福利厚生とは?歴史をたどって理解しよう!

ディスカッションする社員

更新日:2017年11月29日 | 公開日:2016年12月19日

「ブラック企業」という言葉もすっかり世の中に浸透してきた中で、企業としては社員への福利厚生についてより一層気をつかわなければ、社員の確保・定着が難しくなってきています。
働く世代のライフスタイルの変化によって働き方にも多様性が求められる現在、これからの福利厚生はどのように考えれば良いのでしょうか。

これからを考える一つの手段として、今に至る歴史を知るということが挙げられます。
今回は、日本での福利厚生の成り立ちをはじめに、現在の大手企業から中小零細企業までが広く一般的に導入しているアウトソーシングサービスの登場までをお伝えしたいと思います。

1. そもそも福利厚生とは?

あごに拳を当て、考える女性

よく使う言葉ではあるものの、そもそも「福利厚生」とはどういう考え方や制度を意味するものなのでしょうか。
辞書での定義を調べると次のような答えが返ってきます。

ひらたく言えば、「社員に頑張ってもらうために会社が用意する給料以外のサービス」といったところでしょうか。
正確には福利厚生は、会社側に法律で義務付けられている健康保険や厚生年金保険などの「法定福利」と、それぞれの会社が行う社宅や健康診断、社員旅行などのレクリエーション等の「法定外福利」という2種類の制度に分けられます。

イメージしやすいところでは、各種保険に加入できていないなど、ブラック企業の問題として話題になる福利厚生が「法定福利」を、「面白い福利厚生」や「Googleの福利厚生がすごい」とトピックになる際の福利厚生が、「法定外福利」を指しています。

ここから分かることは、福利厚生という制度からイメージされる内容は、ほとんどが「法定外福利」を指しているということです。
例えば会社を選ぶ際に、「各種の保険制度が完備してあります!」と聞くと安心できますが、魅力的には感じづらいですよね。
これからの福利厚生を考える上でも、社員が魅力的に感じる法定外福利を用意することは、重要なポイントとなるでしょう。

2. 箱モノが主役! バブル崩壊までの福利厚生の歴史

ここからは、日本での福利厚生の歴史について、時代を追ってみていきます。日本の福利厚生といえば、ずばり「箱モノ」が主流であったと言えます。ここでの「箱モノ」とは、大手企業を中心に保有していた社宅や専用の保養所などの施設のことを指します。では、なぜこの箱モノが主流となり、そして廃れていったのか? 日本での福利厚生が始まった明治時代から、福利厚生制度に大きな影響を与えたバブル崩壊までを振り返ってみます。

2-1. 日本の福利厚生は明治時代から登場した!

洋式の建物

前述のとおり、日本における福利厚生の歴史は明治時代から始まりました。
明治時代といえば「文明開化」「富国強兵」といったスローガンがイメージされるのではないでしょうか。
福利厚生はまさしくこの2つのスローガンのもとで導入された考え方でした。

明治時代の日本(1868年〜1912年)は、すでに産業革命がおきていた西欧諸国に追いつくために国を強くしようと考えていました。
そのために、鉱山や紡績工場などを次々と開設していきます。
その際に並行して、西欧の文化や優れた制度を導入することも進めていきました。

鉱山や工場などの職場で、労働者を確保し、集めた労働者を意欲的に働いてもらうための仕組みとして導入されたのが、日本における企業の福利厚生の始まりでした。
この時期の福利厚生は、労働者の住居や食事施設などの生活にかかわる施設の提供から、病気や怪我をした際の治療施設の用意や、労働者向けの教育機会の提供など、仕事に関するものには留まらない、生活面のケアまで考えられたものでした。
実態として、長時間労働や低賃金の問題はあったとされていますが、制度としての福利厚生の考え方はこの頃から形ができていたのでした。

2-2. 福利厚生のイメージはこれ?戦後日本の「箱モノ」制度

保養施設

戦後を迎えた日本では、福利厚生に関する法律が次々と制定されました。
これが前述の「法定福利」にあたるもので、失業保険や雇用保険などの制度が登場しました。
その後、日本では1950年代から1970年代までの高度経済成長期、そして1970年代から1990年代前半までのバブル経済を迎えることになります。
経済が好況で、日本が前向きで明るかったこの時代に、福利厚生もより豪華なものへと変化していきました。

この時代に象徴される福利厚生制度が、大手企業を中心とした会社での保養所の保有や、社宅や社員寮の保有など、企業が管理する施設、いわゆる「箱モノ」を社員に提供する形の福利厚生です。
現在でも福利厚生のイメージとしてパッと浮かぶものといえば、会社の保養所で社員旅行を開いて大宴会!といった会社施設の利用や社宅の利用など、この時代に主流となっていたものが多いのではないでしょうか。

終身雇用が前提となり、同じ会社で働き続けることで、結婚してやがて家を持つという明るいライフプランをみんなが持つことのできたこの時代に福利厚生も充実していったのでした。

2-3. バブル崩壊がきっかけ!福利厚生の大転換

ポイントを教える女性

バブルの崩壊は福利厚生のありかたについても大きな影響を与えました。
大手企業ではこれまでの福利厚生サービスの主役であった箱モノを、会社で保有・管理していくことが難しくなったことから、コスト削減の対象として縮小させていきました。
また、資金面での体力が弱い中小企業では、福利厚生にかけていた費用はさらに削減していく方向に転換せざるを得なくなり、多くの社会人にとって福利厚生の充実は遠いものとなっていったのです。

経済状況から削減の対象となるのは理解できるものの、それでも社員からすると、「第ニの給料」といわれる福利厚生がなければ、職場の魅力や働くモチベーションは低下してしまうものです。
このような問題を解決できる手段として1990年代に登場したのが、福利厚生の代行業者でした。

3. 広がる、変わる福利厚生のイマを知ろう!

