ファイルサーバーとは?|NASとの違い・メリットデメリットまで徹底解説!

サイバースペースのイメージ

更新日:2019年01月24日 | 公開日:2019年01月24日

ネットワークを通じたファイル管理・共有の際に登場するファイルサーバーとNAS。同じような機能を持っているため混同しがちですが、それぞれの役割は異なります。

今回は、ファイルサーバーとNASの違いや、それぞれのメリット・デメリットについて解説します。

ファイルサーバーとは?

ファイルサーバーとは?

まずサーバーとは、コンピュータのネットワークにおいて、他のコンピュータに対し、自身の持っている機能やサービス、データなどを提供するコンピュータのことです。データベースサーバーやwebサーバーのように提供する機能などを加えて、○○サーバーと称するのが一般的です。

つまりファイルサーバーとは、ファイル管理を行うためのサーバーということになります。ファイルサーバーは、サーバーとなっているコンピュータのファイル共有機能を用いることによって、他のコンピュータからでも読み書き可能なストレージを提供するものです。特徴としては、柔軟なユーザー管理やストレージ増設などの拡張性に優れている点が挙げられるでしょう。

ファイルサーバーの使い方

ファイルサーバーの基本的な役割は、ストレージとしてのファイルデータの保存・共有です。ユーザーは、ネットワークでつながったファイルサーバーにファイルを保存。複数のユーザーが、パソコンに限らずモバイルデバイスからもファイルサーバーにアクセスし、そこに保存されているファイルの閲覧、コピー、変更、修正、保存、削除などを行えます。

ファイルサーバーを使ってデータの集中管理と共有をし、それによってユーザー間での共同作業が可能になり、業務の効率化に大きな効果を発揮します。

メリット

それでは、ファイルサーバーのメリットを説明します。

細やかで柔軟、かつ拡張性に富んだユーザー管理が可能

まず、ユーザー管理の柔軟性・拡張性がメリットに挙げられます。ファイルサーバーは、普通の汎用型コンピュータであるため、ファイル管理のための専用ソフトウェアをサーバーにインストールすることが可能です。

ユーザーのアクセス権限はもちろん、グループ設定など幅広いユーザー管理が可能となり、大規模な環境でも最適なファイル共有スペースを確保します。機密情報などには厳格な制限を設けて、セキュリティの向上にも活用できます。

容量拡張に対応し、バックアップやシステムの冗長化に貢献

ファイルサーバーは、ストレージ容量の拡張にも柔軟に対応できます。複数のストレージを、まとめて1台の装置として管理するRAIDやDiskArrayといった機能を備えることが可能で、サーバーが管理できる範囲でストレージを増設できます。

また、サーバーそのものを増設することで容量アップも可能です。容量が増えることによって、ミラーリングなどの技術によるバックアップやシステムの冗長化にも貢献します。

多機能化ができることによる広い応用範囲

ファイルサーバーは、多機能化ができるため、広い応用範囲を持っています。ファイルサーバーのみで動くアプリがあらかじめ入っていたり、あとからアプリをインストールして機能を拡張することも可能です。

なかには、アップロードしたファイルの編集を、直接ファイルサーバー上で行えるものもあります。他にも、トラブルのときに役立つホットスワッフ(稼動状態のまま、部品やケーブルなどを脱着できる)機能などを備えていることもあります。

デメリット

それでは次に、デメリット確認していきましょう。

さまざまな費用がかかる

ファイルサーバーの大きなマイナス面は、費用がかかることです。ファイルサーバーには、専用ソフトウェア費用をはじめ、サーバー製品のライセンス費用や年間保守費用などさまざまな費用がかかります。

会社の規模が大きくなればなるほど、複数のサーバーが必要です。費用も規模にあわせて大きくなり、管理も複雑化するため、自社のサーバー管理者は必需となり、人件費も含めるとコストは決して安くありません。

導入するのに手間がかかる

細かいユーザー管理ができるファイルサーバーは、初期設定に大きな手間がかかります。あらかじめ情報を共有するグループや、アクセス権限などを細かく設定できるため、設定項目は多くなっています。

社員や関係者が多い企業になればなるほど、設定には多くの手間が必要です。また、UNIXやLinux、WindowsといったOSが混在したファイル共有環境を作らなければならず、それにも多くの労力がかかります。

NASとは?ファイルサーバーとの違いは?

NASとは?ファイルサーバーとの違いは?

