会社設立に必要な費用と料金相場 株式会社・合同会社について解説【2024年最新版】
会社設立を考えている方にとって「費用」は重要な項目の1つであり、会社設立・費用に対して疑問を持っている方は多いのではないでしょうか。
この記事では、「株式会社・合同会社それぞれの設立に必要な費用」 「設立後に必要な費用」「自分で設立した場合と税理士に依頼した場合の比較」などについて詳しく解説していきます。
株式会社の設立に必要な費用
株式会社の設立にかかる費用は約20万円~からです。内訳は、「法定費用」「その他費用」「資本金」に分けることができます。それに加えて、税理士などの専門家に依頼すると手数料がプラスされます。
では、それぞれの費用について詳しく見ていきましょう。
設立費用一覧
費目 | 相場 |
---|---|
定款印紙代 | 4万円(電子認証の場合は無料) |
定款認証手数料 | 資本金100万円以下:約3万2000円 100万以上300万未満:約4万2,000円 その他:約5万2,000円 |
登録免許税 | 15万円~ |
その他費用 | 実印作成代:約5,000円 印鑑証明書代:約400円 登記簿謄本の発行費:約500円 以上で1万円程度となります。 |
資本金 | 1円~ |
手数料 | 2万円から5万円(税理士事務所によっては無料) |
定款印紙代
定款を役所に届け出る際に貼付する印紙の費用です。4万円ですが、ICカードリーダーによる電子認証なら無料になります。
印紙代は会社設立にともなう法定費用のなかで唯一カットできる部分。予算が限られる場合は、電子認証に対応している税理士事務所を選びましょう。
定款認証手数料
作成した定款を役所で認証してもらう際にかかる手数料です。
こちらの費用は、資本金の額によって、3万2,000円~5万2,000円と変動します。
登録免許税
法人登記に対して課税される税金です。
設立時の資本金の0.7%を基本に最低金額が定められており、株式会社の場合は資本金×0.7%の金額が15万円に満たなければ登録免許税は最低額の15万円。つまり、資本金が2,140万円以下であれば15万円となります。
その他費用
上記のほか、実印作成代、法人の登記事項証明書や印鑑証明書の交付にそれぞれ手数料がかかります。
実印作成代:約5,000円、金額は登記事項証明書が480円、印鑑証明書が400円(いずれもオンライン申請・窓口受け取りの場合)。書面での申請や郵送での交付を依頼すると、それぞれ50円から120円程度上乗せされるので注意しましょう。
資本金
株式会社は1円から設立が可能です。しかし、上記で説明した通り2,140万円以上になると設立費用が高くなります。
手数料
事前の打ち合わせや、事業計画書・定款の作成にかかる費用です。対応する税理士本人やアシスタントスタッフの人件費をベースに、税理士事務所としての利益を上乗せした金額となります。
一般的な相場としては2万円から5万円前後。最近では、顧問契約を結ぶことを条件に手数料をとらない税理士事務所も少なくありません。
合同会社の設立に必要な費用
合同会社の設立は、約7万円から設立が可能です。内訳は、「法定費用」「その他費用」「資本金」に分けることができます。税理士などの専門家に依頼すると手数料がプラスされます。
では、それぞれの費用について詳しく見ていきましょう。
費目 | 相場 |
---|---|
定款印紙代 | 4万円(電子認証の場合は無料) |
定款の認証手数料 | ー |
登録免許税 | 約6万円~ |
その他費用 | 実印作成代:約5,000円 印鑑証明書代:約400円 登記簿謄本の発行費:約500円 |
資本金 | 1円~ |
手数料 | 2万円から5万円(税理士事務所によっては無料) |
定款印紙代
定款を役所に届け出る際に貼付する印紙の費用です。4万円ですが、ICカードリーダーによる電子認証なら無料になります。
印紙代は会社設立にともなう法定費用のなかで唯一カットできる部分。予算が限られる場合は、電子認証に対応している税理士事務所を選びましょう。
定款の認証手数料
合同会社の場合はかかりません。
登録免許税
約6万円です。しかし、合同会社の登記費用(登録免許税)は資本金の0.7%が6万円を超えてしまうとそちらの金額が必要となりますので注意が必要です。
その他費用
上記のほか、実印作成代、法人の登記事項証明書や印鑑証明書の交付にそれぞれ手数料がかかります。
実印作成代:約5,000円、金額は登記事項証明書が480円、印鑑証明書が400円(いずれもオンライン申請・窓口受け取りの場合)。書面での申請や郵送での交付を依頼すると、それぞれ50円から120円程度上乗せされるので注意しましょう。
