ポートフォリオ分析とは?種類や活用事例も紹介【2024年最新版】
顧客満足度調査などでよく耳にする「ポートフォリオ分析」
聞いたことはあるものの、どのような分析手法なのかはあまり理解できていないという方も多いのではないでしょうか。
そこで本記事では、ポートフォリオ分析の概要をはじめ、種類や具体的な活用事例をまとめて紹介します。ポートフォリオ分析をリサーチに活用するか否か迷っているという場合は、ぜひ参考にしてみてください。
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ポートフォリオ分析とは
ポートフォリオ分析とは、顧客満足度を分析するフレームワークとして活用されている分析手法の1つです。製品やサービスへの満足度と重要度(期待度)をもとに縦横のグラフ軸を作成し、2次元グラフで表現することによって改善すべき項目を抽出できます。
抽出できるのは重点改善項目・重点維持項目・維持項目・改善項目の4象限。自社の製品やサービスは何が強みなのか、これからもキープしていくべき点は何か、そして早急に改善するべき点は何なのかを明確化できるため、今後どのように動いていくべきなのかを把握したい場合にはうってつけの分析手法でしょう。
ポートフォリオ分析を実施したい場合は、製品やサービスを実際に利用したことのあるユーザーに対してアンケートを行ってデータを収集するのが一般的。「デザインについてどう感じるか」「価格についてどう思うか」などを「とても満足・満足・どちらでもない・やや不満・非常に不満」などの選択肢から選んでもらいましょう。
ポートフォリオ分析の種類
ポートフォリオ分析といっても、いくつかの種類に分けられます。ここでは、主な3つについて紹介します。
CSポートフォリオ
CSポートフォリオは、先述の通り顧客満足度の調査ならびに向上に活用される分析方法です。縦軸ではアンケートなどで集めたそれぞれの項目ごとの満足度、横軸では満足度への重要度(期待度)を示し、グラフ左上は維持項目、左下は改善項目、右上は重点維持項目、右下は重点改善項目とします。
このグラフを作成すると、満足度がこれ以上下がらぬように努力してキープするべき項目や、現状維持で問題ない項目、廃止を検討するべき項目、重要度が高く真っ先に改善の手を打つべき項目を一目で把握することが可能です。何を優先してアプローチしていくべきかわからなくなってしまった場合は、ポートフォリオ分析を行って現状と向き合いましょう。
バリューポートフォリオ
バリューポートフォリオとは、事業の経営判断を行いたい場合に利用する分析手法です。バリューポートフォリオのグラフでは、企業の経営理念、あるいはビジョンなどとの整合性を縦軸とし、ROI(投資利益率。投資額に対してどれだけの利益をあげられたかを確認する尺度)の高低を横軸とします。
グラフの左上は利益率を上げるべき課題事業、左下はROIが低く早急に取りやめるべき見切り事業、右上は企業理念とマッチしROIも高い本命事業、右下は企業理念とはマッチしているもののROIは低いため事業内容の修正などが必要な機会事業と分類します。事業の拡大や撤退などを判断する際に非常に重要な材料となるでしょう。
PPM(プロダクト・ポートフォリオ・マネジメント)
PPMは、世界的大手コンサルティング会社・BCG(ボストン・コンサルティング・グループ)によって提供された分析手法です。経営資源の投資配分を判断したい場合に利用されており、市場成長率の高低を縦軸、市場占有率の高低を横軸としてグラフを作成します。配置されるのは、製品やサービス、事業などです。
グラフの左上は、成長率が高い一方で占有率が低く占有率を高められるかどうかで展開が別れる「問題児」、左下は成長率と占有率のどちらも低く収益を期待できないためすぐさま撤退するべき「負け犬」と分類します。右上は成長率と占有率のどちらも高く収益をもたらしてくれる一方で競合も多い「花形(スター)」、右下は成長率が低い一方で占有率が高いため安定した収益を見込める「金のなる木」と分類し、どの事業・製品に投資すれば中長期的な利益を得られるのかどうかを把握できます。
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ポートフォリオ分析の活用事例
ここからは、実際にポートフォリオ分析を活用している例を確認してみましょう。
飲料メーカーの事例
国内のとある大手飲料メーカーでは、ポートフォリオ分析の中でもPPMを活用しています。
数ある事業の中でもウイスキー事業は「金のなる木」に値し、安定した収益が見込まれているとのこと。一方で競合の多いビール事業は、一時「問題児」に分類されるほど占有率が低かったものの、ウイスキー事業で得た収益を用いながら長年にわたって投資し続けた結果が実り、「花形(スター)」に分類されるほど収益・占有率がともに成長しました。
加えて、古くから「花形」の事業として展開してきた清涼飲料水事業では、これまで以上にヒット商品を放ち、競合が多い中でも占有率を高めているようです。
※出典:株式会社イタミアート 運営メディア「マネケル」 https://www.i-nobori.com/media/1287
小売業の事例
とあるスーパーでは、ポートフォリオ分析を行うためにアンケートを実施。総菜がおいしいかどうか、価格は手頃かどうか、陳列は見やすいか、品切れは少ないかなどの複数の項目に対し、満足・やや満足・どちらでもない・やや不満・不満の5段階に分けて回答してもらいました。
その結果、全体の約50%以上がスーパーに対して不満を抱いており、さまざまな改善点が明らかになりました。「重点維持項目」には、総菜がおいしい、品揃えが豊富、値段が手頃などといった項目が集まった一方で、陳列の見やすさ、従業員の対応などといった項目は「改善項目」に。「充填改善項目」には品切れが少ないといった項目が分類され、早急に改善するべき点を把握できたといいます。
※出典:株式会社クロス・マーケティング https://www.cross-m.co.jp/analysis/portfolio/
ポートフォリオ分析はリサーチ会社に任せるのも◎
ポートフォリオ分析は、自社内でのアンケート作成、集計・分析の実施も可能ではありますが、一貫して実行する時間がとれないという場合も多いでしょう。また、プロの知見が必要な場合も少なくありません。
そのため、迅速かつ効果的にポートフォリオ分析を行いたい場合は、無理にインハウス化せず、プロのマーケティングリサーチ会社へ相談するのがベストでしょう。
【まとめ】ポートフォリオ分析を成功させるには?
今回は、ポートフォリオ分析について解説しました。
ポートフォリオ分析は、顧客満足度を調査したい場合や投資すべき事業・撤退するべき事業を判断したい場合などに非常に効果的。しかし、分析を行うためにはアンケートを行う必要があるため、マーケティングリサーチ会社にアンケート作成から集計、分析までまとめて任せるのがおすすめです。
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