提案をする女性

バブル崩壊後の日本は「失われた20年」などといわれるように、経済の低迷する時代が続きます。
高度経済成長の時代に当たり前だった終身雇用の前提は崩れ、皆が描いた理想のライフプランも薄れていきました。
さらに少子化や高齢化の問題が進み、働く世代に重くのしかかることになります。

このような時代に、福利厚生の手段として登場した福利厚生の代行業であるアウトソーシングサービスは、どのような形で広まり、企業に受け入れられていったのでしょうか。

3-1. 福利厚生代行とは何をするのか?

福利厚生代行とは、これまで会社ごとに人事部や総務部が行ってきた福利厚生に関する業務を外部の専門業者に委託することです。
例えば、これまでの会社で福利厚生を利用する際は、利用者側は社内の担当部署に使いたい福利サービスを申請するという手続きが必要で、会社側は利用してもらうための窓口と提供するサービスを自前で用意しておく必要がありました。

福利厚生代行を利用することで、こうした窓口業務から運営まで代行してくれるため、導入さえしてしまえば担当者を置く必要もなくなるのでコスト削減につながります。
さらに利用する側としても、会社の窓口を通さずにサービスを利用できるので後ろめたさが軽減され、心理的にも使いやすくなります。
また、福利厚生代行業者はこのようなニーズのある会社やその従業員を顧客として大量に抱えることで、提携する施設やサービス会社を安価に利用できるように整備することができます。

更には提供できるサービスに豊富な種類があることで、大手企業のみならず、これまで大手企業ほどの福利厚生サービスの手段を確保できなかった中小企業にも、サービスを使用できる選択肢ができるため、大きなメリットのあるものとなります。

福利厚生代行業は、まさにバブル崩壊後の福利厚生の問題、「お金はかけられないけれど多様な福利厚生サービスが必要」という点を解決するために、時代の声に応じて登場したサービスであると言えるでしょう。

3-2. 一般化していく福利厚生の「代行」

3世代家族

福利厚生代行が日本で浸透し始めたのは1990年代半ばとなります。
初の代行サービスである「福利厚生倶楽部」が登場してからは、次々と代行業者が登場していきました。
特に、事前に付与されたポイントを利用して自分で選択したサービスを受けることができる福利厚生制度「カフェテリアプラン」が日本に導入され始めた1990年代半ば以降からは、その流れが顕著となりました。

そして2000年代はじめには、現在の業界のリーディングカンパニーである「株式会社ベネフィット・ワン」「株式会社リロクラブ」「株式会社JTBベネフィット」「株式会社イーウェル」が出揃います。

福利厚生代行業者の一覧はコチラ

こうしたサービス拡大の背景には、社員の求める福利厚生のサービスが変化してきたことがあると考えられます。
例えば、「自分の市場価値を高めるために資格取得のサービスが欲しい!」「親の介護に利用できるサービスが欲しい!」「子育ての支援を受けられるサービスが欲しい!」といったように、社員旅行などの充実よりも個人の生活に近いサービスがあった方が嬉しいという方は多いのではないでしょうか?
多様なサービスを提供できる福利厚生代行は、会社が直接運用するよりも、こうした声に柔軟に応えることができる強みを持っていると言えます。

3-3. 福利厚生の最前線!代行サービスでこんなことまでできる!

最後に、福利厚生代行で受けることができるサービスには一体どのようなものがあるかをみていきましょう。
例えば前述の大手代行業者4社の提供するサービスでは、大手企業だけではなく従業員が1名からでもサービス提供を受けることができます。
その内容としても、国内外のレジャー施設利用の割引きから健康面では人間ドックの割引利用、スキルアップとしての英会話スクールの利用や各種資格の取得にも割引きが使えるなど、非常に豊富で多岐にわたるサービスを受けられます。

業界最大手のベネフィット・ワンのサービスを例にすると、以下のような様々な場面でサポートを受けることができます(2016年12月時点の掲載情報)。

いかがでしょうか? 活用しきることが難しいほど多様なサービスを提供していますね。

4.【まとめ】代行業の登場で、福利厚生はもっと多様に

いかがでしたか。福利厚生が大手企業による箱モノを中心とした制度だった時代から、バブル崩壊や代行業者の登場により、より多くの人の多様なニーズに応えるものへと変化していった流れを見ていくことができたと思います。

もし、あなたの会社で「これまで、自社では福利厚生サービスの導入を考えていなかった」という状況でしたら、ぜひ福利厚生代行サービスの検討をしてみてはいかがでしょうか?

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