資本金
合同会社も1円から設立が可能です。資本金が約857万円以上の場合は、登記費用(登録免許税)が高くなり、設立費が高くなってしまうことがあります。
手数料
税理士に依頼する場合、これまで説明した費用に加えて手数料が発生します。税理士事務所により異なりますが、手数料は2万~5万円が相場です。依頼する場合は、設立にかかる費用+手数料となり、10万円程度の費用が必要です。
顧問料
顧問契約を結んだ際に発生する月額固定額の費用です。顧問サービスの内容はメール・電話での税務相談、節税アドバイスなど。それぞれにかかる税理士の人件費が主な内訳ですが、金額は売上規模に応じて決まります。
中小企業の場合、月額1万5,000円から5万円前後が一般的な相場です。
記帳代行料
領収書をとりまとめ、会計ソフトに収支のデータを入力する際にかかる費用です。月額7,000円から3万円前後が一般的な相場。税理士事務所によっては、領収書の取りまとめを顧客に任せることにより、記帳代行料を割引するところもあります。
年末調整代行料
年末調整の代行費用です。一般的な相場は1回につき1万円から5万円前後。税理士事務所によっては基本料金+1人あたりの費用という料金体系を敷いているところもあります。また、年またぎなどの急ぎ依頼の場合、追加費用がかかることがあるので注意しましょう。
- 【これだけは押さえておきたいポイント】
-
- 手数料の相場は2万円から5万円前後
顧問契約を前提に無料にしている税理士事務所も多い - 定款印紙代は4万円。電子認証なら丸ごとカットすることが可能
- 定款認証手数料は株式会社が約3万2,000円~約5万2,000円、合同会社は無料
- 登録免許税は資本金の0.7%
(株式会社は15万円、合同会社は6万円が最低金額) - その他、実印作成代、登記事項証明書や印鑑証明書の交付手数料がかかる
- 手数料の相場は2万円から5万円前後
設立後に必要な維持費(固定費)
会社設立後にかかる費用(維持費・固定費)として税金、社会保険料があります。それに加えて、家賃、光熱費、備品、社員への給料などが考えられます。会社設立以外にもさまざまな費用がかかるため、1~2年運営できる資金を用意しておくと事業へ集中することができるでしょう。
ここからは、税金と社会保険料について解説していきます。
税金
会社設立後にかかる税金は、法人税、法人住民税(都道府県税・市区町村税)、法人事業税、消費税、固定資産税 などがあります。
法人の場合は、赤字であっても一定額の税金は納める必要があります。
社会保険料
会社を設立したら社会保険に加入しましょう。
法人及び従業員を常時5名以上雇っている個人事業主は法律によって社会保険への加入が義務づけられています。
社長一人の会社でも、一定以上の報酬(給与)がある場合は必ず加入しなければなりません。
会社が負担する社会保険料は
従業員が40歳未満または65歳以上の場合、介護保険料の徴収は行われないので社会保険料の会社負担は給与の15.34%です。
従業員が40歳以上65歳未満の場合、介護保険料の徴収が行われるため社会保険料の会社負担は給与の16.205%です。
株式会社のみ発生する費用
①決算公告費用
決算公告費用は、官報公告で約6万円、全国紙に掲載する場合は10万~100万円、電子公告であれば費用はかかりません。
②役員の就任・重任登記費用
役員の就任・重任登記費用は、3万~6万円が相場です。内訳は、資本金1億円以下の会社であれば、登録免許税は1万円です。資本金1億円を超える会社の登録免許税は3万円+司法書士への報酬です。
③株主総会
株主総会ですが、決まった相場はありません。規模に応じて金額は変化するでしょう。
アイミツでの取引事例
ここではアイミツで実際にあった取引事例をご紹介します。
費目 | 金額 | 備考 |
書類作成 | 5万円 | ・定款・登記書類の作成 ・法定費用は別で必要 |
費目 | 金額 | 備考 |
確定申告 | 2万円 | |
決算 | 8万円 | |
記帳代行 | 6万円 | 月額5000円での契約 |
合計金額 | 16万円 |
費目 | 金額 | 備考 |
顧問料 | 5万円 | 1ヶ月あたりの金額 |
確定申告 | 5万円 | |
決算 | 10万円 | |
合計金額 | 20万円 |
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自分で手続した場合と税理士に依頼した時の比較
自分で手続きした場合と税理士に依頼した場合、相場から考えると2万~5万円の差額が生まれることがわかりました。会社設立にかかる期間は、株式会社で3週間、合同会社で2週間かかります。
