CRM導入を成功させるために必要なマーケティング戦略とは?

外人の会議風景

更新日:2017年11月21日 | 公開日:2017年03月06日

「CRMを導入すれば、顧客管理が劇的に変わる…!」こうした期待を漠然といだいてしまう方は、経営陣、営業現場を問わずかなり多いです。
しかし現実には、CRMの導入の9割は失敗しているというデータもあるほどです。
自社のマーケティング戦略をきちんと見極めた上でないと、CRM導入の本来の目的である「顧客の集客/売上UP」というゴールがいつのまにか見えなくなってしまいます。

CRM導入ご担当者の方の悩みはさまざまですが、社内調整や製品選びの過程で結局この「集客/売上UP」というゴールがいつのまにか見えなくなってしまうという問題に集約されると言ってもいいでしょう。

この記事では、「自社のマーケティング戦略」を掘り下げることで、「顧客の集客/売上UP」というCRM導入の目的を達成するためのヒントをお伝えします。

マーケティングの成功は、テクニックの取得や新しいツールの導入ですべてが達成されるものではなく、より根本的に、自社が求める「顧客の集客/売上UP」とは何かをきちんと明らかにすることが大切です。

この記事では、CRMと周辺領域のマーケティングと比較しながらメリットや導入注意点などを明らかにしていきます。

「CRM」とはどんなマーケティングなのか

棒グラフや折れ線グラフ、手帳、ボールペン

CRM(Customer Relationship Management)の辞書的な定義としては、「顧客の購買履歴やアンケート、対面での営業・販売活動などを通じて得られた顧客の情報をもとに、企業と顧客との間に積極的で長期間持続するような信頼関係を築いていく手法」となります。

この手法は、1990年以降にインターネットの商用利用が本格化される中で顧客そのものにダイレクトに働きかけて関係を育てていく手法として注目されました。
それまでのマスマーケティングに代わって、個人をピンポイントでねらって関係を深化させていく方法がインターネットの普及で加速されたことが、その背景にあります。

しかし、顧客との一対一の関係を重視してそれを育てていく、という手法自体はインターネットの普及以前から存在しています。
町の魚屋さんが買い物に来た奥さんと世間話をしながら、「今日はご主人の好物の金目鯛が入っているよ」などの話をすることも広い意味でのCRMですし、江戸時代の商人が命よりも大事にしたとされる「大福帳」は今日の言葉で言えば顧客データベースです。

つまり、CRMの本質を理解してそれを自社のマーケティング戦略として活用していくには、単にインターネット対応をしたデータベースシステムという、「ツールとしてのCRM」を理解するのではなく、その背景にある「顧客との関係の構築」「顧客との関係の深化」とは何なのか、そのマーケティング的な意味をきちんと理解することが必要になってきます。

そうした理解を自社のマーケティングとしてきちんと落とし込むことで、江戸時代の商人や商店街の魚屋さんが持っていたような本当の意味での「顧客の信頼」が獲得できます。

CRMと似たシステムとどう違うかを理解しておこう

ノートパソコンと書類、コーヒー

顧客と向き合い、顧客の信頼を獲得しながら自社の売上アップを目的としていく手法には「CRM」の他にも様々なものがあります。
CRM導入を検討される担当者の方が情報収集をすると、CRMと似たような考え方の手法がたくさん出てくるので、混乱する方もいるでしょう。

例えば「CRM」を調べ始めると、周辺領域としてすぐに次のような用語が頻繁に登場することに気がつくはずです。
「SFA(セールス・フォース・オートメーション)」「MA(マーケティングオートメーション)」「データベースマーケティング」「POS」「行動ターゲティング広告」などです。

それぞれの詳しい説明は、また別の記事をご参照いただくとして、ここではシンプルにCRMとの違いという軸に沿って整理しておきます。

SFAとどう違うか~SFAは営業の自動化

顧客との関係を進化させていく方法として、CRMとともによく出てくる言葉が「SFA(Sales Force Automationセールス・フォース・オートメーション)」です。

しかし、このSFAはCRMのように「マーケティング」という言葉が使われていません。
締めくくりの言葉は「オートメーション」です。
つまりSFAはCRMと同じく顧客に対するアプローチの方法論なのですが、目指すところは「自動化」なのです。

日本の古い営業では、先輩営業マンから「根性」を叩き込まれたり、部内で共有できない「経験」が幅を利かせたり、重要な判断の局面で尊重されるのは社長の「勘」だったりしました。
実はこの事情は、合理主義の国アメリカでも似たような状況でした。
そうした属人的な営業方法をなんとか「科学的」「自動的」にしていこうという発想から生まれたのが「SFA」です。

