現場任せではいけない!経営層が知っておくべきソフトウェア開発環境

キーボードとミニチュアビジネスマン

更新日:2017年11月29日 | 公開日:2017年05月26日

ソフトウェアの開発は、規模によっては莫大な費用と長期にわたる工期が必要となります。
現場のスタッフが外注先とソフトウェアの開発の詳細を詰めて見積書を検討しますが、その見積もりの妥当性を最終的に判断して決済するのはトップマネジメント層、いわゆる経営層です。

しかし、経営層が実際に決済承認のはんこを押すときに自信を持ってその見積もりの妥当性を評価できているでしょうか?
ソフトウェア開発の見積書の多くは専門的でわかりにくく、実は現場の判断を尊重してなんとなくはんこを押している方も多いでしょう。

複雑な見積もり計算の中身まで経営層が知る必要はないかもしれませんが、ソフトウェアの開発工期を短縮して予算を圧縮し、クオリティの高い製品を納品してもらうために、経営層がソフトウェアの開発環境の現状を知っておくことには大きな意味があります。

開発投資、開発速度の効率化を実現する「ソフトウェア開発環境」についてトップマネジメント層が理解を深めることによって、見積もりの妥当性がはっきりと見えてきますので、ぜひこの記事を参考にしてください。

現場の開発者だけでなく経営者層も展示会に参加している

パソコンを操作する男性

ソフトウェア開発・保守・運用のための製品および技術が一堂に出展される「 ソフトウェア&アプリ開発展(SODEC)」というイベントをご存知でしょうか。

もともと情報システムは、業務の効率化の達成を目的として構築されることが多かったのですが、最近では企業の経営管理を支える手法としても欠かせないものとなっています。
また、IT投資によって企業の競争力を確保していこうという流れは、現場の業務の効率化だけでなく、全社的規模の業務プロセスの改革などのより大きな文脈でシステムを設計することを要求しています。

こうしたことを背景として、「SODEC」では年々企業の経営者層や経営企画室の来場者が増加しています。
とくに経営層の関心が強いのが、日本版SOX法などの内部統制に対応する情報システムの構築やTCO削減を実現するためのツール、より効果的なビジネスモデル・ITを構築するための開発支援ツールなどになっています。

冒頭でも触れたように、最終的なIT投資案件の決定者である経営層は、開発投資、開発速度の効率化を実現することには強い関心を持っています。
「SODEC」でも、システム開発自動化ツール・サービス、自動生成ツール、プログラムレス開発ツール・サービス、MDA(モデル駆動型アーキテクチャ)ツールなどを紹介するコーナーなどは経営層が訪れる人気コーナーとなっています。

経営者が知っておきたいソフトウェア開発環境の現在

地球儀とキーボード

開発環境小史

ソフトウェアの開発は年々複雑化、多様化、大規模化してきており、そうした中で現場の開発者が属人的なノウハウだけで効率的なソフトウェア開発を行うことは、もはや困難になってきています。
開発ツールの歴史は、こうした複雑化、多様化、大規模化するソフトウェア開発をいかに効率よくサポートしていくかという課題解決の歴史です。

開発手順の効率化を大きく前進させたのが、「コードを編集するエディタ」「作成したプログラムをコンパイルするコンパイラ」「テストを実施するデバッガ」をワンセットにして提供する「統合開発環境(IDE:Integrated Development Environment)」の登場です。

この「統合開発環境」によって、開発者の生産性は飛躍的に向上しました。

また、WindowsなどのGUIの登場は最終的なソフトウェアをGUI対応にするだけでなく、開発環境そのものをGUI化してさらに使いやすくしました。
マウス操作でGUIベースのソフトウェアのユーザインターフェースを設計したり、オブジェクトとオブジェクトをマウスクリックで結んでイベントを定義したりするやり方などが主流となり、これはAndroidアプリやiPhoneアプリの制作にも受け継がれています。

経営者も開発ツールの役割・機能を確認しておこう

おしゃれなネクタイをした男性

次に、こうしたソフトウェア開発環境の中身を概観してみましょう。
ソフトウェア開発の中身を見える化してくれる統合開発環境の役割・機能を理解しておけば、ソフトウェア開発の稟議書に書かれている設計の概要や、見積もりの妥当性もより正確に判断できるようになるでしょう。

プロジェクト管理

ソフトウェア開発の最初の一歩として、ソースコードや設定用ファイル、アイコンといったリソースファイルなどの必要な部品を1つのプロジェクトの中で管理するということが大切です。