自分で手続きする場合、戸惑うことが多く、予想よりも時間がかかってしまうことが考えられます。
法人化にあたって必要な書類の作成や届け出を税理士に委託すれば、限られたリソースと時間を事業に集中させられます。さらに行政書士や司法書士とネットワークを持つ事務所なら、法人登記や建設業の許可申請までまとめて任せることも可能です。
なぜ価格が違う?会社設立に価格差が出る理由
ここまで見てきてわかるように、会社設立のコストの大半を占めるのは登録免許税などの法定費用。税理士に支払う手数料によって大きく金額が変わることはありません。そうしたなかで不自然に高額な手数料を提示してくる税理士には注意した方がいいでしょう。
実際に会社設立にかかる料金を調べてみた
実際に会社設立の料金を公開している税理士事務所を見つけたので、参考までにご紹介します。
費目 | 料金 | 備考 |
---|---|---|
手数料 | 1万9,800円 | 電子認証のため定款印紙代は無料 設立初年度の顧問料は半額 |
顧問料 | 月額1万5,000円から | 電子認証のため定款印紙代は無料 設立初年度の顧問料は半額 |
費目 | 料金 | 備考 |
---|---|---|
手数料 | 無料 | 電子認証のため定款印紙代は無料 |
顧問料 | 月額1万円(税抜)から | 電子認証のため定款印紙代は無料 |
失敗しない税理士選びのためには
最後は税理士事務所を選ぶ際のポイントについてです。後悔しないためにはどんな点に注意するべきなのでしょうか。
実績
税理士によって得意分野はさまざまです。事務所のホームページに会社設立の料金を公開していても、実務は会計記帳などのアウトソーシングがメインで、設立支援の実績に乏しいこともあるかもしれません。
できれば一度直接顔を合わせ、確かな実績があるかきちんと確認したうえで契約を検討しましょう。
業務体制
税務会計のプロである税理士とはいえ、1人で対応できる業務量には限りがあります。アシスタントスタッフが少ない事務所の場合、繁忙期などに案件が詰まって対応が遅れる可能性もあるので、実績とあわせて業務体制にも目を向けて起きましょう。
人柄&コミュニケーション力
顧問契約を結ぶ場合、税理士とは非常に長い付き合いになります。メール・電話でのやりとりのほか、決算期などは直接顔を合わせる機会も少なくありません。
そのため、税理士の人柄やコミュニケーション力も大切な要素。レスポンスの早さも含めストレスなく付き合える税理士を選びましょう。
設立にあたって準備しておきたいこと
将来的に事業内容を広げる可能性がある場合、あらかじめ税理士にその旨を伝えておきましょう。設立時点で行っていない事業でも定款に盛り込んでおけば、実際に事業を始めた際に定款を修正・再登記する必要がなくなり、その分の費用をカット可能です。
税理士事務所選びで迷ったらアイミツへ
今回は、会社設立にかかる費用について解説しました。
なお、アイミツではコンシェルジュがみなさまからの相談を無料で承っています。ご予算・ご要望に応じて複数の税理士事務所をピックアップし、まとめて見積もりを取ることも可能です。
税理士選びで迷っている方はアイミツのコンシェルジュまでお気軽にご連絡ください。
自分で手続きした場合と税理士に依頼した場合、相場から考えると2万~5万円の差額が生まれることがわかりました。会社設立にかかる期間は、株式会社で3週間、合同会社で2週間かかります。
自分で手続きする場合、戸惑うことが多く、予想よりも時間がかかってしまうことが考えられます。
法人化にあたって必要な書類の作成や届け出を税理士に委託すれば、限られたリソースと時間を事業に集中させられます。さらに行政書士や司法書士とネットワークを持つ事務所なら、法人登記や建設業の許可申請までまとめて任せることも可能です。
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福留 聡
- 資格
- 公認会計士(日米) / 税理士(日米)
監査法人パートナー、MFクラウドプラチナメンバーで日米の公認会計士及び税理士資格を有し、法定監査、IPO支援、決算支援、IFRS導入支援、日米の法人の税務顧問等を行っている。本、雑誌、DVD等で約50の出版をしており、代表的な著作として『7つのステップでわかる税効果会計実務入門』がある。
監査法人パートナー、MFクラウドプラチナメンバーで日米の公認会計士及び税理士資格を有し、法定監査、IPO支援、決算支援、IFRS導入支援、日米の法人の税務顧問等を行っている。本、雑誌、DVD等で約50の出版をしており、代表的な著作として『7つのステップでわかる税効果会計実務入門』がある。