受変電設備とは|キュービクルの設置費用目安から利用可能な補助金までご紹介【2024年最新版】
受変電設備とはキュービクルに代表される変圧設備を指すもので、オフィスビルや向上など大量の電力を必要とする施設に設置されています。新たに受変電設備を設置する際や、交換が必要な際には概要や費用、法規定などを理解した上で進行するべきでしょう。
そこで本記事では、幅広い発注先を比較検討できる「アイミツ」が受変電設備の概要からキュービクル設置費用目安とあわせて、利用できる補助金やおすすめの会社も一挙に紹介していきます。
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受変電設備とは
受変電設備とは発電所から送られてくる高圧の電気を低圧へ変えるために必要な設備で、オフィスビルや向上など電力を大量に消費する施設に設置されるものです。施設へ送られた高圧の電気を受変電設備で低圧に変換した上で、施設内の電気や機器を動かす電力として利用します。一般家庭への電気は電柱に設置された変圧器で低圧へ変換してから送電されています。
大量の電力を消費する施設では、送電コストや電力損失を抑えられることから高圧のまま送電されるのが一般的となっているため、受変電設備の設置が必要不可欠です。
受変電設備の用途は電圧の変換だけではない
電圧の変換だけでなく、たとえば落雷や漏水といった事故が発生した際には電気の供給をストップし、接続している設備を保護して波及事故への発展を防ぐというのも受変電設備の役割です。一般家庭に設置されているブレーカーは、家庭内での使用電力が増加した際に自動的に供給を止めてショートを防いでいます。
受変電設備の構成
受変電設備は、以下の要素で構成されています。
区分開閉器:電気の引き込み点に設置されるスイッチで、電力会社との責任分界点にもなる
断路器:電流が流れていない状態の回路を開閉する装置
遮断器:電流を遮断する装置で、負荷電流の開閉や短絡事故などの際に機能する
変圧器:高圧の電気を使用可能な状態に変圧する装置
保護継電器:遮断機に遮断指令を出す装置で、電圧や電流の急激な変化を検知して作動する
制御装置:受変電装置の制御をする装置
計測機器:電流計や電圧系、力率計など計器類の装置
低圧配電設備:低圧にした電力を配電する設備
受変電設備の種類
受変電設備は、構成装置をどう格納するかによって「キュービクル式」と「解放式」の2種類に分類されます。キュービクル式はすべての装置をまとめて箱へ収容するものを指すのが一般的で、標準パッケージとして販売されているためコストパフォーマンスに優れているのがメリットです。対して解放式では装置類をフレームパイプの中に開放した状態で設置することから、大容量電源を必要とする工場で採用されるケースが多く見られます。ここからは、キュービクル式と解放式それぞれの概要や特徴を解説していきます。
キュービクル式
キュービクル式の受変電設備とはすべての装置を金属製の箱の中にまとめて収容したもので、扉を開けて点検・メンテナンスを行います。オフィスビルや中規模の電力を必要とする工場で用いられるケースが多く、身近な施設でもよく設置されていることから「受変電設備といえばキュービクル式」というイメージを抱くのではないでしょうか。比較的コンパクトに設置できるため、場所をとらずコストも抑えられるというメリットがあります。
パッケージ化されているので工期も短く品質が安定していることや、箱の中で設備を構成することで気象による影響を受けにくく、誤って感電してしまうリスクが低いことも魅力です。
開放式
解放式の受変電設備では「フレームパイプ」と呼ばれる枠の中に変圧器をはじめとする機器を設置します。一般的なオフィスビルではあまり見られませんが、大容量の電力を必要とする工場や鉄道会社などで多く採用されています。解放式の受変電設備の設置には広いスペースが必要なものの、常にオープンになっているため点検を行いやすいというのが特徴です。機器の移動も比較的簡単に行えるため、機器の入れ替えや増設をしやすいというのもメリットでしょう。
一方で、キュービクル式とは異なり現地で組み立て・設置を行うため、工事を担当する職人の技術レベルによって品質が左右される点には注意が必要です。機器が露出した状態となるため、日光や塩害など環境要因による故障リスクにも備えましょう。
受変電設備を設置が必要になる条件
