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コンジョイント分析とは?活用例や分析方法について紹介【2024年最新版】

更新日:2024.01.24

コンジョイント分析により消費者目線での商品・サービス開発に成功している企業も多くあります。しかしながら、コンジョイント分析のやり方がわからない、どのような分析方法なのか知らないとお困りの方も多いと思います。本記事では、コンジョイント分析のやり方を詳しく説明するとともに、おすすめのソフトや外注先も紹介します。

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コンジョイント分析とは?

コンジョイント分析は、マーケティング分野において頻繁に利用される分析方法の1つで、商品のどの部分が消費者の購買意欲に影響を与えているのかを明らかにできます。
例えば、新製品を開発する際には、消費者がより興味を持つ要素を組み込む必要があります。カメラを販売する場合には、「画質」「データ容量」「見た目」「シャッタースピード」「料金」「アフターサービス」などが検討材料となります(属性)。さらに「見た目」に踏み込むと、「黒」「シルバー」「青」「赤」などに分類されます(水準)。これらの全体像を眺めつつ、どの「属性」と「水準」の組み合わせが消費者に受け入れられるのかを明らかにすることで、消費行動の要因に優劣をつけ、よりよい商品開発を導きます。

コンジョイント分析の活用例

コンジョイント分析は、飲食業や製造業、ホテル、旅行業など、業種にとらわれず、あらゆるビジネスシーンにおいて活用できます。特に成果が期待できるのは以下のような場面です。

・新商品開発時のシミュレーション
・企業や商品ブランドの評価
・商品プロモーションにおける訴求ポイントの把握
・適正価格の把握


特に大規模なプロジェクトや、大きな予算をかけて実施する商品開発においては、コンジョイント分析を効果的に用いることで消費者にとって魅力的な商品を短時間で導き出せます。

コンジョイント分析のやり方・分析手順

コンジョイント分析のやり方について、表を利用しながら詳しく説明します。今回は、新しい自動車の販売に向けたコンジョイント分析を例とします。

①分析する商品の属性・水準を決める

まずは分析する商品の属性と水準を決めます。属性とは、商品の価格・スペック・デザイン・ブランドといった構成要素を指します。水準とは、その属性の具体的なレベルや内容です。属性と水準をかけ合わせることで、属性数×水準数の表が完成します。例えば表1では、属性3×水準2=6となり、全部で6つの組み合わせができます(表1のことを直行表と呼びます)。
属性と水準は分析の核となる指標であることから、慎重に決める必要があります。個人で決定するのではなく、チームを組むなどして検討すると良いでしょう。コンジョイント分析に精通した専門家に相談するのもおすすめです。

表1 コンジョイント分析における属性数×水準数の表
水準① 水準②
属性 価格 150万円 250万円
属性 デザイン A B
属性 燃費 20㎞/L 30㎞/L

②直交表をもとにコンジョイントカードをつくる

続いて、直交表をもとにコンジョイントカードを作ります。コンジョイントカードとは、コンジョイント分析で用いる独自の表です。直交表の情報を抜き出し、わかりやすく示した表と考えるとよいでしょう。例えば、表1の直交表からは6つの組み合わせが抽出できます。表2はその中から重要性が高いと考えられる4つを抽出したコンジョイントカードです。属性と水準が多い場合には関連が高いものをピックアップしてコンジョイントカードを作ります。

表2 コンジョイントカードの作成
価格 デザイン 燃費
カード1 150万円 A 20㎞/L
カード2 150万円 B 30㎞/L
カード3 250万円 A 30㎞/L
カード4 250万円 B 20㎞/L

抽出された条件は「カード」と呼ばれ、カード1、カード2、カード3などと記載します。このカードをアンケート等を用いて消費者に評価してもらいます。

③回答者に評価をもらう

②で作成した4つのカードを示し、回答者に評価をもらいます。評価方法には以下のようなものがあります。

・順位評価
・得点評価
・一対評価
・評定尺度法


シンプルでわかりやすいのは得点評価です。カードの条件で購入したいと思えば大きな得点をつけ、買いたくないと思ったら小さな得点をつけます。例えば表3は、得点評価を採用し、1~7までの得点を自由につけてもらったものです。この回答者「aさん」は、費用が150万円、デザインがA、燃費が20km/Lの車を一番高く評価していることがわかります。

表3 aさんのつけたスコア
価格 デザイン 燃費 評価(スコア)
カード1 150万円 A 20㎞/L 7
カード2 150万円 B 30㎞/L 6
カード3 250万円 A 30㎞/L 4
カード4 250万円 B 20㎞/L 2