SFAの主な機能をざっと見てみると、このことがすぐにわかります。

【主なSFAの機能】
■ 営業マンの成績を可視化するレポート機能
■ ToDo管理
■ スケジュール管理機能
■ 見積書作成支援
■ 請求書発行・管理機能
■ 日報管理機能

CRMが顧客のデータにフォーカスして顧客との関係深化を図っていくのに対して、SFAが現場の営業マンや、その上司である営業管理者の業務を支援、自動化する機能を持つものだということが分かります。

データベースマーケティングとの違い~顧客の育成、信頼関係の構築は行わない

プログラミング言語をタイピングする指

データベースマーケティングは、顧客の購買履歴や営業マンのコンタクト情報などを元に、最適な顧客に最適なアプローチをしていくものです。

データベースマーケティングは、歴史的には大量生産・マス広告といった古い手法、マスマーケティングに対するアンチテーゼとして注目されました。
マスマーケティングの特色は、誰もが喜びそうな製品を、テレビコマーシャルのような影響力の強いメディアを通じて認知度を上げ、最終的に結びつけようとする活動です。

これに対してデータベースマーケティングは、年令や性別、年収や居住地などのデモグラフィックデータに加え、その人自身の購買履歴の傾向性をRFM分析(Recency(リセンシー):最新購買日、Frequency(フリークエンシー):購買頻度、Monetary(マネタリー):購買金額)などで分析します。

しかし、CRMが行うような「顧客育成」や「関係の構築」はデータベースマーケティングでは行いません。
データベースマーケティングは、あくまで現在持っているデータベースの中から、ターゲットとすべき最適な顧客を抽出することを目的とした手法です。

つまり、データベースマーケティングは、適切な「顧客データベース」を持つことで精度の高いマーケティングを行うことであるのに対して、CRMでは、現在はそれほど購買の見込み度が高くなくても、将来的に購買の見込みの高い顧客に育てていくところに特徴があります。
データベースマーケティングが見込み客を抽出する過程で切り落としてしまう潜在顧客を、顕在顧客に育てていくのがCRMである、と言えるのです。

POSとの違い~個人個人に対する履歴の蓄積は行われない

今日、コンビニなどの小売店舗で当たり前のように使われている「POS(Point of Sales)システム」は、1982年、セブン・イレブンが日本で初めて導入した仕組みです。

POS(Point of Sales)システムは、商品に印刷されたバーコードを会計の時にレジのバーコードリーダーで読み取ります。
通常のレジ打ちの場合、単に金額が入力されてお札や硬貨の入出金を管理するだけですが、POSシステムの場合には入出金管理のタイミングで商品の購入品目、点数、購入時刻などが瞬時に本部のデータベースに送信されて一元管理されます。

送られてきたデータは、在庫管理や売れ筋分析などに活用されていきます。
具体的には売れ筋商品を分析したり、欠品しそうな商品をピックアップしたりなど、店舗で手作業にてやっていたのではとても時間や手間のかかる作業を瞬時に正確に行うことができます。

しかし、POSシステムはあくまでも商品管理においてその力を発揮するものであり、特定の顧客の購買履歴を追跡するという機能はありません。
あくまで傾向として「20代女性が昼間来店した時に買っていくデザート」などの売れ筋をピックアップできるに過ぎません。
傾向としての顧客像はつかめても、個人個人に対する履歴の蓄積は行われないために、「顧客との関係の構築」「顧客との関係の深化」は生じない、という基本的な限界を持っています。

行動ターゲティング広告との違い~個人の履歴は取れるが関係は深化しない

ノートパソコンと車の模型、ルーペ

先程見たPOSシステムが、傾向性としての顧客像はつかめても、個人個人に対する履歴の蓄積は行われないために、「顧客との関係の構築」「顧客との関係の深化」は生じないという基本的な限界を持っているのに対して、現在インターネット広告で主流となっている「行動ターゲティング広告」は、個人の行動ログ(アクセス履歴や購買履歴)を蓄積して、そのユーザーごとに最適な広告を配信しています。

これは、ネット上で何か具体的に商品を買った、というデータだけを元にターゲティングするのではありません。

■ 行動ターゲティング広告の解析例
・購買のための会員登録をしなくてもブラウザのCookieという機能を使い、商品を何分間閲覧したか
・関連商品を複数検討したが結局買わなかった商品は何か
・どの商品とどの商品を比較して最終的に商品を買ったのか/買わなかったのか
・何と何を同時に買ったか/買わなかったか