受変電設備が必要となるのは50kW以上の電力を必要とする施設で、電力会社と高圧の受電契約を締結した上で、高圧電力を変圧するために受変電設備を設置します。なお、高圧の電力とは交流で600V以上・700V以下のもの、直流では750V以上・7,000V以下のものを指し、7,000Vを超える電圧は交流・直流ともに「特別高圧」とも呼ばれ、受電にあたっては特高受変電設備の設置が必要です。
6,000V超えは受変電設備が必要
大量の電力を消費する施設で低圧の電力共有を受ける場合には電線を太くする必要があります。しかし、そうすると送電コストや電力損失が大きくなってしまいますが、敷地内に受変電設備を設置することで高圧の給電にも対応が可能に。送電コスト・電力損失を抑えるために6,000Vを超える高圧の給電を受ける場合は受変遷設備の設置が求められますが、電気料金は低圧の契約と比較して安価に設定されているのが特徴です。
7,000V超えは特高受変電設備が必要
高圧の電力の中でも7,000Vを超えると「特別高圧電力」という扱いになりますが、特別高圧電力に対応するには特高受変電設備を敷地内へ設置する必要があります。日本国内では2万V・3万V・6万V・7万V・13万Vが使用されており、特高受変電設備を設置する施設は大規模な工場などに限定されているのが特徴。また、特別高圧で契約の電気料金は、高圧の電力と比較してさらに安価な設定となっています。
受変電設備の設置と保安規程
受変電設備の設置・運用に関する手続きは、電気事業法で定められています。必要な手続きは主に以下の2つです。
①保安規定を定め国に届け出ること
②受変電設備の運用を監督する「電気主任技術者」を選任し国に届け出ること
いずれも規定の様式で書類を作成し、管轄の産業保安監督部への提出が必須となるため注意が必要です。あわせて消防法の電気設備設置届を管轄の市町村役場や消防署へ提出する必要もありますが、様式などは自治体によって異なります。
外部委託承認制度
受変電設備の運用には電気主任技術者の選任ならびに国への届け出が必要となりますが、会社によっては電気主任技術者が不在で、採用がうまくいかないという場合もあるでしょう。
そんな時に外部の電気管理技術者へ保安点検を委託できる制度が「外部委託承認制度」です。社内に資格保有者が不在という場合に外部の人材を電気主任技術者として選任できる制度となっているため、覚えておくことをおすすめします。
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キュービクル式高圧受電設備の設置費用目安
新たにキュービクル式の高圧受電設備を設置するにあたっては、設置費用が気になるという方も多いのではないでしょうか。キュービクル式高圧受電設備の設置にかかる費用目安は200万〜600万円ほどとされており、この金額とは別にキュービクル本体の購入費用が必要となります。コンビニや小規模の工場で100kWの電力を消費する場合は約200万円、スーパーマーケットや中規模工場で300kWの電力消費なら約300万円が費用の目安。さらに、病院や大規模工場といった500kWの電力消費を要する施設では約600万円が設置費用とされています。しかし、設置環境によって金額は変動するため、正確な費用を把握するためにも見積もりをとるようにしましょう。
キュービクル式の耐用年数
キュービクル式高圧受電設備の法定耐用年数は15年となっていますが、しっかりとメンテナンスを行えば長期間の利用が可能です。また設置場所が屋内なのか屋外なのかによっても耐用年数は変動し、屋内への設置は50〜60年ほど、屋外への設置は20〜30年ほどとされています。
しかし日常的なメンテナンスを怠るとそれよりも早いタイミングで交換・修理が必要となるため、安全性だけでなくコスト削減の面でもこまめな補修・清掃が大切だと言えます。また、故障リスクの低い高品質な製品を購入することも耐用年数を伸ばす要因の1つです。
キュービクル式の保安点検
キュービクル式高圧受電設備を設置した事業所には、定期的な保安点検が義務づけられています。電気事業法によって、受電設備の保安管理は使用者(受電設備を設置して受電している会社・事業所)の責任にすべきと定められているのがその理由です。
保安点検には毎月もしくは隔月の点検と年次点検があり、電気主任技術者が保安規定にそって作業を行います。点検は以下の流れで進められます。
