転に合わせて導入する場合、納品遅れは業務開始に影響します。

発注前には、希望納期、分納の可否、配送先ごとの費用、検品方法、受け取り担当者を確認しておきましょう。実際に業務利用を開始できる日から逆算してスケジュールを組むことが大切です。

法人向けパソコン導入が失敗に終わりやすい企業の典型パターン【自己診断付き】

法人向けパソコン導入が失敗に終わりやすい企業の典型パターン【自己診断付き】

法人向けパソコンの導入で失敗が起こりやすい企業には、発注前の整理不足や社内体制の未整備といった共通点があります。以下の項目を確認してみましょう。

自己診断チェックリスト
  • 部署ごとの利用目的や業務内容を整理できていない
  • 必要なスペックや台数を明確にできていない
  • 本体価格だけで比較し、設定費用や保守費用を確認していない
  • キッティングや初期設定の対応範囲を把握していない
  • OS・Office・セキュリティソフトのライセンス条件を確認していない
  • 納品方法や配布ルール、検品担当を決めていない
  • 故障時の問い合わせ先や代替機対応を確認していない
自己診断の判定表
該当数 判定
0〜1個 導入準備は比較的整っています。条件を最終確認したうえで進めましょう。
2〜3個 一部に抜け漏れがあります。発注前に要件や費用、サポート範囲を見直しましょう。
4個以上 失敗リスクが高い状態です。機種選定や発注先選びを改めて整理することをおすすめします。

法人向けパソコンの失敗を防ぐための実践的な導入フロー

法人向けパソコンの失敗を防ぐための実践的な導入フロー

法人向けパソコンの失敗を防ぐには、発注前に利用目的や導入後の運用を整理することが重要です。ここでは、発注前から納品後までの導入フローを解説します。

Step1. 利用目的・必要スペック・利用環境を整理する

最初に、法人向けパソコンを誰が、どの業務で使うのかを整理しましょう。例えば、一般事務では資料作成や表計算、Web会議が中心になる一方、営業では持ち運びやバッテリー性能が重要になります。クリエイティブ業務や開発業務では、CPUやメモリ、ストレージ、グラフィック性能が必要になる場合があります。利用目的を整理したうえで、必要なスペック、利用台数、使用ソフト、社内・社外での利用比率、周辺機器との接続有無を確認しましょう。

Step2. キッティング・初期設定・セキュリティ設定の範囲を決める

次に、キッティングや初期設定の範囲を決めます。法人向けパソコンでは、OS設定、ユーザーアカウント作成、ネットワーク設定、業務ソフトのインストール、セキュリティソフトの導入、端末暗号化、資産管理番号の登録などが必要になる場合があります。

これらを自社で行うのか、発注先に依頼するのかを事前に決めておきましょう。台数が多い場合や入社日に合わせて導入する場合は、キッティングを依頼することで社内担当者の負担を軽減しやすくなります。

Step3. 保証・保守・故障時のサポート体制を確認する

法人向けパソコンは、導入後の故障や不具合に備えたサポート体制も重要です。保証期間、延長保証、オンサイト保守、センドバック修理、代替機の有無、問い合わせ窓口、対応時間などを確認しましょう。故障時の対応が遅いと、利用者の業務が止まる可能性があります。また、落下や水濡れなど利用者側の過失による故障が対象になるか、バッテリー交換や周辺機器の不具合が対象に含まれるかも確認しておくと安心です。

Step4. 本体価格・設定費用・ライセンス・契約条件を比較する

複数社を比較する際は、本体価格だけでなく、導入に必要な総額で判断しましょう。見積もりでは、パソコン本体、キッティング費、ソフトウェアライセンス費、セキュリティソフト費、周辺機器費、配送費、保証・保守費などを確認します。

また、購入・リース・レンタルの違いや契約期間、中途解約条件も確認しておくことが大切です。同じ機種でも、設定範囲や保守内容によって実際のコストは変わります。価格だけでなく、導入後の運用負担やサポート体制まで含めて比較しましょう。

Step5. 納品後の検品・配布・運用・資産管理まで確認する

最後に、納品後の検品や配布、運用、資産管理まで確認します。納品時には、台数、機種、シリアル番号、付属品、設定内容に誤りがないかを確認しましょう。誰にどの端末を配布するのか、資産管理番号をどう付与するのか、利用者変更や退職時の返却をどう管理するのかも決めておく必要があります。また、導入後の不具合や設定変更、追加発注時の問い合わせ先も明確にしておきましょう。運用まで含めて整えることが、法人向けパソコンの失敗を防ぐポイントです。

発注先選びで迷っている方は、「おすすめの法人向けパソコン会社」をまとめた以下の記事も参考にしてください。  

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本記事で紹介した法人向けパソコンの失敗例や導入フロー、チェックリストをもとに、自社がどの段階でつまずきやすいのかを整理し、利用目的・必要スペック・キッティング範囲・保守体制を明確にしたうえで導入を進めましょう。

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