グループウェアの導入率ってどれくらい?|シェア上位の製品もあわせてご紹介!

アイコンを両手で支える男性

更新日:2019年01月22日 | 公開日:2019年01月22日

近年、多くのwebメディアやビジネス誌でグループウェアが取り上げられています。チャットや社内SNSを活用してオープンな環境を実現したベンチャー、スケジューラーやタスク管理機能で大幅に生産性をアップさせたメーカーなど成功事例も少なくないようですが、実際のところグループウェアはどれくらい普及しているのでしょうか。

今回は、グループウェアの導入率とその背景、さらにグループウェアを導入する際のポイント、シェア上位の製品の特徴について解説します。

1.グループウェアとは?

1.グループウェアとは?

本題に入る前に、グループウェアとはどんなものなのか、具体的にどういったメリット・デメリットがあるのか、あらためて整理しておきましょう。

ひと言でいえば、グループウェアとはチームで取り組む仕事を手助けするツールです。チャットや社内SNS、スケジューラー、ワークフローといった機能がパッケージ化されており、社員同士がリアルタイムにコミュニケーションをとったり、お互いの予定を確認したり、予算や休暇を申請・承認したり、さまざまな使い方ができます。

グループウェアが普及するきっかけになったのは、1996年にIBMがリリースした「Lotas Notes 4.0」。当初は、アメリカを中心とした一部の大手メーカーやITサービス企業の利用にとどまっていましたが、2000年代に入ってネットワークとデバイスが加速度的に進化するなかで、世界中の企業に広まっていきました。現在の市場規模は約1,050億円。うち約85%をサーバーを必要としないクラウド型が占めています。

1-1.グループウェアのメリット

グループウェアのメリットは大きく2つあります。

1つは、社員同士のコミュニケーションや情報共有が活発化できることです。多くのグループウェアには、チャットと社内SNSが搭載されており、社員同士でリアルタイムにやりとりすることが可能です。メールのように重要な情報が受信ボックスのなかに埋もれてしまったり、返信し忘れたことで情報の伝達が滞ってしまうようなことはありません。さらに、掲示板やポータルサイトの作成機能が付いているものも多く、全社的な業務連絡、社内イベントの案内などにも役立ちます。

もう1つのメリットは、業務フローを効率化できることです。ワークフロー機能を使えば、予算や休暇の申請・承認をweb上で完結できますし、タイムカード機能で勤怠管理を電子化することも可能です。さらに、最近ではカスタムアプリの作成機能が搭載されているグループウェアが増えてきており、自社の課題に合わせてオリジナルの業務ツールを開発できるようになりました。

ある老舗染物メーカーでは、カスタムアプリの作成機能を使って顧客台帳や受注管理のフローを整備したことで、残業時間を大幅に減らした一方、過去最高の売り上げをマークした事例もあります。

1-2.グループウェアのデメリット

社内の情報共有や業務プロセスの改善に、大きな効果を発揮するグループウェアですが、充分な準備をせずに導入するとトラブルにつながることも少なくありません。

その1つが一時的な生産性の低下です。グループウェアを導入するということは、端的に言って、それまでのコミュニケーションのあり方や仕事の進め方を大きく変えるということです。

チャットでのやりとりに対応できるようなるまで時間がかかる社員もいますし、予算の承認フローが変わったことで混乱を招くこともあります。そういった点で、繁忙期や大きなプロジェクトが進行している最中に、いきなりグループウェアを導入するのは避けた方がいいでしょう。

加えて、コストも慎重に検討すべき課題です。現在主流のクラウド型グループウェアの料金相場は1人あたり月額600円~800円ほど。一見すると手軽に導入できるように感じられますが、仮に従業員1,000名の企業の場合、年額に換算すれば700万円以上の費用になります。また、取り扱うデータ量が増えてくると保存のためのストレージを増設する必要があり、その都度追加料金がかかることも珍しくありません。

2.企業のグループウェア導入率

2.企業のグループウェア導入率

それでは、日本国内への企業のグループウェアの導入率とその背景について説明していきます。

リクルートが運営する総合情報サイト「キーマンズネット」では、2018年1月にグループウェアの利用状況に関するリサーチを行いました。

アンケート対象の約300名のうち、自社にグループウェアを導入していると回答したのは86.9%。従業員別に見ても、1,000名を超える大企業では90.3%、1,000名までの中堅企業では88.6%、100名以下の中小企業でも77.2%と、規模を問わず大半の企業がグループウェアを導入済みであることが分かりました。

単純な比較こそできないものの、2018年現在における一般消費者のスマートフォン普及率が約72%であることを考えると、グループウェアは企業にとって必要不可欠な業務インフラ、「使っていて当たり前」のツールになっていると言えるのではないでしょうか。

3.なぜ導入率は増え続けているのか?

3.なぜ導入率は増え続けているのか?

