スクリーニング調査とは？メリデメ・設問例・注意点も紹介【2024年最新版】

  「スクリーニング調査」とは、対象者を絞り込むために行われる調査のことで、本調査の前に行われるプレ調査を指します。この記事では、スクリーニング調査を実施するメリット・デメリットや注意点などを解説していきます。「スクリーニング調査という言葉は聞いたことがあるが、詳細はよくわからない」という方は、ぜひ参考にしてください。

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スクリーニング調査は、アンケートを行う際に事前に年齢や性別など、特定の条件に該当する対象者を絞り込むために限定的に行われる調査のことです。たとえば「30代で年収600万円以上、東京都に住む営業職の男性」を対象に本調査を行いたい場合、まず一般男性の中からその条件を満たす回答者を探し出すために調査を行います。

ここからは、スクリーニング調査を行うメリット・デメリットを紹介します。それぞれを比較した上で、スクリーニング調査を行うべきか検討しましょう。

スクリーニング調査には、謝礼や調査経費を削減できるというメリットがあります。本調査の回答者には謝礼金が支払われることもありますが、スクリーニング調査を行うと条件を満たした人だけが対象者となるため、余計なコストが発生しません。
また、スクリーニング調査は本調査のクオリティ向上にも役立つため、分析にかかる時間も短縮できるでしょう。

スクリーニング調査のデメリットとしてあげられるのは、場合によってコストが膨らんでしまうことです。本調査の対象者が想定よりも多く現れた場合は、それだけ謝礼を支払うことになります。
加えて、本調査を同時に実施しないことから、アンケートに回答しない対象者が現れる可能性が否定できないのもデメリットの1つ。回答者が集められなかった場合は再調査を行うこととなり、二重にコストが生まれます。

たとえば、化粧品メーカーが「競合ブランドCの商品を毎日使用している30代女性」を抽出するためのスクリーニング調査では、以下のような設問が想定されます。
1.当てはまる年齢を選択してください
2.化粧品はどの程度の頻度で利用しますか？
3.あなたがよく購入する化粧品ブランドを教えてください
この時のポイントは「あなたはブランドCの化粧品を愛用していますか？」と直接的な文言を避けること。スクリーニング調査の対象者が「化粧品ブランドCの調査である」と気づいてしまうと、使用していないにも関わらず報酬を目的に「はい」と回答する可能性があるので注意が必要です。

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ここからは、スクリーニング調査を行う際の注意点を詳しく解説していきます。

スクリーニング調査の目的は、本調査のターゲットとなる人物の絞り込みです。そのため設問数が少なく「はい」か「いいえ」で答えられるような設問では、回答者がどの程度商品・サービスに興味を持っているかがわからず、本調査に進んでもらうべきかも判断できません。目的に沿って条件をできるだけ細かく分類し、それぞれに設問を設定していきましょう。

スクリーニング調査の設問を作成する際は、本調査に求めている対象者の条件を悟られないような設問にしてください。対象者の条件に勘づいた人は、報酬を目的に事実と異なる回答をする可能性があるからです。
設問を作成する際には、類似する商品・サービス名を並べて「次の選択肢から選択してください（複数回答可）」などとすることで、自然に回答を促しましょう。

スクリーニング調査に対する回答の割合（回答率）や、本調査へ進む対象者の出現率は一定数に限られます。特に本調査の対象者の条件を厳しく設定すれば、それに比例して確保できるサンプルの数も少なくなるでしょう。
本調査に必要なサンプル数を確保するためには、バランスの保たれたスクリーニング調査を意識することが大切です。

スクリーニング調査は、より質の高い回答を確実に集めるのに重要な工程です。しかし、これまでアンケートを行った経験のない人が、はじめから効果的な本調査につながるスクリーニング調査を実施するのは簡単ではありません。
より確実に質の高い調査を実現させたいという場合は、マーケティングリサーチ会社への依頼も選択肢に加えるべきと言えるでしょう。

本記事では、スクリーニング調査のメリットやデメリット、設問例、注意点などを詳しく解説してきました。スクリーニング調査の活用は質の高いアンケート調査につながりますが、必要なサンプル数の確保にはある程度の知識や経験が重要となってくるため、必要に応じてマーケティングリサーチ会社に相談してみましょう。
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