【今さら聞けない!】福利厚生の重要施策ストレスチェック義務化

書類を見るドクター

更新日:2017年11月28日 | 公開日:2016年12月29日

1. ストレスチェックとは?

チェックボックスにチェックを入れる人

まず初めに、ストレスチェックとはどのような取り組みなのかをご紹介します。

このストレスチェックの制度は、2015年12月1日から1年に1度、企業がすべての労働者を対象に実施することを義務付けられたものです。
ストレスチェック実施の目的は労働者が自身のストレス状態を知ることで、メンタルヘルスの不調を防止できるようにすることです。
これは労働者本人が自身のストレス状態を確認することはもちろん、ストレスの原因を生んでいる職場の環境改善にもつなげられると期待されている取り組みです。

実施の概要は、企業から委託された外部の専門家(医師や保健師、厚生労働大臣の定めた研修を受けた看護師や精神保健福祉士)が作成したストレスに関する調査票に労働者が回答を記入し、それを集計・分析するというものです。
この分析の結果は労働者個人に通知されます。通知を受けた労働者は結果をもとに、医師によるカウンセリングの受診を受けるかどうかを検討していきます。

ストレスチェックでは、このように労働者の精神状態という非常にセンシティブな情報を取り扱うために、行ってはいけないことの取り決めも多くなっています。
また制度自体の難しい点として、「実施ルールの細かさから制度自体が分かりづらい」という点や、「義務」と「努力義務」の不明瞭さなど、担当者を混乱させる点が多くなっています。
次の項目では、ストレスチェックの実施ルールについて分かりやすく3つのポイントに絞って説明していきます。

2. ストレスチェックの実施ルールを3つのポイントでご説明!

指で3を示す看護士

2-1. 実施するべき対象を理解しよう!

まず1つ目のポイントが「実施の対象」についてです。
実施の対象についてもややこしい言葉が出てくるので、しっかり確認していく必要があります。

実施の対象としては大まかに以下の2つの決まり事があります。

元気に働く人々

《決まりその1》従業員50名以上の事業場では、年に1回ストレスチェックを実施

義務化の対象は「従業員50名以上の事業場」となっているため、50名未満の場合は現在では努力義務とされており、実施の場合は補助金などの申請もできるようです。
また、なじみの薄い言葉である“事業場”ですが、これは店舗や工場、本社や支社といった同一の場所にあるものを指しています。

なお、従業員50名以上の“50名”には事業場で働く全ての労働者が含まれるため、正社員や契約社員だけでなく、アルバイトや派遣社員も含まれている点は注意が必要です。

《決まりその2》直接雇用している労働者が対象となる

直接雇用している労働者が対象となるため、派遣社員については派遣元の企業が実施の義務を負うものとなります。
また「契約期間が1年未満の労働者」「労働時間が通常の労働者の所定労働時間の4分の3未満の短時間労働者」は義務の対象外となります。

2-2. 実施するときのNG行動を理解しよう!

2つ目のポイントは、実施にあたって企業がやるべきことと、やってはいけないことについてです。
ストレスチェックにあたっては、前述のように労働者の精神状態という非常にセンシティブな問題を扱うためにルールが細かく決められています。
これは特に企業に対して定められているものです。それでは、主となる3つの決まり事を確認していきましょう。

頭を抱える男女

《決まりその1》ストレスチェックの実施は企業が行ってはいけない

ややこしい点となりますが、企業はストレスチェックの実施“義務”はあるのですが、実施については、外部の専門家である「医師や保健師、厚生労働大臣の定めた研修を受けた看護師や精神保健福祉士」に委任しなければいけません。
つまり、企業の義務はこうした取り組みを実施する手はずをしっかり整えることにあるといえます。

《決まりその2》社員個人のストレスチェックの実施結果を見てはいけない

当然のことではありますが、社員個人の同意なしに企業側が個人のストレスチェック結果を閲覧することは禁止されています。
また結果を理由とした解雇や不当な職位の変更なども禁止されています。

《決まりその3》労働者から申し出があった場合、面接指導の実施をする

ストレスチェックの結果によっては、医師から面接指導が必要と診断されるケースもあります。
診断を受けた労働者から申し出があった場合には、医師に依頼して該当する労働者に面接を行ってもらう必要があります。

面接後には指導を実施した医師からヒアリングを行い、それを踏まえて該当する労働者の労働時間の短縮など必要な措置を検討しましょう。

2-3. 全ての選択権は労働者にある?

