アンケートの集計・分析方法とは？基本的な手法やポイントも解説【2024年最新版】

  自社の商品・サービスのマーケティングには、実際のユーザーに対するアンケート調査にもとづいた分析も重要です。ユーザーの回答から商品・サービスの改善点が可視化できれば、事業拡大への貢献にも期待できます。そこでこの記事では、代表的なアンケートの分析・集計方法とあわせて、アンケート分析時のポイントも解説します。アンケートの分析でお悩みの方は、ぜひ参考にしてください。

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そもそもアンケート調査のゴールは、現状の課題などを把握し、それに対する具体的な施策を実行すること。より有効な施策につなげるためには、アンケート調査の回答データを分析することが重要です。
アンケート調査における分析の役割は「現時点で何が求められているのか」を正確に読み取ること。事業の拡大や組織の成長などに向け、より効果的な戦略を立てるためのヒントを見つける意味もあります。

ここからは、アンケート調査結果の集計に用いられる代表的な手法を紹介していきます。

クロス集計とは、性別や年齢、居住地域、職業など回答者の属性ごとの情報を読み解くことができる手法です。たとえば「サービスA」の顧客満足度アンケートを実施した場合に、「Aの◯◯に魅力を感じた」という質問に対して全体の6割が「はい」と回答したとします。クロス集計では、そこから回答者をさらにカテゴライズすることで「『はい』と回答したユーザーのうち、およそ7割が20代の女性だった」というように、より詳細な情報の把握が可能です。

単純集計とは、アンケート調査の回答者となった全体の傾向を把握する手法です。まず分析の大枠を知るためのもので、クロス集計の前段階ともいえます。アンケートの各設問に対する回答を種類別に合計し、調査の対象となった物や事柄などの一般的な認識を測定します。
たとえば「商品B」について100人に行ったアンケート調査に「△△の機能を使いましたか」という設問があったとします。そこで「よく使った」「たまに使った」「あまり使わなかった」の3択で、それぞれ10人・40人・50人が該当すると回答した場合は、使用頻度がさほど高くない機能だったと想定できます。

自由記述集計とは、設問に対する回答を各自で数字や文章で表してもらい、その結果から傾向を見いだしていく方法です。数字での回答の設問例としては「1回の外食にいくらぐらい使いますか」など。これを選択式にするのではなく、回答者に具体的な金額を記述してもらい、そこから平均値や中央値などを抽出します。
文章の場合は回答に含まれるキーワードの出現率などから、どのように認識されているのかを把握していきます。そのほかにも近しい回答をカテゴライズし、それを集計してデータを測定するという分析も可能です。

ここからは、アンケート調査の集計結果をより深く分析する方法についても見ていきましょう。

アソシエーション分析とは、異なる設問に対する回答の結果を結び付け、それぞれの関連性を見ていく方法です。
たとえば「○○」という設問に「はい」と回答した人の多くが、「△△」の設問では「いいえ」と答えているなど。そこから「商品Cの○○に魅力を感じている人は、△△は不要だと感じている」というように、一定の共通点や法則性を探り出せるメリットがあります。より詳細な仮説や論理につなげやすいのも特徴です。

決定木分析とは、特定の結果に対して「複数の要因がどのように影響しているのか」を探り出していく方法です。たとえば商品購入のアンケートで「商品Dを購入した」と回答した客層の要素を分解し、どういった特性や属性が関係しているのかを把握した上で、何が消費行動のもとになるのか読み解いていきます。
このように階層的に分析することで、チャート図のような樹木式に情報を整理できるのが特徴です。

クラスター分析とは、特定の法則性を持つデータ同士を分類し、それぞれがどう関係しているのかを整理する方法です。クロス集計の発展版のようなもので、基本的には似たような回答を集団化して傾向を探り出していきます。
また、クラスター分析は小集団から段階的にまとまったグループを作っていく階層式と、あらかじめ分類する集団数を決めておく非階層式の2種類に大きく分かれます。

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続いては、アンケート調査の結果をより的確に分析するために、気をつけておきたいポイントを見ていきましょう。

大前提として「アンケート調査から何をどのように解決したいのか」を固めておく必要があります。アンケート調査によって得たい効果をイメージできていなければ、実際に目指したい着地点から的外れなリサーチになってしまう可能性があるためです。
最初にきちんと方向性を決めておくことで、収集すべき情報も明確になり、アンケートの設問の精度も高くなります。

アンケート調査はただ回答を集計して終わりではなく、そこから対象者の傾向や行動原理などの情報を深掘りしなければ意味がありません。回答を分析する想定をしておかないと、アンケートの記載事項に漏れが生じる可能性があります。そうなると必要なデータが取得できず、適切な分析も困難になってしまうでしょう。
「どのような分析がしたいのか」を考慮しておくことが、網羅的なアンケートの作成につながります。

当然ではありますが、分析の対象となる情報は豊富なほど信頼性は高くなるものです。特にアンケート調査は回答の内容に左右されるので、母数が少ないとデータに偏りが生まれるなど適切な情報が集められない可能性があります。
そうした事態を避けるためにも、アンケートの対象者はできるだけ確保しておくのがおすすめです。また、回答の均衡性を保つためには、それぞれの属性などのバランスも見た上で対象者を決めることも重要と言えます。

この記事では、アンケート調査における代表的な集計・分析方法や、分析を行う際のポイントなどを解説してきました。アンケートの集計や分析は自力でもできないことはありませんが、質の高さを求めるのなら相応の知識や時間が必要です。「通常の業務が忙しく、そこまでリソースが割けない」という場合には、リサーチ会社へ依頼するのがベストでしょう。
「アイミツ」ではご要望をうかがった上で、条件に合う複数のマーケティングリサーチ会社を無料でご紹介可能です。会社選びでお困りの方は、お気軽にご相談ください。

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