ソフトウェア開発では過去に使ったソースコードや、あらかじめ用意されているアイコンなどのパーツを効率的に組み合わせて1つのプロジェクトを作り上げていきます。
そのため、途中で部品が何処かにいってしまったり、いくつものソースコードを組み合わせるときにその関連性がわからなくなってしまったりしないように、プロジェクトを構成する要素をきちんと1つの場所に管理することが必須となってきます。

それがこのプロジェクト管理になりますが、統合開発環境ではこのプロジェクトを効率的に行ってくれます。

バージョン管理

ソフトウェア開発では最終的な完成形に至るまで、バージョンを細かく区切って段階的に完成に近づけていくことが普通です。
このバージョン管理は開発者が1人で行っているときにももちろん重要ですが、複数の開発者がチームを組んで開発を行っているときには絶対に欠かせないものです。
ある1人の開発者がバージョンを上げて完成品に近づけたプログラムをせっかく用意したのに、別の開発者がその作業に気が付かずに自分の手持ちの古いファイルで、新しいファイルを上書きしてしまった、などがあっては開発が前に進みません。

こうしたバージョン管理を行うためにはCVS、VSS、Subversion、GitHubなどのバージョン管理ソフトを使うが場合もありますが、統合開発環境の中にはこうしたバージョン管理を行うための機能がしっかり用意されています。

GUIの作成

ソフトウェア開発の歴史の中で、最大と言ってもいい変化はGUIの出現でしょう。
アップルのマッキントッシュがGUIベースのオペレーティングシステムを一般消費者に広め、Windows95の登場でコンピュータはGUIで使うもの、という流れが定着しました。

当然それ以降開発されるコンピュータソフトはGUIベースとなりましたが、初期の頃はこのGUIベースのソフトウェアを作るのに開発環境が追いつかずに、手作業でグラフィカルなインタフェースを作っていました。
現在の統合開発環境では、一見複雑に見えるGUI操作もほとんどは統合開発環境内部に用意されたGUI用のライブラリを組み合わせて設計、構築します。

チーム開発

先ほどバージョン管理のところでも触れましたが、チームで開発するときに統合開発環境がないと、他の開発者がせっかく作った最新版のソースコードを知らないうちに別の開発者が古いコードで上書きしてしまったなどの悲劇が起こりがちになります。

IDEを使えば、そうしたチーム間のバージョン管理が用意になります。

コード作成補助・ビルド、デバッグ補助

ソフトウェアのコードを書くことそれ自体は、実は普通のテキストエディタやワープロソフトでもできます。
しかし統合開発環境を使えば、よく使うコンピュータの関数(命令のようなもの)を自動的に入力したり、予約語と呼ばれる使ってはいけない禁止された単語は入力できないようにしたりするなどの補助機能をフル活用できます。

また、でき上がったソースコードは、ビルドという作業を行ってコンピュータが読める言葉に変換しますが、こうした変換ソフトウェアも統合開発環境の中に入っていますので、変換ソフトウェアをわざわざ立ち上げてファイルを読み込んで変換作業を行うということをしなくても、ボタン1つで変換作業が完了できます。

さらに、エラーが起きた場合には、自動的にエラー箇所を探して色分けして提示し、解決方法まで示唆してくれるデバッグ機能もついています。

【まとめ】経営者が持つべき開発投資、開発速度の効率化への視点

キーボードとミニチュアビジネスマン

以上、開発投資、開発速度の効率化を実現するソフトウェア開発環境について整理してきました。
こうしたツールを有効に活用すれば、ソフトウェア開発の見積金額は大幅に下げることができるでしょう。

もし、見積もり項目が他社の相見積もりに比べて非常に特殊であったり、見積金額が極端に高額だったりする場合などには、統合開発環境などで標準化された開発手法に依らず、属人的なノウハウだけで開発を行おうとしているのかもしれません。
そうしたケースでは、稟議書を上げてきた担当者に「この開発会社は標準的な開発環境を使っているのか?」と質すこともできますし、そうでないと判明した場合には、自信を持って候補から落とす判断も可能となるでしょう。
経営層がこうした判断ができるようになることはとても大切です。

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そうした開発投資、開発速度の効率化を実現する判断をサポートすることが可能です。

業界情報に精通したアイミツならば、統合開発環境などの開発ツールを導入済みの業者をあらかじめピックアップすることもできます。
また開発の効率化に役立つのはツールだけに限りません。開発環境の効率化のために標準的な開発環境をきちんと確立している開発会社を厳選して候補としてご提示することが可能です。

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