グループウェアがここまで普及した最も大きな要因の1つが、クラウドサービス(webサーバー)の登場です。

2000年代の終わりごろから、Amazon Web Service、Google Cloud、Microsoft Azureといったwebサーバーが立て続けにリリースされ、加速度的に利用者数を増やしていきました。それに伴いグループウェアの開発競争もシフトし、webサーバー経由で利用するクラウド型が主流になりました。

従来のオンプレミスに比べて、サーバーや周辺機器を必要とせず、インストールやメンテナンスの手間もかからないこともあって、コストや運用リソースの問題で導入に二の足を踏んでいた中小企業の間にも、グループウェアは急速に広まっていきました。

さらに、クラウドサービスの進化によって裁量労働制やリモートワークを取り入れる企業が増えたことも、コミュニケーションツールとしてのグループウェアへのニーズが高まった背景にあるかもしれません。

4.グループウェアを導入する際のポイント

4.グループウェアを導入する際のポイント

次に、グループウェアを実際に導入するときのポイントを説明します。

4-1.料金

前述の通り、一見すると単価が安いグループウェアですが、年額に換算すると企業の規模によっては数百万円以上の出費となります。加えて、ストレージを増設する際などに追加料金が発生することも珍しくなく、CRM(顧客管理システム)や会計ソフトと比べても、決して安い買いものではありません。

トータルコストを念頭に置いたうえで、見合うだけの対価があるのか、本当に自社にマッチするツールなのかじっくり検討しましょう。予算が極端に限られる場合は、無料プランのあるグループウェアを優先的に検討するのがおすすめです。

4-2.機能・使い勝手

部署やグループごとの業務課題、将来的な人員計画を踏まえた上で、相応の機能が付いているグループウェアを選びましょう。

例えば、社員同士のコミュニケーションや組織間の風通しの悪さに課題を抱えているのなら、チャットや社内SNSが搭載されたグループウェア、経理や人事といったバックオフィス系の業務効率を改善したいのなら、経費精算アプリ、ワークフローなどが付いているグループウェアが有力候補になると思います。

あわせて、使い勝手も大切なポイントです。グループウェアは基本的に全社員が毎日使うものなので、操作が複雑だったり、処理が遅かったりすれば会社全体の生産性にも直結します。まずは無料トライアルに申し込み、レイアウトやボタンの配置はわかりやすいか、操作に迷ってしまったりすることはないか、念入りに確かめましょう。

4-3.セキュリティ

グループウェアを導入するということは、社員一人ひとりがタッチできる情報が増えるということでもあります。情報漏洩を防ぐためにセキュリティ対策に目を向けるのも大切です。

具体的な条件として、まずIPアドレスや端末によるアクセス制限機能は必須。そのうえで運営会社がプライバシーマークやISO27001(情報セキュリティマネジメント)の認証を取得しているグループウェアを選ぶのが最適です。あわせて上場企業への導入数、契約継続率なども判断材料になるでしょう。

5.シェア上位の人気グループウェアをご紹介!

最後に、シェア上位のグループウェアを4つ紹介します。いずれもシンクタンクやリサーチ会社による市場調査で常に上位にランクインしており、上場企業やナショナルクライアントへの導入実績も少なくありません。

5-1.「サイボウズ Office」

サイボウズOffice トップページ

https://products.cybozu.co.jp/office/

サイボウズ Officeは、ソフトウェア開発大手のサイボウズ株式会社が提供しているグループウェアです。1997年のサービス開始以来、60万社以上のクライアントに導入されており、ノークリサーチ社による中小企業のITアプリケーションの利用状況調査では、11年連続でグループウェア部門の1位を獲得しています。

ある老舗醤油メーカーでは、稟議・決済のプロセスを効率化するために、サイボウズ Officeを導入。ワークフロー機能を活用することで、商品開発の稟議を従来の3週間から3日まで短縮しました。

メリット

特徴は、価格・機能・使い勝手の3点がいずれも高い水準にあることです。ユーザー1人あたり月額500円からの料金でチャットや掲示板、ワークフローといった一連の機能が利用できるうえ、カスタムアプリ作成機能も付いています。契約管理、社内FAQといった基本アプリをもとに、自社オリジナルの業務改善ツールに仕立てることが可能です。

また、UIやデザインの面でも、利用者の声を取り入れながら改善が重ねられており、グループウェアが初めての人も安心して利用できます。管理画面の上部には、各アプリのアイコンが横並びに配置されていて、ワンクリックで切り替えらるうえ、スケジュールの変更などもドラッグ&ドロップだけで行えるので、日常的にPCを使っていれば操作に迷うことはないはずです。

デメリット

一般的なグループウェアに多く見られる社内SNSが付いていません。webメールで代用したり、カスタムアプリとして自分の手で作ることはできるものの、最初から社内SNSを使いたい人は他社のグループウェアを選びましょう。

また、オンラインストレージの容量がやや小さいのもデメリットの1つです。定額料金内では1人あたり5GBに限られるため、画像や営業資料などを大量に保存すると、容量が足りなくなってしまうケースもありそうです。