この点で年令や性別などの大まかな傾向性は分析できても、POSシステムでは行うことのできなかった個人に紐付けられた行動履歴と商品の購買状況を結びつけることが可能になっています。

しかし、CRMとの最大の違いは顧客に対して最適な商品を自動的に勧める(嗜好にあった広告を提示する)ことはできても、商品の提供元との「顧客との関係の構築」「顧客との関係の深化」は生じないということです。

それどころか、逆にしつこく何度も広告を見せられることで、関係構築のきっかけが壊れてしまうということもありえます。
例えば、ターゲティング広告ではユーザーがすでに商品を購入したかどうかまでは分からないので、すでに購入によって不要となった広告をいつまでも見せられるとうんざりしてきます。

個人個人に対する履歴の蓄積は行われても、それが直ちに顧客との関係を構築するわけではない、というところには注意する必要があるでしょう。

MA(マーケティングオートメーション)との違い~MAは自動化の結果を営業に渡すことが最終目的

SFAが営業の自動化なら、MAは文字通り顧客マーケティングのオートメーション化です。
SFAとCRMの違いとは今見てきたように、営業を対象としているか、それとも顧客を対象としているかの違いでした。

それでは、顧客に対する活動を支援・自動化するMAはCRMと同じ、もしくはCRMの進化形なのでしょうか?
実はそのように考えてしまっている解説もあるくらいなのですが、これはまったく違います。
MAは顧客管理活動の自動化が目的ですので、たしかにCRMが目的とする「顧客との関係の構築」「顧客との関係の深化」と深く関わってきます。

したがってMAの主な機能は下記のようになります。

■ 主なMAの機能
 ・Webランディングページとフォーム
 ・リード管理とセグメンテーション
 ・Eメールによるコンタクト管理
 ・ソーシャルメディア連携
 ・SEO/PPC広告管理
 ・キャンペーン/施策管理
 ・レポーティング/分析
 ・SFA/CRM連携

顧客管理を自動化するツールですので、CRMと同じ領域を対象としています。
しかしMAとCRMの最大の違いは、MAが自動化されたアウトプットを自社の営業部隊に渡すことを目的としていることです。

CRMはあくまでも顧客満足を向上させ、顧客との信頼関係を醸成するためのマネジメント手法です。
つまり、MAは自社の営業マンのために存在し、CRMは「顧客との関係の構築」「顧客との関係の深化」を通じて顧客の満足度を向上させるために存在する、というところに最大の違いがあるのです。

CRMの本質とはプロセスの「自動化」ではなく自社のマーケティング戦略の「マネジメント」

デスクワークをする女性

以上「CRM」を、類似する手法「SFA」「データベースマーケティング」「POS」「行動ターゲティング広告」「MA」との比較から見てきました。

それぞれの違いをもう一度整理すると下記のようになります。

■ SFAは営業活動の自動化をするのみ
■ データベースマーケティングは顧客の育成、信頼関係の構築は行わない
■ POSシステムでは個人個人に対する履歴の蓄積は行われない
■ 行動ターゲティング広告では個人の履歴は取れるが関係は深化しない
■ MAは自動化の結果を営業に渡すことが最終目的

ここから見えてくるのは、CRMの本質とは「自動化」ではなく「マネジメント」であるということです。
「自動化」はツールがやってくれるものなので、そこに企業が目指したい理念とかマーケティングの目的とか顧客との関係構築の方向性などの「価値観」は入ってきません。

そして「マネジメント」論の大家ドラッガーは「企業の目的は顧客の創造である」言っています。

CRMの本質は「顧客の視点に立って満足度を高め、長期的な関係性の中で良好な関係を構築する」ということですが、このためには、自社がどのように顧客との関係を深めていきたいのか、という「価値観」を明確化することが大切です。

そして、このような企業の価値観を顧客マネジメントに反映させるためには、単なる自動化のテクニックを学習や、ツールを導入して自動化することではなく、どんなマーケティングをしたいのかという部分からCRMを活用していくことが大切なのです。

マーケットの変化を認識して、CRMの必要性を再確認する

CRMを理解するためにはどんなマーケティングが必要なのでしょうか? そのためには、CRMが急速に普及し始めた1990年代のマーケット(市場環境)の変化をおさらいすることが近道です。