回答者からの評価を集めるには、紙面調査の他にも、Web調査やインタビュー調査などが利用できます。

④重回帰分析を行う

続いて、エクセルを使い重回帰分析を行います。まずは、表3をもとに、回帰分析を行うためのデータにコーディンクをします。これを「ダミーコーディング」と呼びます。また、ダミーコーディングには、「ダミー変数」を使用します。ダミー変数とは、統計を出すために本来は数字で表せないデータを「0」と「1」に数値に置き換えたものです。
今回は、使用する3つの属性の「価格」「デザイン」「燃費」をそれぞれ、以下のようなダミー変数へ変換しました。

ダミー変数への変換
1に変換 0に変換
価格 150万円 250万円
デザイン A B
燃費 20㎞/L 30㎞/L

上記のダミー変数を使用し、以下の表4-1、表4-2を作成します(表4-2のスコアはaさん~dさんがつけたカードへの評価の平均値です)。つづいて、上部リボン内の「データ分析」をクリックし「回帰分析」を選択。入力Y範囲にスコア、入力X範囲に今回の属性である「価格」「デザイン」「燃費」の列をドラッグ(選択)し、入力します。この時「ラベル」のチェックボックスにもチェックを入れてください。「OK」ボタンを押したら完了。回帰分析の結果が出ます。



重決定R2が「1」に近いほど、精度の高い分析結果と言えます。つづいては、ここで出た回帰分析の結果を使い分析を行います。

⑤結果を分析する

以下の結果から重要度を算出します。

属性 回帰係数 加重平均 部分効用値 レンジ 重要度(%)
価格 150万円 3 1.5 1.5 3 75%
250万円 0 -1.5
デザイン A 1.5 0.75 0.75 1.5 37.5%
B 0 -0.75
燃費 30㎞/L -0.5 -0.25 -0.25 -0.5 -12.5%
20㎞/L 0 0.25
4 100%

この結果から、今回の評価では、「価格」が最も重要視されており、次いでデザインが重視されていることがわかりました。
今回ご紹介したエクセルでの方法は、最も単純かつ簡易的なやり方であるため、分析したいデータが多い場合やより正確に分析していきたいう場合は、外注を検討するのも一つの手段です。

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コンジョイント分析を行う際の注意点

コンジョイント分析を行う際には「水準の設定を適切に行うこと」が非常に重要です。水準は調査担当者が自由に決められますが、水準が高すぎても低すぎても的確な分析ができません。また、水準の選択肢が多いとコンジョイントカードの枚数が増え、回答者に負担がかかります。そのため、水準の数は2~3程度に抑えることが推奨されます。

コンジョイント分析が行えるソフト・ツール例

コンジョイント分析は、Excelを用いるほかにも、専用のソフトやツールを利用することで実施できます。おすすめのコンジョイント分析ツールを紹介します。

qualtrics(クアルトリクス)


出典: クアルトリクス合同会社 Qualtrics「コンジョイント分析ソフト」https://www.qualtrics.com/jp/core-xm/conjoint-analysis/

qualtrics(クアルトリクス)は、マーケティングに必要な情報収集や分析ツールを提供しているサービスです。コンジョイント分析ソフトも取り扱っており、必要な情報を入れ込むだけでテストを作ってくれる使い勝手の良さが魅力。分析や評価も自動的に実施してくれるため、初心者であっても簡単にコンジョイント分析が実施できます。

Marketing Technology


出典: マーケティングテクノロジー株式会社 「コンジョイント分析」https://m-te.com/conjoint-analysis-2/ 

Marketing Technologyは、マーケティングリサーチを実施している会社で、コンジョイント分析サービスを提供しています。日本ではあまり知られていない時代からコンジョイント分析に尽力してきたパイオニア的存在です。企業の抱える悩みを相談することで、専門家が最適なコンジョイント分析手法を提案、実施してくれるため、成果に直結する調査結果が得られます。自社だけでは実施できないような複雑なコンジョイン分析にも対応してくれるでしょう。体験デモも用意されているため、事前に試してみるのも良いでしょう。

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【まとめ】マーケティングリサーチ会社選びで迷ったらアイミツへ

本記事では、マーケティング業界において重要性が高まっているコンジョイント分析について紹介しました。コンジョイント分析で商品のカードを順位付けすることで、消費者がどのように考えているのかを明らかにできるため、よりよい商品やサービスを生み出すことにつながります。
しかしながら、コンジョイント分析はある程度の専門性や経験が必要なため、より正確なデータを導くためには分析のプロに依頼するのがおすすめです。アイミツでは、あなたの悩みをしっかりとヒアリングした後、おすすめのマーケティングリサーチ会社をご提案しています。もしコンジョイント分析に関してお困りでしたら、アイミツまでお気軽にお問い合わせください。

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