5-2.「Office 365」

Office365 トップページ

https://www.office.com/?omkt=ja-jp

Office 365は、言わずと知れたMicrosoftが提供するクラウド型のグループウェアです。

世界トップクラスの導入実績を誇り、シンクタンクが毎年行っているグループウェアのシェア調査でも常に上位にランクインしています。

メリット

何より大きな魅力は、コストパフォーマンスの高さです。ユーザー1人あたり月額540円からの料金で、webメールやスケジューラー、ファイル共有といった多彩な機能を利用できます。さらに、中位プラン以上ではWord・Excel・PowerPointといったOfficeアプリのライセンス料が定額料金のなかに含まれているのも、Microsoft製品ならではのメリットです。

また、オンラインストレージも1人あたり1TBの容量が確保されており、解像度1,000pxのデジカメで撮影した、高精細な画像も3,000枚以上保存することが可能。グループウェアを導入するのが初めての中小企業はもちろん、大量のデータを取り扱うITベンダーやネットショップにもおすすめです。

デメリット

グループウェアというより、個々のアプリの問題にはなりますが、iOSの端末でExcelやPowerPointのファイルを開くと、編集できるようになるまで時間がかかったり、動作が一時的に中断してしまったりすることがあります。

また、オンライン版のOfficeアプリやSharepointについても、複数のユーザーのアクセスが重なったり、ファイル自体の容量が重かったりすると、一時的に動作が重くなることがあるようです。

Office 365の情報を更に詳しく知りたい方はこちら

5-3.「サイボウズ Garoon」

サイボウズ Garoon トップページ

https://garoon.cybozu.co.jp/

サイボウズ Garoonは、サイボウズ製のグループウェアです。2002年のサービス開始以来、4,800社・200万人以上のユーザーに利用されています。とりわけ従業員1,000名以上のエンタープライズ領域では、圧倒的なシェア誇り、ナショナルクライアントの導入実績も少なくありません。

日経BPによる自治体向けのITシステム満足度調査では、グループウェア部門の1位に選ばれています。

メリット

サイボウズが提供している各種クラウドサービスに加え、APIによって採用管理システムをはじめとする20種類以上の外部ツールと連携します。サイボウズ Officeと同様のカスタムアプリの作成機能も付いており、自社特有の業務課題に対応することも可能です。

また、充実した管理機能も特徴の1つです。従業員一人ひとりにロール(役割)を設定し、それに応じてアクセス権限を付与することで不正侵入や情報漏洩を未然に防げるうえ、ログインやダウンロードの履歴はすべて管理者側で確認できます。組織の統制や情報マネジメントを強化したい企業とっても、ぴったりのグループウェアではないでしょうか。

デメリット

一人あたり月額数百円程度で利用できるグループウェアも多いなか、一人あたり月額845円の費用がかかります。例えば、Microsoftの「Office 365」と比べると年額100万円以上も割高になるので、予算が限られる中小企業にはハードルが高いかもしれません。

また、これはメリットの裏返しではあるものの、社外パートナーを含めて細かくアクセス権限を設定できることは、人事異動や組織改編の際に相応の手間とコストがかかるになります。その点でもやはり、予算やリソースに余裕のない中小規模の企業にはあまり向いていないのではないでしょうか。

5-4.「desknet's NEO(デスクネッツ ネオ)」

desknet's NEO トップページ

https://www.desknets.com/

desknet's NEOは、株式会社ネオジャパンが提供しているグループウェアです。リーズナブルな料金と充実したセキュリティ対策に定評があり、前身サービスの「desknet's」とあわせてトータル380万人以上のクライアントが利用しています。

日経コンピュータ誌によるグループウェアの顧客満足度調査では、4年連続でNo.1に選ばれました。

メリット

最大の特徴は、リーズナブルな料金と豊富な機能です。ユーザー1人あたり月額400円からの料金でスケジューラーやワークフロー、社内SNSといった25種類の機能を制限なく利用できます。とりわけスケジューラーに対するユーザーの評価が高く、メンバーごとに色分けしたり、アイコンを付けたりすることによって、誰にどんな予定があるのかひと目で把握することが可能です。

加えて、セキュリティオプションが非常に充実しているのも魅力の1つです。自社の運用体制にあわせてSSL(暗号化通信)やIPアドレスによるアクセス制限、電子証明書によるクライアント認証などを組み合わせられます。システム自体も世界No.1のシェアを誇るAWS(Amazon Web Server)をベースに構築されており、災害時にも安定稼働します。

デメリット

グループチャットが使えないことはデメリットです。チャット機能自体は搭載されているものの、あくまで1対1のやりとりに限られるため、緊急の業務連絡などの際は、ストレスを感じることがあるかもしれません。

また、利用する端末やブラウザの種類によっては画面のリロード時に、一時的にコンテンツが縮小して表示されたり、動作が遅くなったりするケースがあるようです。

desknet's NEOの情報を更に詳しく知りたい方はこちら

6.まとめ

6.まとめ

従業員1,000名以上の大企業の約90%、中小企業でも全体の75%以上が導入しているグループウェア。社員同士の情報共有、業務フローの改善など大きな成果を生んでいる企業も少なくありません。

だからといって、まだ導入していない企業も焦りは禁物。のちのち後悔しないためには、トータルコストやセキュリティにも目を向けつつ、きちんと納得できるものを選ぶことが大切です。今回紹介した内容をぜひお役立てください。

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