日本の高度成長期に定番商品だった三種の神器(テレビ・洗濯機・冷蔵庫)を思い浮かべていただければ分かるように、まだマーケットが成熟する以前は、誰でもが欲しい物、という明確な商品がすぐにマーケットの中に特定できました。
しかし、1980年のバブル期を経て1990年代、マーケットは完全に消費者主導へと変化し、顧客ニーズが多様化していきます。
この頃になると三種の神器のような、作れば必ず需要のある定番商品はすでに消費者に行き渡り、従来のマスマーケティングは行き詰まりを見せました。

「消費者が見えない」という状況が当たり前になり、性別・年齢などだけでは顧客のセグメント化すら難しくなってきたという時代がやってきます。

こうしたマーケットの変化の中で、CRMは単に顧客をセグメント化するだけでなく、現在見えていない消費者を掘り起こして、「顧客との関係の構築」「顧客との関係の深化」させることを目指しました。
つまり、消費者が見えないのなら、その見えていない潜在的消費者を顕在化させる(=顧客を育てる、顧客に育てる、顧客を維持する)という発想の転換をしたわけです。

この時、長らくマーケティングの表舞台には出てこなかった、江戸時代の商人や商店街の魚屋さんが持っていたような本当の意味での「顧客の信頼」が再び注目されます。

信頼されればターゲットとする顧客が集まってきます。
そして集まってきた顧客の背中をていねいに押していけば、やがて売上につながります。
こうした地道な顧客志向のマーケティングこそが「顧客の集客/売上UP」につながるわけです。

CRMはこうしたマスマーケティング以前のマーケティングの方法論(=地道な顧客志向)に、コンピュータやインターネットなどのIT技術をかけ合わせたマーケティングなのです。

IT技術のマーケティングへの導入のインパクトは大変大きいので、単にこのIT技術の技術によるマーケティングの革新=自動化のみが注目されてしまうということもありますが、大切なのは1990年代に進行した、見えていない潜在的消費者を顕在化させる(=顧客を育てる、顧客に育てる、顧客を維持する)というマーケットの変化による時代の要請であったわけです。

この視点が抜け落ちてしまうと、マーケットの変化を無視した自動化のための自動化(目的・ゴールの見えない自動化)が進んでしまい、「顧客を育てて売る」=「顧客の集客/売上UP」というCRMの本質が見失われてしまいます。

この本質をきちんと認識しない企業は、例外なくCRM導入に失敗しています。

CRM導入メリット~なぜこれからのマーケティング戦略にCRMが有効なのか

OKポーズを取る男性

CRM導入にマーケットの変化の認識が必要な理由はお分かりいただけたと思います。
それでは、今度は変化したマーケットに対して、CRMがどのように有効なのかについて確認しておきましょう。

ターゲットとなる真の顧客像は自動化と購買履歴だけでは見えてこない

CRMでは、個人の情報や購入・利用履歴だけでなく顧客の管理を年齢、性別などのデモグラフィックデータの他、営業マンが知り得た趣味、嗜好などの属性データまで管理します。
その他、苦情や意見、要望といった問合せ履歴、展示会訪問の有無などありとあらゆる顧客情報を元に顧客の実像を浮かび上がらせます。

そして顧客別のニーズ、ウォンツ、購買行動パターンを分析した上で、個々の顧客に適したサービスや商品を効率よく提供していきます。
顧客の「自分のことを最もよく理解してくれる企業である」という評価が自発的なコンタクトにつながり、「集客」という第一の成果が出ます。

そして「集客」した見込み客、潜在顧客に対して購買に至るまで地道に関係を深めていき、最終的に一人あたりの購買額を最大化して顧客維持率をあげ長期的な収益の向上が可能となるのです。

マスマーケティングで見失ってしまった顧客を再度見込み客、潜在顧客の段階で発見して、顕在化させるという局面で、こうしたあらゆる顧客データが有効に作用します。

例えば、車を売りたい場合、旧来のマスマーケティングの時代ではエンジン性能、排気量、定員数などの数値やスペックなどを記したカタログ的な情報が重要でした。
しかし、顧客が見えなくなった時代のマーケットでは、車内が広く感じるとか燃費がいいなどのメリットの訴求に加え、車内が広いのでお子さんとのお出かけに最適、燃費がいいので奥さんの毎日の買い物にもぴったり! などのベネフィットが訴求できるようになるわけです。