既にご説明したとおり、企業は実施の義務を負いますが、制度を活用するかどうかはそれぞれの労働者が判断できるもので、強制的に受けなければいけないものではありません。
これはメンタルヘルスというセンシティブな問題に対する配慮となっています。

そのほかにも、分析結果を受けて医師との面談を受けるかどうか、分析結果を企業側に開示するかどうかといった点も労働者個人の選択に基づくものとなります。

嬉しそうな男女

一方で、企業側としては、本人からの申し出がない限り問題を抱えている労働者がいても、その個人に対して必要な対応をとることもでき無くなってしまいます。
そのため、実施にあたっては、問題を抱えている労働者が自ら相談しやすくできるように促すために、窓口を整備して周知するといった取り組みが必要となります。

3. 実施の費用はいくら?

電卓とグラフ

続いては、実施にあたって気になる費用についてご説明します。

費用については、厚生労働省から金額を示されていないため相場が不明確となっています。
ここでは、参考として「独立行政法人労働者健康安全機構」が取り組んでいる、従業員数50人未満の事業場向けの助成金の支給額を参考に相場を見ていきます。

費用の発生するポイントは大きく2つあります。1つ目が「ストレスチェックを実施する際」、2つ目が「ストレスチェック後の面接指導などの産業医活動を受けた場合」です。
助成金の額としては、1つ目の場合では1従業員につき500円を上限としてその実費額を支給、となっており、2つ目の場合では、産業医活動1回につき21,500円を上限としてその実費額を支給、としています。

参考:「ストレスチェック」実施促進のための助成金のご案内

詳細の費用については、ストレスチェックのサービスを提供している会社によって異なりますが、大まかには調査票の実施段階では数百円から1,000円ほど、その後の面談などの産業医活動については一日単位での利用で30,000円から50,000円ほどが多くなっています。
こちらの相場額が、価格について判断する際の材料となるかと思います。

4. ストレスチェックサービスの提供会社9選

胸に手を当てる男女

最後にストレスチェックのサービス提供を行っている会社をご紹介いたします。

《医療系》

もともと医療系の事業を行ってきた企業が提供しているサービスは、その専門性から安心感が強いサービスといえるでしょう。

1. ウェルリンク株式会社

2. 株式会社フォルテ

3. メディカリューション株式会社

《IT・システム系》

IT・システムの企業が提供するサービスでは、WEB上での診断や分析データの閲覧など、その手間のかからなさが特徴となります。紙媒体では管理が難しい人数が多い事業場などではピッタリかもしれません。
さらに外部の医師とも提携してサービスを運営しているため、厚生労働省の基準をクリアしている点も重要です。

4. 株式会社エクスウェル

5. NECソリューションイノベータ株式会社

6. 株式会社USEN

7. 株式会社富士通マーケティング

8. 株式会社オービックビジネスコンサルタント

《福利厚生代行系》

福利厚生のアウトソーシングを行う業者では、ストレスチェックの実施についてもサービスを提供しています。

9. 株式会社ベネフィットワン・ヘルスケア

5.【まとめ】ストレスチェック義務化にしっかり対応しましょう!

打ち合わせ風景

いかがでしたか?
ストレスチェックについて制度の確認から、導入する際のオススメ業者のご紹介までご覧いただきました。
ストレスチェックはまだ始まったばかりの制度ではありますが、今後メンタルヘルスの問題や働き方の問題というのは、さらに社会的な関心が高くなっていくテーマといえます。
義務化に対応できる体制をしっかり整えることで、労働者が安心した気持ちで仕事に打ち込める職場環境づくりをすすめていきましょう。

ストレスチェック制度はメンタルヘルスの問題や、福利厚生の問題など、働く環境の問題について考える大きなきっかけになるものです。
アイミツまとめでは福利厚生をテーマとした記事で様々な改善のきっかけとなる情報をお届けしています。是非ほかの記事もご覧いただき、職場環境の改善にお役立てください。

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