①告知後に保安点検を実施
②点検後に報告書を作成
③必要に応じて修理に関する提案
また、点検中には全館停電が求められるため、必ず事前にその旨を周知するようにしましょう。
「自社にあった会社が見つからない」「会社選びに時間が割けない」とお悩みの方は、お気軽に「アイミツ」にお問い合わせください。数ある受変電設備会社からあなたの要望にあった会社をピックアップして無料でご紹介いたします。
実績十分!歴史のある受変電設備会社3選
ここからは、受変電設備の設置を得意とする実績豊富な会社を紹介していきます。
横川コントロール株式会社
予算感 | 要問い合わせ |
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会社所在地 | 東京都千代田区神田松永町16番地 横川ビル内 |
電話番号 | 03-3253-8649 |
古川電気工業株式会社
予算感 | 要問い合わせ |
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会社所在地 | 仙台市宮城野区扇町二丁目1番10号 |
電話番号 | 022-236-6031 |
東京キデン株式会社
予算感 | 要問い合わせ |
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会社所在地 | 東京都千代田区神田須田町2-9-3 |
電話番号 | 03-3251-3332 |
メンテナンスに力を入れている受変電設備会社2選
続いては、メンテナンスやアフターフォローに注力しているおすすめの受変電設備会社を紹介していきます。
株式会社日新電機製作所
予算感 | 要問い合わせ |
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設立年 | 1957年 |
会社所在地 | 長野市大豆島芹土277 |
電話番号 | 026-221-3535 |
株式会社白川電機製作所
予算感 | 要問い合わせ |
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会社所在地 | 東京都目黒区目黒本町2-7-1 |
電話番号 | 03-3714-2131 |
変電設備(キュービクル)の設置・交換で利用できる補助金
キュービクル自体の補助金はないものの、キュービクルに収容された変圧器は補助金の対象となります。国定める「省エネ基準」を満たす変圧器へ更新する場合は、経済産業省や環境省の補助金を活用するのがおすすめです。以下にそれぞれに補助金の概要を紹介します。
・先進的省エネルギー投資促進支援事業費補助金(経済産業省)
変圧器単体が対象となっている補助金で、省エネ率に応じて補助金の額が決定します。上限は3,000万円となっていますが、機器性能要件の変更によって受給難易度が上がり続けているため早めの計画・申請がおすすめです。
・工場・事業場における先導的な脱炭素化取組推進事業(環境省)
変圧器だけでなくさまざまな設備が対象で、工場や事業場内の省エネ率によって補助金額が決定します。上限は1億〜5億円となっているため、複数の機器の更新を希望する場合におすすめです。
まとめ
この記事では受変電設備の概要や設置が必要となる条件、設置費用の目安とあわせておすすめの受変電設備会社を紹介してきました。受変電設備の設置や更新を行う際には、自社の予算やニーズに合った受変電設備会社を選ぶことが大切です。しかし、数ある受変電設備会社の中から依頼先を絞り込むのは容易ではないでしょう。
「アイミツ」ではご要望を伺った上で、条件に合う受変電設備会社を無料で複数社ご紹介可能です。会社選びでお困りの方は、お気軽にご相談ください。
- 発注先探しのコツは?
- 費用や品質を比較するために複数の企業に問い合わせることが一般的です。
実際に問い合わせをした人の多くは平均4,5社見積もりをとっています。 - 4,5社の見積もりが揃うまでにかかる期間は?
- 4,5社の企業探しから打ち合わせ、見積もり取得するまでには2〜3週間ほどかかる場合が多いでしょう。PRONIアイミツなら最短翌日までに最大6社の見積もりがそろいます。
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