CRMで顧客の実像をより正確に知ることで、マスマーケティングで見えなかった顧客に対して単なるメリットではなく、ベネフィットまでが訴求できるわけです。

マーケティング戦略がなければ、有効なCRMの分析もできない

グラフのデータ書類

CRMは様々な顧客データを蓄積して管理するマーケティング手法ですので、当然データの「分析」が重要になってきます。
しかし、最終的に「顧客の集客/売上UP」につながるための分析をするには、やはりマーケティング的な視点が不可欠になってきます。

例えば、CRMでの顧客データ分析の情報をネットで探していると「RFM分析」というやり方がよく出てきます。
RFM分析は顧客の購買履歴の傾向性を、Recency=最新購買日、Frequency=購買頻度、Monetary=購買金額ごとにスコアリングして、自社が狙うべきターゲットを抽出する手法です。

しかし、RFM分析で抽出できるのは、購買活動として顕在化したデータのみを元にして、優先順位を決めるところに欠点があります。
RFM分析で抽出されたデータというのは、潜在的に高い需要を持っている、育てればものすごく自社に利益を生む顧客になる、という視点は一切入っておらず、アプローチすると反応がありそうな顧客だけを上澄みをすくい取るように拾い上げます。

こうした分析には「最初は効果が出なくても、半年後に自社のファンを1,000人作ろう」といった、長期的な戦略は生まれません。
分析したその時時に、最新購買日、購買頻度、購買金額が高い顧客を抽出しては売っていくので狩猟型の顧客データベース活用になります。
当然、先週アプローチした顧客には今週アプローチするのは早すぎますし、段々とアプローチするべき見込み客が先細りしていきます。

もともとRFM分析は、CRMの目的である「顧客との関係の構築」「顧客との関係の深化」という考えのもとで作られているものではありません。
したがって、「顧客を育てて売る」=「顧客の集客/売上UP」という流れで収益を上げていくための分析結果は出てこないのです。

RFM分析に対して、CRMの場合には例えば「何度も問い合わせをしてくれる人」や「DMを送ったら展示会にきてくれて、アンケートも答えてくれた人」のように、現在購買につながっていなくても強力なポテンシャルを持った潜在顧客にアプローチして、購買活動につなげていく戦略を構築することができます。

当然分析方法も、購買履歴だけでなく、現在売上UPとして数字に出ていないデータを様々な角度から抽出することが可能です。

CRM単体ではカバーできないことも知り、他のシステムと連携しよう

先程「CRM」に似ているが、CRMと混同してはいけないものとして考察した「SFA」「データベースマーケティング」「POS」「行動ターゲティング広告」「MA」ですが、逆に言えば、これらの特性をよく理解して、CRMがカバーできない領域についてシステムや考え方を連携させることでより顧客に対してキメの細かいマネジメントが可能になります。

■ CRMのデータをSFAに引き継いで営業活動の自動化に活用する
■ CRMの管理データとしてデータベースマーケティングの統計データなどを活用する
■ POSシステムからリアルタイムの顧客データを取得して顧客マネジメントに活かす
■ 行動ターゲティング広告でWebから見込み客を発掘してCRMのデータベースに取り込んでいく
■ CRMの手続きの一部をMAで自動化し、顧客管理の効率性を上げる

これらは、CRMを初めて導入する企業が同時に進める必要はありません。
しかし、将来的なCRMシステムの拡張のイメージは、早い段階にて社内で情報共有しておくべきでしょう。

【まとめ】CRM導入を成功させるために必要なこと

タブレットを見ながら確認しあう社員

以上、「CRM」とは何かについて様々な角度から整理しました。
最も大切なのは、ついつい後回しになりがちな「CRMでどんなマーケティング活動をしたいのか」という課題の掘り下げ、戦略の構築です。

他社と差別化された自社ならではの「CRM」構築で競争力を獲得するには、こうした「マーケティング」をきちんとベースにした顧客管理マネジメントが必要です。

この視点があれば、膨大な製品カタログの中の便利な自動化ツールの部分などに目が行き過ぎて、「集客/売上UP」というゴールがいつのまにか見えなくなってしまう」というCRM導入失敗の典型例におちいることもありません。

したがってCRM導入を成功させるためのパートナー選びでは、カタログに掲載された諸機能を説明するだけ、といったような態度に終始する会社は避けたほうが無難でしょう。

「御社で課題となっているマーケティング戦略を一緒に掘り下げて、ぜひ顧客の集客/売上UPにうちのCRMで貢献したい」、そういった提案をしてくれる会社を選ぶべきでしょう。

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