アンケート結果のまとめ方｜調査結果の集計・分析方法を解説【2024年最新版】

アンケート調査を実施するには、集計や分析、報告書作成などの手間がかかります。有意義な調査結果を得るには、専門的な知識が不可欠。一方で、「アンケート結果のまとめ方が分からない」と頭を抱えている方も多いのではないでしょうか。
そこでこの記事では、調査結果の集計・分析方法など、アンケート結果のまとめ方を詳しく解説するので、ぜひご覧ください。

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アンケートの結果をまとめるには、調査票を集計する必要があります。調査結果の主な集計方法は以下の2つです。

単純集計とは、設問ごとに回答数や割合を集計する方法です。回答者の総数や特定の選択肢を選んだ人の数、総数に占める割合を集計します。単純集計は、データの全体的な傾向を把握する際に役立ち、アンケート調査においてもっとも基本となる集計方法であり、GT（Grand Total）とも呼ばれています。単純集計の結果をまとめた表はGT表です。
単純集計では、例えば「パソコンを所有していますか？」という設問を単純集計する場合、はいと答えた人と、いいえと答えた人の数をそれぞれ集計し、はいといいえの回答数を合計した総数も集計します。加えて、総数に占めるそれぞれの回答者数の比率も集計するケースが多いです。

クロス集計とは、複数の項目をかけ合わせて集計する方法です。セグメントを絞って詳細にデータを分析したい場合に用いられます。例えば、「パソコンを所有していますか？」という設問に回答者の年代をかけ合わせて集計すると、年代別のパソコンの所有率調査が可能になります。
ちなみに、性別や年齢などの回答者の属性とかけ合わせる集計方法は属性クロス集計と呼ばれており、属性クロス集計以外にも、設問同士をかけ合わせる設問間クロス集計、3つ以上の項目をかけ合わせる多重クロス集計が用いられるケースも少なくありません。単純集計で全体像を把握し、クロス集計で掘り下げて分析するというのがアンケート集計の一般的な流れです。

アンケートの自由記述の方法は、数値で回答してもらう方法と言葉で回答してもらう方法の2つに分けられます。

回答者によって数値が大きく変わるケースや回答を予測するのが難しく、選択肢を用意できない場合は、数値を問う設問でも自由記述を採用することが多いです。数値データを集計する場合は、代表値を算出します。代表値とは母集団の特徴を表す数値のこと。平均値や中央値、最頻値などが代表値に該当し、アンケートの集計では、調査対象者の実態を適切に表していると考えられる代表値を選ぶことが重要とされています。
例えば、対象者が支払っている家賃を調査する場合、平均から極端に乖離した高額なサンプルが混ざると、平均値を押し上げてしまい、実態とはかけ離れた結果がでることも。アンケート結果の集計では、最大値・最小値や標準偏差でデータのばらつきもチェックする必要があるでしょう。

文章回答を集計する場合は、アフターコーディングと呼ばれる方法がよく用いられます。アフターコーディングとは、回答文章を内容やキーワードごとに分類して集計する方法です。内容ごとに回答を分類する作業が発生しますが、ネガティブな回答とポジティブな回答の割合など、どのような内容の回答が多いのかを把握できます。
中では、回答文を文節や単語で区切って、解析するテキストマイニングで集計するケースも。テキストマイニングでは、専用のツールを使用して回答文を解析するので長文や膨大なテキストの処理が可能です。テキストマイニングで集計すれば、回答者がよく使用している単語やキーワード同士の相関関係など、回答の傾向を把握できるでしょう。

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アンケートの集計には、エクセルや集計ソフト・アプリの活用がおすすめです。ここからは、ツールを使用するメリットを解説します。

アンケートの集計にエクセルを活用すれば、効率的に結果をまとめられます。アンケートの集計だけではなく、データの加工やグラフを簡単に作成できるメリットもあるでしょう。
エクセルでアンケートを集計する場合、集計用のシートと回答が入力されているデータ用のシートを用意してCOUNTIFなどの関数を活用すれば、アンケートの結果を簡単に集計できます。関数を組み合わせることで、複雑な集計も可能でしょう。集計結果をグラフにまとめれば、視覚的にデータの傾向を把握できます。