NASとは、Network-Attached Storageの略で、ネットワークに直接接続し、コンピュータなどからネットワークを通じてアクセスできる外部記憶装置のことを指します。簡易なコンピュータ本体に、記憶装置とネットワークインターフェース、OS、管理用ソフトウェアなどを内蔵。ネットワークに接続されたほかのコンピュータなどからは、通常のファイルサーバーと同様に複数のコンピュータ・利用者間の共有ディスクとして使用できます。

ファイルサーバーは、汎用的なコンピュータにファイルサーバー機能を持たせていますが、NASはファイルサーバー機能に特化した専用コンピュータです。

NASには、ネットワーク通信機能などのファイルサーバーとして最低限必要な機能のみが組み込まれているため、安値で導入が容易です。

NASの使い方

ファイルサーバーに比べて、細かいユーザー管理などの機能拡張性が低いNASは、同じファイル共有といっても、共同作業を進めていくよりも、ファイルのバックアップ用としての使用が基本的な使い方です。

ただし、最近のNAS製品の高機能化が著しく、ファイルを大量に保管する必要がある企業では、ミラーリングされた安全性の高いNASに、業務用のデータを保管するなどの利用例が多く見られ、ファイルサーバーの代替としての用途が高まっています。

なお、低価格で導入が簡単なので、ビジネスユースではなく、動画や音楽の保存先として、個人がNASを利用しているケースも多くなっています。

メリット

それでは、NASのメリットを確認していきましょう。

システムへの導入・追加が容易

NASの特徴の1つは、導入・追加が容易に行えることです。NASは、アプリのインストールや複雑な設定を必要とせず、手軽にファイル共有スペースとして活用できます。

さらに、管理用のパソコンを用意する必要もないため、既存の環境にNASを追加するだけで、ファイル共有スペースを確保できるという手軽さも魅力です。

ライセンス費用が無用でローコスト

NASのもう1つの大きな長所は、コストが抑えられる点です。製品価格が、ファイルサーバーに比べると安価なことに加え、ファイルサーバーで必要となる、Windows ServerといったサーバOSに対するアクセスライセンス費用がNASにはありません。

また、本格的な管理者や管理用のコンピュータを、必ずしも必要ではないので、ファイルサーバーに比べて運用コストを低く抑えることが可能です。

運用管理が容易で筐体がコンパクト

NASの運用管理は、シンプルで簡単です。各種設定や運用管理のために、webコンソールが用意されているものも少なくないので、利便性も確保されています。

また、異なる種類の複数のサーバーから、データの共有も楽に行えるので、ファイルサーバーに比べると運用管理は容易です。その上、マシンとしてのNASは筐体がコンパクトで、小規模の会社や個人利用でも、置き場所に困ることもありません。

デメリット

それでは反対に、NASのデメリットをお伝えします。

ユーザー管理などの機能拡張性が低い

NASは、ファイル共有が主機能であり、ファイルサーバーと比べると機能の拡張性が低いという短所があります。機能は簡易的なものが多く、広範囲にわたるユーザー管理や、ファイル共有以外の機能をNASに求めることは難しいと言えます。

なお、ファイルサーバーではなく、ほかのネットワークストレージと比較してみると、サーバーに直接ストレージを接続するDASや、ストレージ専用のネットワークを構築するSANよりも、大容量データの転送効率はNASの方がやや低いこともマイナス面と言えます。

ダイレクトなファイル編集ができない

NASは、ファイル保存・共有に特化したファイルサーバーであるため、アップロードファイルを、ダイレクトに編集できる機種は少ないです。

そのため、通常の機種では、一度ローカル環境にファイルをダウンロードし、編集した上で再度アップロードすることになります。業務の効率化という点から見るとマイナス面と言えるでしょう。

まとめ

まとめ

ファイル共有を行うときに使われるファイルサーバーとNAS。ビジネス利用では、会社の規模や関係者の数が大きく増えることもあり、機能性・拡張性に優れたファイルサーバーの方が優位です。

簡易性や経済性の良さからNASも注目されてきましたが、部門ごとのファイル共有スペースとして設置されたり、小規模の企業で利用されるのが通常で、ファイルサーバーの代替として活用するには不十分でした。

しかし、最近は、NAS製品がファイルサーバーと同等の機能を備えはじめています。高度なユーザー管理機能やオンラインストレージと連携したバックアップ機能、ホットスワップ機能など、ファイルサーバと比較しても遜色ない機能を持たせることが可能になっています。製品の高度化によって、コストと機能を両立できるとNASは注目を集め、市場は拡大を続けています。

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