集計ソフト・アプリを使用して、アンケートの結果を集計する方法もあります。最近では、Webアンケート作成ツールが活用されるケースが多いでしょう。アンケート作成ツールを活用すれば、アンケートの作成から集計まで1つのツールで対応可能です。
Webアンケート作成ツールには、結果をリアルタイムでチェックできるメリットも。エクセルでアンケートを集計する場合、自分で関数を入力しグラフを作成する手間がかかりますが、集計ソフト・アプリであれば、自動的に集計してくれる上にグラフを作成する手間もかかりません。オンラインでアンケートを実施すれば、紙代や回答用紙の郵送コストも削減できます。

アンケートの集計結果を分析すれば、ビジネスに役立つさまざまデータを入手できます。回答者をグループ分けして、特徴や集団同士の関係を分析するクラスター分析を実施すれば、調査対象がどのような集団で構成されているのか把握できるでしょう。
また、アソシエーション分析を実施すれば、データ同士の関係を明らかにできます。サンプル数が多い調査の全体的な傾向を掴みたい場合は、主成分分析を実施するとよいでしょう。
一方主成分分析は、アンケート結果が類似するサンプルを集計する手法で、設問が多いアンケートでも全体の傾向を把握できます。自社商品の詳細な客層を知りたい場合は、データの目的変数と説明変数を分析できる決定木分析を実施するとよいでしょう。

アンケートを集計・分析した後は報告書にまとめましょう。報告書のまとめ方について解説します。

グラフ中心なら、パワーポイントで報告書を作成するのがおすすめ。パワーポイントは、図表やイラストなどを多用する資料の作成に向いているツールです。文章よりもグラフ中心で報告した方が読み手に伝わりやすいと考えられるケースでは、パワーポイントを活用しましょう。パワーポイントで報告書を作成すれば、そのままプレゼン用のスライド資料として活用できます。報告書を作成する際は以下の項目を記載しましょう。
・タイトル
・アンケートの目的・背景
・調査対象・方法・期間
・調査結果の要約
・詳細な報告
・資料
パワーポイントで報告書を作成する場合は、グラフを中心に各スライドを作成し、文章が長くならないように注意しましょう。

文章中心ならワードで報告書を作成しましょう。報告書に詳細な考察を記載しようとすると、文章のボリュームが大きくなるケースが多いもの。ワードを活用すれば長い文章も効率的に作成できます。ページ番号や目次なども挿入できるので、ページ数が多い報告書でも簡単に冊子にできるでしょう。グラフや図表も適切に挿入すれば、調査内容が伝わりやすい報告書を作成可能です。
ワードで報告書を作成する場合も、パワーポイント同様にタイトルや調査対象・方法・期間、調査結果の要約などを記載します。文章中心の報告書を作成する際は、適切に見出しをつけて、章や節、項が分かるように文章を階層化してまとめましょう。

報告書に記載すべき項目と書き方の例をご紹介します。
タイトル：季節別ジム利用者の動向調査報告書
調査の背景（調査理由を記載）：昨今の健康志向の高まりを受けて、ジムの利用者数は増加傾向にあります。季節ごとのジムの利用状況を把握するためにアンケート調査を実施しました。
調査対象：首都圏の20〜60代のジム利用者700名
期間：2022年4月20～4月30日
方法：Webアンケート
調査結果の要約（結果を簡潔にまとめる）：年始と春にジムの需要が増加
調査結果の詳細：過去1年でジムを利用した時期を調査した結果、1月と4月、5月に利用者が増加することが分かった。夏以降は減少傾向にある。
定期的に調査を実施する場合は、テンプレートを作成しておくとよいでしょう。

今回は、アンケート結果のまとめ方を解説しました。アンケート調査を実施するには非常に手間がかかるため、アンケート調査に人員を割くのが難しい場合は、外注するのがおすすめです。マーケティングリサーチ会社を利用すれば、調査から分析、報告書作成まですべてプロに任せることができます。「アイミツ」では、ご要望に合わせたマーケティングリサーチ会社を無料で紹介しているので、アンケート調査の外注を検討している方は、お気軽にご相談ください。

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